弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

敢えて半分 言わせてもらう そんな保険は 無効です

2006年04月11日 20時29分50秒 | 判決どどいつ
今日の最高裁「団体生命保険」判決をどどいつに。
団体生命保険の趣旨は従業員のためであるという認識を全く有していなかった住友軽金属工業という会社が、従業員の遺族に保険金を渡すとの合意をしていた筈がないとの理由で遺族の請求を退けた(全員一致の法廷意見)。
しかし、裁判官4人のうち、裁判長を含む2人が補足意見として、従業員の同意を得ていなかった団体生命保険はそもそも無効であると厳しく断罪したところが注目される。

もしも、法廷意見だけをどどいつに翻訳すれば、
「そんな会社が 遺族に払う 合意していた 筈がない」
だろう。
しかし、補足意見を含めた判決全体としては、そんな保険だったら無効だというところに主眼があるように思われる。