私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

59 かんぽの宿 

2009-02-04 08:36:05 | weblog
郵政民営化論議の中で示されていた「かんぽの宿」70施設については、日本郵政が譲渡先の公募・選定作業を進め入札の結果、昨年12月オリックスの子会社(オリックス不動産)に従業員3200人の雇用も含め109億円で一括譲渡する契約を締結していた。そしてこの4月1日には契約が完了するはこびとなっていた。ところが郵政事業を所管する鳩山総務大臣が、この契約に″待った″をかけた。
譲渡経緯や譲渡金額を問題視し「国民の納得が得られない」と疑義を唱え「出来レースを認めるわけにはいかない」とクレームをつけたことから契約完了は絶望的となり、遂に1月29日西川社長が撤回を表明した。
確かに調べてみると、この70施設の土地代、建設費は総額2,400億円(税金)かかっており、譲渡価格も民営化の際公社から引き継がれた簿価(123億円)よりも安く、加えてオリックスグループの宮内義彦最高経営責任者(CEO)が総合規制改革会議議長を務めるなど国の政策決定にかかわってきたことなどを考えあわせると疑念を抱かざるを得ない。大臣の怒りは国民の怒りでもある。
「瓜田に履を納れず 李下に冠を正さず」民間業者といえども日本郵政(株)たるもの国民注視のもとで行われる取引き、入札、契約等は透明性をもった国民の納得を得られるものでなければならない。かんぽの宿は、年に40~50億円の赤字を計上する不良資産であるだけにその処理には「迅速」が求められるが、その手続きは「適正」を疎かにしてはならない。

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