筆者は漠然とした不安を感じる。
トランプ米大統領は台湾有事に対する米国の態度を表明するどころか、つい先日も記者の質問をはぐらかしている。
トランプ大統領は彼独特の世界観の中で関税戦争なるものを引き起こし、いまや世界の中では大恐慌を不安視する向きもある。
まるで、米国発のブラックコメディ"Don't look up"や英国の政治風刺人形劇”Spitting Image” の世界ではないか。
だが、コメディというにはあまりに深刻すぎる。
米国は、今回の関税発動でアジアを中心に中国包囲網を敷いた。
米国の同盟国とはいえ、基幹産業として自動車産業を抱える日本の立ち位置は難しいのは理解できる。
トランプ大統領は同盟関係など意に介さない。「晋三だって、承知のこと」と言って憚らない。
日本国内では米国への報復関税を唱える人々もいるが、米国頼みの安全保障体制下にある日本に、それだけの体力はないのは明らかだ。
経済不安にあえいでいるものの、中国は半導体メーカーTSMCと、蒋介石政権が大陸から移転させた中国一万年の歴史的文物を蔵する故宮博物院という台湾が世界に誇る二大至宝を諦めないだろう。
人民解放軍のトップが次々と粛清されたり、このところ姿を見せなかったりで、様々な憶測を呼んでいるらしい。
姿を消している軍トップはいずれも、台湾対岸の福建閥の軍人で、かつて習主席と協力してきたグループだと言う。
汚職の疑いで粛清されたらしいが、実は、それは表向きのことで、台湾統一に対する習主席との意見の違いではないかとも噂されているようだ。
こんな騒動の中、もしも中国が電撃的に台湾侵攻を開始したら、ロシアによるウクライナ侵攻が始まったときのように、日本は、世界は呆然と立ち竦むしかないのではないだろうか。

