暗算に気を付けて

このころになると、相当子どもたちはいろいろな問題を解いています。したがってたくさんの計算をしているわけで、それが蓄積して結構暗算の力がついているものです。

ある子どもが算数を解いているのを横で見ていたのですが、この子はちゃんと式を書きます。えらいなあ。

で、ところが意外に縦の計算式を書くことが少ない。つまり、暗算でやっているわけです。

「暗算、得意になった？」
「うん。」

なるほど。

しかし、これは結構危なっかしいかもしれない。実は、この答案のミスはすべて、暗算の結果にあったのです。

「え、違うの？」
「うん、ここが違う。」
「え、あってるよ。この計算。」
「もう一回やってみたら？」
「え、うん、はい、あ、違う。」

ということでした。

つまり、暗算は結構ミスを引き起こす可能性がある。本人が「間違ってない」と思い込む分、ミスが見つかりにくいのです。

ちゃんと縦の計算を書けばいいが、もちろん急いでいるわけだから、そんなまどろっこしいことができない。頭の方が先にいっているから、つい間違える。

「暗算でも違うときはあるからね。確認するんだよ。その場で。」
「はーい！」
と元気よく言っていましたが、ちょっと慎重になるだけでミスは減らせますから、暗算に頼りすぎないようにしてください。

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