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【エンジニアに訊く】OSSのCloud Foundryをgooのビッグサービスで導入するとどうなった?インフラエンジニアとサービスエンジニアに訊いてみた。

2018-07-17 | ★もっと知りたい!NTTレゾナント

※今回はITエンジニア(主にインフラエンジニア)の方向けのインタビュー記事です。

ヤフー、楽天といった国内のテックリード企業がこぞって導入を始めているOSS(オープンソース・ソフトウェア)のPaaS基盤Cloud Foundry。2017年7月からgooのビッグサービスの1つである「いまトピ」で導入を開始しました。今回は、Cloud Foundryの導入を決めたインフラエンジニアと、実際に導入を行った「いまトピ」「gooランキング」などを担当するサービスエンジニアにその効果を訊きました。

 

【Cloud Foundryとは】

オープンソースのPaaS基盤。アプリのコードをdeployするだけで、Webサービスが稼働する環境を提供できる特長があります。アプリの開発者はサーバーの管理や構築といった手間を省くことができるため、アプリのコードを書くことに集中できるようになります。CloudFoundryを導入することでサービスの迅速な開発が可能となり、ビジネス全体をより加速させることができると期待されています。NTTレゾナントでは、NTTソフトウェアイノベーションセンタとの協力の元、自社クラウドにCloudFoundryを導入しました。


右:ソリューション事業部 サービス基盤部門 大木 和也
2015年にNTTレゾナントに中途入社。gooを中心としたサービスを支える全社共通基盤の設計・構築・運用を担当。現在はNTTレゾナントのPaaS基盤として、Cloud Foundryの運用を担当。「Cloud Foundryなら任せろ!」が口ぐせ。

左:メディア事業部 ポータルサービス部門 熊谷 直也
2017年にNTTコミュニケーションズに入社。同年にNTTレゾナントに配属。「いまトピ」「gooランキング」のCloud Foundry化を対応。現在各gooサービスのCloud Foundryカットオーバーにも取り組んでいる。あだ名は「クマ」。

 


煩雑なインフラ管理からサービス担当を解放させる

 

――国内外で導入が進んでいるCloud Foundryですが、gooではちょうど1年ほど前に「いまトピ」で利用を始めました。まずはCloud Foundry導入の経緯を教えてください。 

大木:
サービス基盤部門では、プライベートクラウドとしてIaaS基盤であるOpenStack*1を2014年に導入、サービス担当にこれを提供してきました。

現在のNTTレゾナントのOpenStackでは、ミドルウェアなどのアプリ実行環境はサービス担当が自前で構築・運用する必要があり、サービスをよりスピーディーにリリースしていく上でこれが大きな負担になっていました。そこで、サービスの開発、リリースに関係のない部分は基盤部門で巻き取ろうということで、PaaS基盤であるCloud Foundryの導入を決めました。

*1: OpenStackは、オープンソースのIaaS基盤。仮想マシンとストレージ、ネットワークといった、低レイヤーのリソースを提供するクラウド環境が構築可能です。

 

――ヤフー、NTTデータなどはPivotalジャパン製のCloud Foundryを採用しているようですが、一方で、NTTレゾナントではOSSのCloud Foundryを採用しました。OSSならではのハードルはありましたか?

大木:
Cloud Foundry自体を理解することが一番の障壁でした。OSSのCloud Foundryを自前で導入し運用するということは、Cloud Foundryが動作する仕組みを自分達でしっかりと理解しないと、トラブルシュートや監視、機能改善などの基本的な運用ができないということです。Cloud Foundryは多くのマイクロサービスの集合体であるため、基本的な構成やサービス間のつながりを理解するだけでも時間がかかりました。また、開発が非常に活発なプロダクトですので、新しい機能や内部動作の仕様変更などが頻繁に発生し、常に最新の情報を追いながら開発・検証を進める必要があった点も苦労しました。

 検証をしっかりと行ったうえで導入することにしたので、導入にかかった期間は1年ほど。日本国内でもOSS版のCloud Foundryを導入している事例がそれほど多くないので、情報収集をするのも大変でした。

 

 まさに“雲”を掴むようだったとCloud Foundry導入当初を振り返る大木さん 

 


サービスのスケールアウトにかかる時間は “1週間” から “2秒” に


――gooとして、Cloud Foundryを初めて導入したのが「いまトピ」でした。「いまトピ」を選んだ理由は何でしょうか? 

