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独自の道を進む子

音楽やスポーツの分野では、やはり小さいころからその子の能力を見極めている指導者がたくさんいるので、いち早くその才能を見つけ、それを伸ばす方向へ進む場合があります。

例えばバイオリンを早くから始め、その才能が認められて指導の先生がさらに鍛えていく、というような図式になる。

こういう子どもたちも実は中学受験を進むことが多いのです。

つまり、早くから練習環境を用意する、みたいな話につながっていく。先のバイオリンの話でいえば、バイオリンを学校で習う、というようなことはありません。独自の先生につくわけで、そうすると一番技術が上がっていく14歳とか、15歳のときに高校受験なんかしてられない。だから、先に進学できる学校を選んでおく、みたいな感じです。

だから、最初からそういう前提で相談を受けます。

例えば受験勉強をするにあたっても、バイオリンのレッスンの方が優先順位が高い。また、宿題の時間もそれほど確保できるわけではない。

当たり前ですが、こういう子は歴史の年号を覚える時間よりはバイオリンの練習をしたいと思っているし、まあ、その方が良いと思えるわけです。

だから戦略はまったく違います。

以下に時間を短く、効率的に合格できるかを考える。あまり上位の学校を目標にするわけではないが、だからといって本人の勉強や生活に問題が生じる学校でも困るので、そこはまず吟味が必要ですが、いろいろな状況を考慮して目標となる学校を選ぶ。

実はこういうときに案外大学の付属校を選ぶことが多いのです。ただし、多分、その大学には行かない。けれども、そういう大学付属校は大学受験とは切り離されている分、学内である程度自由にいろいろなことが選択できる面があるのです。

だから、入学して事情を話していけば、例えば海外のレッスンに参加するということもあながち不可能ではなくなるのです。

で、目標が決まれば、あとは以下に短時間でこの学校に合格するかを考える。あれもやれ、これもやれというわけにはいかない。最低限これだけはやる、みたいな絞り込みをして、まさに合格させる、という感じ。

でも、そうやって割り切ってみたときに、一般の受験勉強はなんと無駄なことが多いかを知らされるのです。

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