M小学校の体育館-1・・・・鉄骨トラス+瓦屋根

2008-06-08 12:23:58 | トラス組:洋小屋
[写真・図面更改 16.43]

長手:桁行36m、短手:梁行27mの大きな競技室をもつ体育館。
小学校の体育館だが、同時に、地区の社会教育・体育施設をも兼ねるため。

写真は竣工写真から。原版はカラーだが、水銀灯の照明の補正をかけていないため、青ずんでいたのでモノクロにした。

図面の原図は100分の1、鉛筆・手描き。平面図の右方が北(図面の上が西)。

RCの躯体に鉄骨トラスの小屋組を架けた切妻型。
躯体のRCは要所に限定し、開口部は煉瓦1枚積あるいはコンクリートブロック(CB:防水19cm厚)積の腰壁で、開口の大きさを調節(場所によると、全面を煉瓦あるいはCB積)。
競技室内壁は、スギ板横目透かし張り(内部に吸音材)、素地仕上げ。
ギャラリーの手摺もスギ板目透かし張り。

外部に面する建具はアルミサッシ、内部の建具が木製を原則としている。

小屋組は、下部を円状(アーチ型)、上部が切妻型のアングルで構成したトラスを@2700mmで配置。加工に手間がかかるが、鉄骨量は少なくて済む。
なお、プロフィールの写真は、このトラス組の躯体取付け工事中の様子。

このトラスの形式は、ベルラーヘの「アムステルダム証券取引所」ホールの鋳鉄製トラスの真似。
もっとも縦横比が違うので、少しも似ていないが・・・(「まがいもの・模倣・虚偽からの脱却・・・・ベルラーヘの仕事」に写真あり)。

屋根は、不燃野地下部表し、瓦(53A型)葺き。
瓦にしたのは、台風の襲来地帯ゆえの策。金属板葺き、特に長尺ものは、風による被害が大きく、最近台風常襲地では、瓦葺きが見直されているという。
瓦が全面飛んでしまうことはまずあり得ず、部分的に被災するだけ。規格品を使用していれば、修復も早い。耐久面でもすぐれている。

次回はトラスの詳細を。

(ここ数日、風邪でダウン。間が空きました。)
コメント (2)
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