大木:
Cloud Foundryの検証が完了した段階でgooのサービス担当に声をかけてみたんです。多くのエンジニアはOpenStackでのサービス開発に慣れていて、新しい技術であるCloud Foundryの利用には少し抵抗があるようでした。その中で、Cloud Foundryに興味を持ってくれたのが、熊谷さんが所属する「いまトピ」の開発チームでした。 

熊谷:
私は単純に入社したばかりで、OpenStackの開発にも慣れていない状況でしたので(笑)。エンジニアとして、スキルや知見を身につけていくためにもCloud Foundryの導入に興味がありました。

  

――Cloud Foundryの導入メリットで大きかったものは何でしょうか?

熊谷:
1つはサーバーの故障の影響を受けないということですね。OpenStackだと、サービスを乗せているサーバーがマシン故障などで動かなくなってしまい、サービスが止まってしまうリスクがあります。Cloud Foundryだと、サーバーに依存しないので、サーバーが故障しても別のサーバーで自動的にサービスが復旧するので、そこのリスクが無くなりました。 

もう1つはスケールアウトの手間ですね。OpenStackでサービスを新しく立ち上げたとき、どれだけユーザーが来るかわからないので、規模を予想してサーバーの台数を確保しています。これが難しくて、サーバーの台数が余ったり、逆に足りなかったり、みたいなことが多々あります。

大木:
OpenStackの場合でも、もちろんスケールアウトしてサーバーの台数を増やすことは可能です。ただ、サーバーを1台スケールアウトしようとすると、仮想マシンの構築や、ロードバランサーの設定、検証などで大体1週間ほどかかってしまうのです。 

熊谷:
この作業が、Cloud Foundryだと、コマンド一発、2秒です。欲を言うと、今後はコマンドを打たなくてもスケールを自動的に変えてくれるようにしてもらいたいですね。そうなると、もはや意識する必要すらなくなるので。 

大木:
なるほど。それは検証が難しそうですが、今後どこかのタイミングで取り入れていきたいですね。

 

 「Cloud Foundryで、アプリのサイジングの自動最適化を期待しています」と熊谷さん  



Cloud Foundryの攻略本を作りたい


――Cloud Foundry導入によるメリットが大きいようですね。一方で現状のCloud Foundryについて課題はありますか?

大木:
全社的に標準化された開発手法が確立されていないことですね。OpenStackで確立され、受け継がれてきた開発手法は、Cloud Foundryでそのまま利用できるものがほとんどありません。PaaS基盤というものの特性をしっかりと理解し、それに合わせた開発手法を確立する必要があります。

 Cloud Foundryの利用を社内に広げていくために、「とっつきにくい」という印象をとにかく変える必要があります。使いこなしていただくと、今よりも楽なのは間違いないので。「Cloud Foundry解体真書」みたいな攻略本を作りたいですね。

 

  

Cloud Foundryの攻略本(イメージ)

 

――今後、Cloud Foundryをどのように進化させていきたいですか?

大木:
現在のCloud Foundryの仕様上、画像サーバーやデータベースなどは取り扱えないので、OpenStackで管理することになっています。なので、今後はそれらも可能な限りCloud Foundryで巻き取っていきたいですね。また、gooではAIなど先進的な分野に取り組むにあたって、プログラミング言語も多様になってきています。現在NTTレゾナントのCloud FoundryはPHPにのみ対応していますが、今後はあらゆる言語でCloud Foundryが使えるように対応していきたいです。 



【広報のあとがき】

Cloud Foundryは、全社にも展開していく予定とのことでした。100を超えるWebサービスを運営しているNTTレゾナントにおいて、インフラ管理の負担軽減はかかせません。今回の「いまトピ」における事例は、今後の全社展開において、貴重な財産となりました。NTTレゾナントはこれからも新しい技術に対して好奇心を持ちながらチャレンジを続けていきます。

 

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