胡坐を組んで行なう座禅の一番大切なことは、一つのことに集中して、雑念が起こる余地を少なくするということです。 その意味では、出来るだけ長く吐く息だけに意識を集中することは、比較的誰でもができる簡単な方法です。
普段行なってきた肺呼吸で、大きく吸ってゆっくり吐く呼吸は、禅宗・臨済宗・黄檗宗の、先ず下腹から吐き出す呼吸法から比べれば、ごく自然に行える呼吸です。
鼻から息を吐くことを一切忘れ、ただひたすら、吐く息だけを、できるだけ長く吐くことだけに、意識を集中するだけなのです。 長く吐こうとすれば、出来るだけ細く長く吐けばよいのです。
全部吐ききる寸前まで、できるだけ長く吐きます。 全部吐ききると苦しくなりますので、その苦しくなる寸前まで吐くように、心がけます。 そのちょっと手前で、軽くすーっと息を止め、大きく息を吸います。
この吸う、吐くの呼吸のコツは、自分自身で実際に呼吸を行なう中で、つかむことが大切です。 苦しくなる寸前まで息を吐くのですが、矛盾することに、あくまでスムーズな呼吸になるようにします。
また決して、無理をしないことが大切なのです。 とにかく長く吐くことだけを行なおうとすると、ほかの事は考える余地は生まれません。 この長く吐く呼吸は、あっという間に時間が過ぎてしまうから、不思議な感覚になります。
1時間はあっという間に過ぎてしまいます。 長く吐く息を楽しんでください。
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