大分前になりますが、現在は重要文化財に指定されている「煉瓦造+鉄骨トラス」の「丸山変電所」を紹介しました(「丸山変電所・・・・近代初頭のレンガ造+鉄骨トラス小屋」を参照ください)。
そのとき載せた以外の写真(スライド)を最近発掘!しました。トラスに関心がお在りの方が、かなりおられるようなので、そのうちのいくつかを新たに紹介させていただきます(一部は重複しています)。
重文に指定される数年前の1990年5月の撮影で、写真がブレている上に保管も悪く、画面が汚れていますがご容赦ください(重文指定は平成6年:1994年、修理工事は平成14年:2002年終了)。
建物は二棟並んでいますが(峠寄りの「機械室」と横川駅寄りの「蓄電池室」)、これは、越屋根の付いている「蓄電池室」の方です。
このスレンダーなトラスは、惚れ惚れします。現代の《技術者》《理論家》に比べ、明治の技術者は数等優れていたのです。
修理工事で、煉瓦造の壁の部分をH鋼で武骨に補強をしたようです。
私の目では、そんな必要はないと思えましたが・・・。
構造屋さんは、「煉瓦造=アブナイ」と頭から思い込んでいる、皆、何か勘違いをしているのではないか、と思います。だって、明治の末からずっと安泰だったのですよ!
変な補強の結果、大きな地震で壊れなければいいな、と願っています。
今盛んに行なわれている「耐震補強」、部分的に強い場所をつくって、わざわざ架構に強弱をつけ、私の目には、むしろ、破壊を奨励しているように思えてなりません。構造屋さんのご見解を聞きたいと思っています。
なお、同時に、86年に撮った「建て方」の工程写真も発掘しましたので、整理して近々に紹介します。「差物工法」の二階建て住宅の「建て方」です。