大阪府で震度6弱の揺れを観測した地震について、気象庁の松森敏幸地震津波監視課長は、午前10時から記者会見を開き、「揺れの強かった地域では、家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっているおそれがあり、今後の地震活動や雨の状況に十分注意し、やむをえない事情がないかぎり危険な場所に立ち入らないなど身の安全を図るよう心がけてほしい」と述べました。

そのうえで「過去の事例では、大地震の発生のあと、同じ程度の地震が発生した事例があり、揺れの強かった地域では、今後1週間程度、最大震度6弱程度の地震に注意してほしい。特に今後2、3日程度は、規模の大きな地震が発生することが多くあり注意してほしい」と述べました。

また、今回の震源の場所について「震源のごく近くに『有馬ー高槻断層帯』という活断層があるが、その断層の一部がずれ動いたかどうかは今の時点ではわからない。今後、詳しく解析する必要がある」と述べ、今回の地震と「有馬ー高槻断層帯」との関係を調査する考えを示しました。
【有馬ー高槻断層帯とは】「有馬ー高槻断層帯」は、政府の地震調査研究推進本部が評価している「主要活断層帯」の1つで、神戸市北区から大阪・高槻市へと延びる長さおよそ55キロの断層帯です。

政府の地震調査研究推進本部は、「有馬ー高槻断層帯」では、断層帯のすべてか東部がずれ動いた場合、最大でマグニチュード7.5程度の大地震が発生する可能性があり、今後30年以内に起きる確率は「ほぼ0%から0.02%」と評価していて、地震が発生する危険度は、4段階で示すランク分けのうち上から3番目の「Zランク」となっています。