五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがタイムスペシャル 感想①

2014年08月23日 | ◆4コマ誌⑦ まんがタイムスペシャル

2014年10月号

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 今月の『恋愛ラボ』感想はこちら

 表紙は、線香花火を持って、笑顔のリコ!

 美しい柄の浴衣姿が、これまた可愛らしいですね~。

 後ろの方では、温田さんが恐る恐る花火に火をつけようとしていて、こちらも可愛い(^^;

 

 

 今月の「そのままのきみがいいで賞」は、『笑って!外村さん』より、ヒナさん!

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 今回ついに、外村さんとヒナさんが、本格的に友達に!?

 外村さんの性格に気付きながらも、それを利用して、自分の評判を高めていたヒナさん。

 その意地悪さがキツイ印象でしたけども、そんな自分を嫌だと思っていた彼女に、

 外村さんは「本当の由井さんの事好きだ」なんて、まるで告白のような言葉を贈っています。

 外村さんは、ヒナさんがそうした性格だと分かったうえで、それでも友達になりたいと

 言っているあたりが、さすがだな~と感じましたね。 時間あれば、長文感想にしたかった!

 

 

 

【最終回!】

●踊る!アントワネットさま (にしうら染 先生)

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 コミックス2巻は、9月5日発売! ・・・ですが、最終回!!

 フランス革命のさなか、囚われの身となったアントワネット様、そしてマリーさん。

 2人の再会は、最後のひととき・・・

 その中で、アントワネット様がマリーさんに託したものとは?

 

 なんて感じに、2人のマリーが出会って始まった物語は、

 2人の別れによって幕を閉じることとなりました・・・ 悲しい。

 過酷な環境にあっても、決して取り乱さずに、いつものままでいるアントワネット様。

 その器の大きさが、安心感ありつつも、少し寂しい印象になっています。

 史実でも、毅然とした態度であったと記録されていたり、

 いわゆるワガママ王妃のようなイメージは、少なくともこの頃にはないのですよね。

 

 そして、逃走するマリーさん。

 途中、ロベスピエールさんに見つかってしまい、ピンチとなりますが、

 本作では心根優しい彼のこと、こういう結果になるとは思っていました。

 まあ、だいぶ良い人っぽく描かれていましたね、ロベスピエール。

 彼は理想の高い性格で、そのための潔癖さや性急さが、

 革命の血塗られた部分を生み出してしまったという、悲劇の人でもありますからね・・・

 

 そして、フランスを離れるマリーさんとルソー公。

 輝けるヴェルサイユ物語として始まった本作のラストとしては、何とも寂しい限り。

 私は、平和な時代のマリー・アントワネットと、その周囲の人々を描くお話だと

 思っていたのですが、まさかフランス革命まで描かれることになろうとは、予想外。

 ルイ16世は処刑され、ハッキリ言ってしまうと、アントワネット様はじめ、

 多くの人々が悲劇に見舞われることになるわけです。

 

 そこで、本作における“救済”として設定されたのが、アントワネット様の息子シャルル。

 たしかに、彼の生存説というのはあって、そこをモチーフに描かれたのだろうとは思います。

 ただ、史実としては、シャルルのたどった末路は相当ひどいものだったらしく、

 目を覆い、耳をふさぎたくなるような話になってしまうのですよね・・・

 これは、娘のマリー・テレーズについても似たような感じですかね。

 けれど彼女については、天寿を全うできたことで、ある種の“救済”はあるのかも。

 

 

 などなど、2人のマリーを中心に、平和から革命まで描かれてきた本作品。

 言いたいことはいっぱいあって、書ききれませんけども、

 マリー・アントワネットという人物を、単なるわがまま王妃として描くのではなく、

 天然風味のふわふわキャラクターにしていたのは、楽しめる要素になっていたと感じます。

 有名な「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」発言も、デマですからねえ。

 

 また、フェルセンについては、もっとアントワネット様との

 ロマンス風な話を期待していたのですけど、そーゆー雰囲気はまるでなし(^^;

 フェルセンの片想いとして描けば、なかなか面白かったと思うのですけどね~残念。

 彼のたどる運命も、また悲劇というのは、何とも切ない時代を感じさせます。

 

 そして物語の主役であったマリーさん。

 絵描きということで、おそらくはヴィジェ・ルブランあたりをモデルに

 オリジナルとして創作された人物だろうと思います。

 時代の波に翻弄されつつも、独自の立ち位置で物語を引っ張ってきました。

 彼女がいたからこそ、アントワネット様の存在が映えたのは、間違いありません。

 ルソー公にも、モデルがいるという話は、ありましたよね。

 

 そんなこんなで、最終回でありました・・・ 駄文猛省。

 コミックス完結2巻は、9月5日発売!

