弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「人生終わり」の 厳罰はない 「お縄ちょうだい」 してちょうだい

2008年06月03日 20時52分00秒 | 未分類
昨日のどどいつの続きで「厳罰化」の話にすることにした。
今日は、私の任地の川越で大事件が起きていると知って、心配のメールを下さる方もいた。幸い、私は飯能出張所に填補に行く日だったので全く影響を受けなかったが、現地付近では大変だったようである。
今回の事件と関係するかどうかはまだ分からないが、「厳罰化」が行き過ぎた場合の弊害という点も、よくよく考えておく必要があると思われる。
NHKドラマ「ジャッジ」のように、結果が重大な場合には単純過失であっても実刑にするという方針を支持するのならば、明日は我が身かも知れないというリスクも覚悟しておくべきであろう。
犯罪が重大であれば極端な厳罰にするという方針も、犯人を自暴自棄に追い込んでさらに自傷他傷の重大な結果を招く可能性がある(単純に1人殺せば死刑という量刑基準を採れば、それこそ「1人でも2人でも同じ」と思わせかねない)。
重すぎず、軽すぎずの適正な刑罰を追求することが大切とつくづく感じる。