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忘れるのが当たり前


今年、中学入試を受けた子どもたちに、いまさらながらに社会の過去問を解いてもらうとやはり点数はぜんぜんとれません。

まあ、良く覚えている子もたまにいますが、多くの子はとっとと忘れている。

それが当たり前なのです。

覚えたと思った瞬間から、もう忘れ始める。

でも本当は多少なりとも覚えてはいるのです。中1の子どもたちはみんな一様に

「ああ、やった。やった。(すべて過去形。)うん、そういうの覚えた。(これも過去形。)」

と言いますから。

で、忘れるのが当たり前だから、良く子どもたちには「思い出すきっかけを考える」ようにしていました。

以前、記憶法の特集をテレビでやっていたとき、例えば家に入って自分の部屋に行くまでの間の通る道筋にあるものと覚えるものを結びつける、みたいなやり方を紹介していましたが、とにかくなんだっていい。思い出すきっかけがあればいいのです。

練習をしていて、どうしても覚えられない、あるいは間違いやすい知識というのはあります。

例えば不平等条約で治外法権と関税自主権を取り戻した外務大臣はそれぞれだれ?

みたいなところは何となくわかってはいても、間違える子も多い。

だから、何かきっかけがあればいいわけで、それは語呂合わせでも何でもいい。本人が鍵となるものをそれに結びつければいいわけです。

そんなの覚えたって、人生なんの役に立つ?という話はちょっと置いておいて、とにかく点数とるのに覚えておく必要はあるわけだから、その覚え方を工夫する必要があります。こういうのは何かつまらないことで練習するといい。

例えばテレビCMに出てくるタレントの名前を思い出す、というのもひとつの手でしょう。別にこれは入試に出ないが、それを思い出すにはどうするか、みたいな話をしてあげると、思い出すきっかけを作る気になってくるものです。

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