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親はどこまで教えればよいか?

4年生で塾に入ると、多分、学校と若干のギャップが生じると思います。特に算数では、等しい差で増える数列(等差数列)などが、ちらほらと顔を出すので、これは大変だと思われるかもしれません。

(例題1)、
1,4,7,10、13、16、・・・・・

と数が規則正しく並んでいます。最初から40番目の数は何ですか?
というのは、よく4年生のテキストに出てきます。等差数列は高校での履修事項ですが、これは別にその公式を使わなくてもできるのです。
3ずつふえていますから、3の倍数をならべてみます。
3,6,9、12、15、・・・・・
そうすると、問題の数字とくらべて2多くなっていることがわかりますから、
40番目の数は3×40-2=118と考えるのです。

小学校の算数というのは、発見が重要なのです。どうやって発見するか、それはいろいろ試してみないと見つからないものです。だから、子どもたちが工夫して発見してくれるように指導するのがまず重要になります。

ところが、進学塾は進学が目的ですから、どうしても点数をとらなければならないと考えます。もしこういう問題が出て、できなければいけないのだから、知らなければ教えなければいけないと考えがちです。
もちろん、これを公式で教えて「覚えなさい」というのもひとつの指導法かもしれません。しかしそれでは、それ以外の問題はとけなくなってしまいます。

先の問題は、植木算の応用としても考えられます。植木算というのは、木を直線状にならべると間の数は木の数より1少なくなるということを利用する問題のことです。
1,4,7、10、13・・・・
は1から3ずつ増えていきますから、40番目までに3は39回増えるということがわかれば、
1+3×39=118と答えることもできます。

と次のような問題の考え方は簡単に思いつきます。

(例題2)
100、96、 92、 88 ・・・・・
の15番目の数は何ですか?

これは4ずつ少なくなっていることがわかりますから、15番目までには14回減るなと考えて、100-4×14=44 が答えになります。公式では難しくなりますね。

4年生の問題は、いろいろな可能性を吟味してもらうために作られています。入試ではこんな簡単な問題は出ません。すぐできるようになるか?は大きな問題ではないのです。むしろ、おもしろがって、いろいろと試せるようになってくれることが大事なのです。例題2の解き方として、15個数字を並べて書き出す子どもがけっこういます。最高ですね!もちろん立派な解答なのです。4年生から考え方を強要する必要はありません。

もし可能ならば、いっしょにいろいろ考えてあげてください。一番いけないのは、たくさんの問題を処理させようとすること。たくさんの問題を出せば、子どもはいやになるに決まっています。楽しく解いている間は、次は?と聞いてきてくれますが、やらされるようになると、どんどん能率が落ちてしまうものです。問題ができたら、必ずほめてください。できなかったら、塾で教えてもらってらっしゃいといってあげてください。今度、お母さんに教えてね?なんて言えたら、もう最高のお母さんですね。

ところが、塾にはテストがあります。特に最近は、能力別と称してテストの成績でクラスわけをする塾が多くなりました。これに親は惑わされます。やはり、自分の子どもの成績が悪いとあせってしまいます。やはり点数がとれなければいけないと、いろいろと手を変え、品を変え教えてしまいがちです。

しかし1年たてば、今までの例題はほとんどの子どもが簡単に解いてしまうものなのです。慌てて、子どもの大事な好奇心や勉強する楽しみを奪ってはいけません。まして、これで個別指導や家庭教師をつけてしまわないようにしてください。


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