スポーツ&映画等 (辛口評論) ブログ

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茶の味

2007年01月13日 | 映画評論
ハーフ系美少女坂野真弥ちゃんが出演していると言うのは知っていたので、それで気にはなっていた映画。でも、やっぱり日本映画だし、なんとなく三流映画?っぽい感じの出来にも思えたし(野生の感だが)面白く無いかな? 結局つまらないだろうな? と言う感じがして、見ないままになっていた映画。

だが、この映画、カンヌ映画祭?とかで上映されていたり、韓国でも封切られて劇場公開されていると知り、それで見てみたくなった。

カンヌで、そして韓国の人々にこの映画を通して、どんな「日本」が紹介されているのか?
たしか?マニアックな映画と言うか、かなり変わった趣旨の映画だと思ったが、こんな映画が外国人の目に触れると言う興味から見たくなった。 確認してみたくなったのである。

賛否両論ある映画だと思った。
見るに足らず、しょうも無い映画。と、一笑にする人がいてもおかしくないし、そう論評する人がいたとしても、それはそれでごもっともな意見と言える。

しかし、この映画、妙に最後まで見てしまうし、飽きないのである。
日本映画=飽きる=早送り と言う感じなのだが、この映画はまったくばらばらなそれぞれのストーリーがいくつも合わさってそれぞれに進行して行く。そして何がラストなのか?どこへ向かって話しが展開してゆくのか?まったく未知のまま進んでゆくので飽きる事が出来ないのである。

それぞれのエピソードの中にコメディ?タッチのシーンがチョコチョコと小出しに散りばめられていて、爆笑とまでは行かないが、クスクスと笑ってしまう。しかし、後になって、思い出し笑いをしてしまう。そんなお笑い映画でもある。

ゆったりと流れるストーリー、登場人物それぞれが、それぞれの速さで生きていて、それをお互い干渉しない。 そんな自由さがまさに「茶の味」なのである。

例えば、夕飯時になっても下の子がまだ帰ってこない。既に他の家族だけで夕飯を食べている。そこに下の子が一人帰ってきて食卓に付く。そんな時、普通なら「こんな時間までどこに行っていたの?」と怒鳴ったり、叱ったりするかもしれない。でも、この家族は、「あっ、帰ってきたの」とそれだけで、何食わぬ顔をして夕飯が進行する。 怒鳴ったり、叫んだり、怒ったり、そんな事はまったく無い所になんとなく、ホットしたりする。 

つまりこの映画、見る人それぞれがそれぞれの人生観の中でつちかって来た思いと、何か共通点を見い出し、そしてホッとする。そんな映画でもある。


坂野真弥ちゃんと土屋アンナがやっぱり綺麗!
これが見ていて気持ちいい。 この二人を見て外国人が、これは日本人なんだ、と思うのか?そう思ってもらえるなら、ラッキーである。やっぱり綺麗な日本人を外国にアピールしたいものである。

それにしても、「コンビニ事件」は、今でも思い出し笑いする。
あのボコボコに殴られた男性のデフォルメされた顔がガラス越しに通り過ぎるシーン。あれはおかしかった。


そんなこんなで、この映画、なぜか時々、お気に入りのシーンを見たくなり、何度か見返してしまう。この映画、劇場で見る程では無いが、レンタルして見る分には決して損は無いと思う。こんな映画の一本も、たまには見てみるのもいいだろう。と思うよ!

この映画と同じスタイルの映画をまた製作したとしたら、それは飽きられる。
もし作るなら、それぞれのストーリーがやがて一つの物語に完結して行く。そんなてん末が必要だろう。

「野ぐそデビュー話し」あの話しで出てくる巨大卵が実は白骨化した骸骨だったと言う事件に結びつた時には、「なるほど~こうして色々なエピソードが結びついて行くのか」と感心したし、そうなるとこの後どんな結末に向かってそれぞれの話しが結びついて行くのか?未知の興味が沸いて来たのであったが、結局、それぞれの話しはそれぞれのままで終わってしまった。

こういった、それぞれのエピソードが一つのストーリーとして完結して行くなら凄いと思う。それなら、また、この様な映画を製作しても飽きられないと思う。

色々言ったけど、まぁ~~ 見てみて。 
レンタル料を払うくらいなら損は無い映画だから。


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