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ほめる

子供を育てるとき、お母さんが心がけておかなければいけないことがあります。それはほめることをなるべく多くしようということです。ところが、日常はどうでしょうか。例えば小学生が、学校から帰ってくる、ランドセルをポーンとなげて、スリッパを蹴飛ばし、ドアは開けっ放しで、冷蔵庫から何かひっぱりだして、手も洗わずに食べていたら?

「ほら、ドア、閉めて。ちゃんと靴はそろえなさい。手洗ったの、手!」

最初のうちは言うことを聞いていた子供たちも、やがてだんだん柳に風という感じになってきます。その態度がまた腹立たしくて

「ちょっと聞いてるの?」

 お母さんは子供たちをいる時間が長いので、子供たちの日常の生活に細かく目が行きます。昔はそれでも、兄弟の数が多かったので、下の方は上が面倒みてくれてちょうど良かったのかもしれません。しかし最近は一人っ子と二人兄弟がだいたい8割近くになっているのではないでしょうか。いきおい、子供たちのことにお母さんはよく気がつきます。気がつく分、気にいらないところもいっぱいでてくるのです。

 よく私はお父さんとお母さんがよく話し合って子育てしてくださいとお話していました。どうしてもお母さんは近視眼的になり、お父さんは遠視的になる傾向が強いのです。お母さんは近くで見ていますから、一挙一動気になります。お父さんは、あまり見ていませんから、まあ、こんなもんだろうくらいに考えて、将来はこんなふうになってほしいなということに頭がいってしまいます。どちらも大事な要素ですが、偏るとあまりよくありません。だからお父さんとお母さんのバランスが大事なのです。

 といっても、最近のお父さんは忙しいでしょう。なかなかコミュニケーションとれない場合もあるでしょう。で、お母さんはどうすればよいでしょうか。

 お母さんは細かいことに気がつくのなら、その分ほめるようにされたらどうでしょうか。
誉めると子供たちは変わってきます。お母さんに誉めてもらってうれしくない子供はいないのです。誉めるということは、子供の教育の上でとても効果があります。子供の心理状態を非常に積極的なものにするのです。

 たとえばブロックがじゅうたんの上に散らばっているので、子供に箱の中にいれてもらおうと思います。私なら、まず自分で1個入れてニコニコしながら、パチパチと手をたたきます。自分で喜ぶしぐさをするのですね。子どもは当然、興味を持ちます。そこで1個渡して、箱を前に置きます。子どもはたいてい真似をするので、それを箱にいれてくれます。そのとき、それこそ大いにほめるのです。
喜んで、ニコニコ笑いながらパチパチと手をたたきます。するとどうでしょうか。子どもはそれから、そこらにあるブロックをどんどん、箱の中に入れ始めます。大事なことはここで、手をぬかないで、ほめてあげること。すると、子どもは最後までがんばります。
 人間はほめられれば、うれしいのです。ですから、ほめてあげることを増やした方が、子どもはより良い方向に進みます。

 こういうことを申し上げると、小学生のお母さんから、こんな反論が出てくるかもしれません。

「でも、図に乗りませんか?」

いいことをどんどんやるのなら、図に乗ってもらって大いに結構です。前向きに、積極的になってくれるのなら、大変すばらしいことです。多少調子に乗るくらいでちょうどよいと私は思っています。
 どうぞ、ほめることばを増やしてください。

「最近、おはしの持ち方が上手になった。」

「元気よく、かえってきてお母さんはうれしい!」

 ほめることはいっぱいあります。でもお母さんは、いままでけなすことになれていますから、ほめることばが恥ずかしいかもしれません。でも、それこそお母さんも勉強です。どんどん、ほめてあげてください。ほめ上手のご家庭にはとても元気なお子さんが育つものです。


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