ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

何故ひとり座禅をすすめるのか-4

2010-09-11 06:28:12 | 座禅
 座禅の基本は、調身-体を整える・姿勢を整える、調息―息を整える、調心―心を整える です。 

 調身とは、胡坐を組んで上体を、真っ直ぐに直立させて維持することなのです。 先ず、肩の力を抜いてリラックスし、頭のてっぺんが天から引っ張れるような感覚で維持します。 姿勢をよくしようとして、体を反らせてはいけません。 筋力が働くからです。 胡坐の組み方は、禅宗の胡坐の組み方については、私の考え方とはちょっと違います。

 禅宗では、お尻と両膝の3点で、上体を維持しなさいとありますが、そのような胡坐の組み方ですと、上体を維持するために、足に力がかかってきてしまいます。 できるだけリラックスし、力はできるだけ抜けるような姿勢が良いと思っています。 お尻全体で、特に上体の直下のお尻で、体重を受け止めたほうが良いのです。 両膝は、あくまでも転倒しないように、床につけるべきものと感じています。

 また、禅宗の3点維持の方法ですと、力学的に重心はお尻の直下から、前のほうに移動することになるのです。 わざわざ両膝に力がかかるようなことを、する必要はないのです。

 曹洞宗のお尻に敷く座布団は、お尻の後ろ半分が座布団にかかるように座るのですが、このような座り方ですと、当然のようにお尻が痛くなってくるはずです。

 臨済宗・黄檗宗は、座布団を2枚になるようにして座ります。 お尻の位置を高くすることによって、両膝とお尻の3点維持をしようとしています。 

 私自身は、布団の上にできるだけ低くなる座布団を敷いて座ります。 お尻の中心で上体を維持するようにしております。 むしろお尻全体で包み込むような雰囲気で、上体を維持しております。 

 調身ひとつとっても、これだけの差異があるのです。 お釈迦様が菩提樹の下で、お尻と両膝の3点維持で、瞑想をしていたとは、到底思えないのです