私が生まれて初めて胡座を組んで、静かに真っ暗闇の中で1時間座り続けた時には、幸いなことに禅宗の呼吸法を知りませんでした。 事前に読んだ本から、長く吐く呼吸の大切さだけが、心に残っておりました。
ラジオ体操の時に行っていた深呼吸を、真っ先に思い出しました。 はじめに大きく吸ってから、ゆっくりと吐く呼吸です。 次に思い出したのが、深海を潜る前にダイバーが、大きく吸ってから、行う呼吸でした。
はじめに大きく息を吸った時に、お腹が大きく抉られるように凹んだ姿でした。 お腹の皮が背中に着くぐらいに凹むのです。 次に思い出したのが、極真空手の創始者の映画「空手バカ一」で観た演武者の呼吸でした。
演武をしながら、息音が聴こえるような呼吸でした。 その3つの映像を思い出しながら、はじめに大きく息を吸ってから、出来るだけゆっくりと長く吐く呼吸を、行なっておりましら。
また自然と息を吐く時に、息音が聴こえるように息を吐いていたのです。 息音が聴こえるように吐く時には、自然と吐く息をイメージで体の中へ吐き入れるような呼吸になっておりました。
後年、この呼吸の仕方が、人間の自然な生理的な動きに合致していることに、気がついたのです。
私自身は、それまでは呼吸を意識したことがありませんでしたが、上記のような呼吸を毎日行うようになってからは、意識しなくても自然と上記のような呼吸を行なっておりました。 家族からは、ウンとかスンとかうるさい と云われるのがしばしばでした。
出来るだけ長く吐こうと思えば、はじめに息を大きく吸うのが自然の動きなのです。 例え禅宗の空の理念から、はじめに大きく息を吐き出し、同時に下腹の丹田からも気を吐き出すことは、体の自然な生理的な動きには反しているのです。
私たちが深呼吸を行う時の姿を思い出しれ下さい。 大きく息を吸った時には胸は拡り、下腹は凹みます。 息を吐く時には胸は元の大きさに戻り、下腹も元の大きさに戻るのです。 これが自然な生理的な動きなのです。
息を吸う時には下腹の臍下丹田からは、気が出て行くのです。 息を吐く時には臍下丹田は、気を吸うのです。 これが自然な生理的な動きなのですが。
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