昨今、ニュースなどでよく耳にする「命に別状はない」という言葉の”とりあえず感”に違和感を感じているのは自分だけだろうか。
例えば、「頭の骨を折るなどしたが、命に別状はない。」
頭の骨折などの怪我をしたが、大したことないから、と聞こえて仕方がない。
毎日の報道の中で使用される「命に別状はない」だが、要は「生きています」「心肺停止には至っていませんよ」と言いたいのであろう。
筆者の感覚だと、「命に別状なし」は「生きている」だけではなく、「生命活動に支障を来たすことがない状態にある」という印象だ。
頭の骨を折ったというなら、もしかすると、脳挫傷を伴っていたり、血液の塊で脳が圧迫されているかもしれない。
だとすれば、重傷かつ後遺症に苦しむ場合もあるだろう。
これを「命に別状はない」という一言ですます報道に、もう少し丁寧な言い方があるだろうに、と思ってしまうのだ。
受傷直後に、重傷度・重症度を診断することは医師側にとっても困難だろうし、まして報道サイドが勝手に診断するわけにもゆかない。
きっと、少ない文字数で「生きている」とか「致死的な状態でない」ことを表現するために、誰かが、このような表現を思いついたのだろう。
それにしても、「命に別状はない」の持つ事務的な響きは、受傷者に対する配慮や共感を欠いているように思えるのだが。


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