読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

続「イスラエルの始まり」

2010-01-20 10:44:23 | 歴史

第一次大戦当時、弾丸用火薬コルダイトを作るのに木材を加熱し、その蒸気中に含まれるアセトンを集める事で作られたがそれは純粋でなく力も弱いものだった。後に初代のイスラエル大統領となるワイズマンは砂糖からアセトンを作る方法を知っており、イギリス政府への協力を申し出た。更に後、彼は麦やトウモロコシから大量のアセトンを作る事に成功した。イギリスはカナダやアメリカにアセトン工場を作り、これで戦争中の弾薬の需要を満たした。イギリスはワイズマンに深い感謝の意を表した。ここにあのバルフォアの名が出て来る。バルフォアはこの時、イギリスの外務大臣であった。かれは軍需大臣のロイドジョージと共にワイズマンのイギリスに対する偉大な奉仕に対し国王から何らかの栄誉を与えるようにしたいと申し出たのである。ワイズマンは個人の名誉よりユダヤ人の国の建国の地としてパレスチナの土地を望んだ。1917年こうして有名なバルフォア宣言が発せられる事になった。その内容は「陛下の政府はパレスチナに彼らの本国をつくると言うユダヤ人の望みを遂げるためベストを尽くすであろう。」と言うものであった。そして1948年、ついに彼らユダヤ人は彼らの祖国を得たのである。ワイズマンは彼の化学研究により祖国を得たのである。尚、初代の大統領として、あの物理学者のアインシュタインの名も出たそうである。