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日本古典対照分類語彙表

2014-09-09 | 本を買いました
注文をして次の日に届く。ネット販売の即売感とでもいうか、入手する速さにあらためてびっくり。日本古典対照分類語彙表、宮島達夫・鈴木泰・石井久雄・安部清哉編、笠間書院刊、2014年6月。その内容については、全作品は次のとおりである。
徒然草・平家物語・宇治拾遺物語・方丈記・新古今和歌集・大鏡・更級日記・紫式部日記・源氏物語・枕草子・蜻蛉日記・後撰和歌集・土左日記・古今和歌集・伊勢物語・竹取物語・万葉集である。出版社の宣伝には、主だった古典作品の中でどの単語が何回ずつ使われているか、意味とともに一覧できる、至便の書であると、これを見て、意味が分かるとはどういうことかと。それは、意味分類番号がついているということらしい。単語に国立国語研究所編、分類語彙表、増補改訂版,2004 年の分類番号を記した、と見える。


別冊をインターネット公開(PDF)
○古典語の統計と意味...宮島達夫
http://kasamashoin.jp/shoten/miyajima.pdf


作品ごと語種別統計
 
   異なり 延べ   和語異  和語延  漢語異  漢語延 混種語異  混種語延 漢語延%
合計 34180  581970  24478  524074   8146  50524  1556   7372 8.7
徒然 4240  17110   2897   14740   1189  2114   154   256 12.4
平家 13173  100091  6899   74071   5678  23831  596   2189 23.8
宇治 6540  49183   4916   43800   1371  4744   253   639 9.6
方丈 1148  2527    896   2235    231  268   21    24 10.6
新古 2543  17165   2530   17125    12   39    1    1 0.2
大鏡 4819  29253   3359   24144   1230  4347   230   762 14.9
更級 1950  7243    1769   6890    146  295   35    58 4.1
紫  2468  8736    2104   7731    276  849   88    156 9.7
源氏 11416  207788   9930  194737   1019 10528   467   2523 5.1
枕  5246  32904    4413   30242   640  2164  193   498 6.6
蜻蛉 3599  22400    3280   21461   235  774   84   165 3.5
後撰 1923  11955    1916  11933    6   21   1    1 0.2
土左 984  3496     926   3369    44   103  14    24 2.9
古今 1993  10013    1988  9998     4   13   1    2 0.1
伊勢 1692  6931     1586  6729    89   183   17   19 2.6
竹取 1310  5119     1201  4859    88   220   21   40 4.3
  
平均使用度数
 1 語が何回使用されているかの平均を,17 作品全体および各作品ごとに示した。
 一般的に,作品が長くなるほど,同じ語の使用度数が高くなるため,延べ語数がもっとも多い源氏で
の平均使用度数がもっとも高く,もっとも少ない方丈記の度数がもっとも低く現れている。

合計  徒然 平家  宇治 方丈 新古 大鏡 更級 紫  源氏 枕  蜻蛉 後撰 土左 古今 伊勢 竹取  万葉
17.03 4.04 7.60 7.52 2.20 6.75 6.07 3.71 3.54 18.20 6.27 6.22 6.22 3.55 5.02 4.10 3.91 7.58


意味ごとの比較
 意味分野を参照することで,ここでとりあげた作品全体を対象とする調査はできる。
 古くどのような病気があったかは,「15721 病気・体調」でわかる。ここにあるのは

あくびやう(悪病)・あたゆまひ(?)・あつしさ(篤)・いたはり(労)・いたみ(痛)・え(疫)・
えきれい(疫癘)・えやみ(疫病)・かさ(瘡)・かぜ(風邪)・きやうびやう(狂病)・げんじ
よらう(現所労)・ここち(心地)・ごなう(御悩)・こひ(腫足)・ごふびやう(業病)・しつ
えき(疾疫)・しはぶきやまひ(咳病)・しはぶきやみ(咳病)・しひ (癈)・じやけ(邪気)・
しゆくびやう(宿病)・しゆびやう(衆病)・しよらう(所労)・せつじゆ(絶入)・だいえきれ
い(大疫癘)・ぢゆうびやう(重病)・つつが(恙)・つつみ(恙)・なつやせ(夏痩)・なやみ
(悩)・ふじき(不食)・ふびやう(風病)・ふよ(不予)・へいあ(病痾)・みだりあし(乱脚)・
みだりかくびやう(乱脚病)・みだりかぜ(乱風邪)・もがさ(皰瘡)・ものやみ(物病)・やつ
れ(窶)・やまひ(病)・やまひごと(病事)・ようそ(癰疽)・よごこち(世心地)・らうげ(労
気)・りびやう(痢病)・わらはやみ(瘧病)・ゐれい(違例)

である。

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