 後日談も収録されるとのことで、期待です。

 歴史系4コマ物語ということで、私としては、かなり楽しませていただきましたー!

 

 

 

●趣味じゃない園芸 (駒倉葛尾 先生)

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 植物園で働く女性を描いた4コマ作品も・・・ 最終回!

 最後は、植物園がなくなってしまって!?

 と思いきや、トビラで「いい最終回」ネタとか笑った゜(*゜´∀`゜)゜

 

 北海道で造園か? 南米でハンターか?

 もしくはここに留まるか? なんて選択を迫られつつ、悩んでいる(?)蘭さん。

 しかし、同時に閉園の可能性なんてものまで飛び出して、どうすればよいのか、人生よ。

 なんて感じでしたけど、最後はちゃっかりした道を選んでいて頼もしかった!

 今は植物に触れているのが、いちばんということでしょうかね。

 

 本作は、文字通り「趣味じゃない園芸」ということで、

 植物園での園芸模様が描かれてきましたけど、

 「趣味じゃない」というだけあって、本格的というだけでなく、

 世知辛さまで加わっているのが、面白い点でありました。

 

 けれど、そんな世知辛さを暗くは感じさせず、

 個性的な職員たちによる仕事風景が、笑いと共に楽しませてくれて、よかった!

 最終回でも、蘭さんの今後について、からかっているようでありながらも、

 きちんと気をつかっているあたり、良い職場だな~と感じさせますよね。

 などなど、「趣味じゃない園芸」も面白かった本作品。

 コミックスは出ないのですかね? なんて無粋な言葉を残しつつ・・・

 楽しませていただきました!

 

 

 

【ゲスト作品】

●ローカル女子の遠吠え (瀬戸口みづき 先生)

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 アリとキリギリス、どちらが幸せ?

 例えるならば、自分は「アリとキリギリス」のアリだと思っていた女性・有野りん子さん。

 そんな彼女が東京の疲れて地元に戻り、そこで幸せとは何かと見つめつつ、

 どこかズレた様子が面白おかしい4コマ作品です。

 

 都会に疲れて地元に戻ったりん子さん。

 しかし、そこには家族をもった友人たちの姿が・・・

 バリバリ働いてきた自分と、“ぬるま湯”につかってきた友人たち。

 比べてみて、何かしらむなしさを覚えてしまうと思いきや、

 そんな境遇を面接で活かしそうとしていて笑った! なにげに、たくましいだろ!

 偉い人には、えらい不評でしたけど(^^;

 

 勤勉さが取り柄で、バリバリ働くりん子さん。

 空気読めない雲春くんや、ふわふわブリッ子系の桐島さんなど、

 同僚にも面白い人々がいますけど、本当、瀬戸口先生はこういった

 「どこかにいそうな微妙な人」を描くのが上手いですよねえ(´▽`;)

 そんな所に面白味を感じますし、「アリとキリギリス」というテーマにも

 興味を惹かれつつ、つづきに期待です!

 

 

  

【月刊新人賞@まんがタイムスペシャル】

・むぎこ@スクール (西岡さち 先生)

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 財閥の娘が庶民の学校で友達づくり!?

 桜木こむぎさん15歳、財閥の娘。

 庶民の学校に憧れて、入学したものの、人見知りだったり、

 お供の柳まこもさんがいたりと、前途多難。

 そんな彼女の学園生活が描かれる4コマ作品・・・ですかね?

 まこもさんの“正体”など、面白そうな要素もありますし、もっと読んでみたい所です!

 

 

②へつづきます。