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仁術と算術

現役外科医,株を語る.たまに手術も語る.

新規抗癌剤が発売

2005-03-31 | 手術
今日,とある製薬会社の営業マンがやってきました.大腸癌に対する新薬がついに発売になるといいます.
この抗癌剤,その存在は僕も2~3年前から知っていました.欧米での臨床試験の結果から,今後の大腸癌に対する第一選択薬になるであろうとのこと.この新薬の日本での発売に期待しています.実はこの抗癌剤,開発したのは日本人.これは珍しいことではありません.日本で開発されたのに何年も先駆けて欧米で認可されて,やがて日本でも使えるようになる...よくあることです.いま現在アメリカ人が食べているアメリカ産牛肉の輸入を渋ることはよく似ていると思います.

今日はこれを批判する話ではなく,抗癌剤についての考え方...のひとつ.
抗癌剤は多種多様だから一言ではとても語り尽くせないので今回はテーマを絞ろう.
手術で治ったと思われる人に対する『補助療法』としての抗癌剤治療について,大腸癌を例に話をします.手術不能で,抗癌剤以外の選択の余地のない場合の話より,抗癌剤の意味がよく分かるかもしれません.

大腸癌が見つかった.手術で取りきれる可能性が高いので手術をした.実際に肉眼的には取り切れた.切除した大腸や周囲のリンパ節を顕微鏡で調べると進行癌であったことが判明.同じような病状の人々の過去のデータから考えると再発する率が高いグループに入ることが分かりました.
さてどうするか.ここで補助療法の出番です.再発率を抑えるために言わば予防的に抗癌剤を投与する,ということ.

進行癌であっても,手術で癌は取り切れたわけです.でもこれは肉眼での話.それでも再発する人がいるということは,手術時には分からなかった微小な転移がすでに遠くに存在していたということです.
だから補助療法というのは普通,抗癌剤の全身投与になります.だって体のどこに転移があるか分からない,転移があるかどうかも分からないのですから,体の一部だけに投与しても意味がありません(病状によってはそういう方法もあります).
こういう場合の患者さんは,手術という大変なハードルを乗り切って体も順調に回復.ホッと一安心の時です.こういう時に再発や抗癌剤の話をするのは僕も辛い.でもできるだけ多くの癌を治すため,できるだけ長生きしてもらうよう,心を鬼にして話します.

僕は言います.
『手術は成功しました.現在はどんな検査をしても体の中に癌細胞が残っている兆候はありません.しかし,あなたと同じ進行度の人が100人いたら,5年経って生き残っている人は70人です.つまり30人の人は再発して死んでしまいます.でも今から予防的に抗癌剤を投与すれば5年生存率は80人になります.抗癌剤治療を受けますか?』

僕にとっては有り難く医者冥利に尽きることなのでしょうが,たいての人は
『再発がどうの,5年生存率がどうのと言われても私には分かりません.先生の考えにお任せします.先生が抗癌剤治療をした方がいいと言うなら私は受けます.』と言います(最近は皆さんよく勉強されて,またメディアも取り上げることも多くなって,こういう返事は減ってきましたが).

『病気のことは分からない,というのは良く理解できます.皆さんそうです.しかしあなたの病気,あなたの体ですから,原則は自分で決めることです.僕はあなたが自分で判断できるように色々なデータを詳しく説明しますから.』
さらに続けます.『100人中70人しか生きられないものが,抗癌剤投与で80人に増えた.大したことのない数字に思われるかもしれませんが昔に比べれば画期的なことなんですよ.だから医学的に客観的に言うと抗癌剤を受けた方が良いということになります.でもね,それはあくまで統計学的な数字のうえでの話.あなた自身が抗癌剤の恩恵を受ける確率は実は10%なんですよ.つまり,抗癌剤を投与しなくても100人中70人の人は生き残る.この人達にとって抗癌剤は不必要だということになります.逆に抗癌剤を投与しても100人中20人は亡くなります.この人達にとっても抗癌剤は意味が無かったということになります.だから抗癌剤を投与したからこそ長生きできた,抗癌剤は役に立った人っていうのは100人中10人しかいないってことになります.しかも実際の補助療法の効果は10%の違いも無いことが多いんです.』
患者さん,ますます訳が分からなくなります.

『もっと分かりやすく言うと,天気予報で降水確率が30%なら傘を持って出かけますか?傘を持つ人が多いでしょう.0%なら傘を持つ人はいないでしょう?では10%ならどうしますか?これは微妙な確率です.人それぞれというしかありません.適切な例えではないかもしれませんが,そういう風に考えることもできます.あと,確率は高くはありませんが,重篤な副作用が出ることがあります.軽度でも副作用が続いて生活が楽しくなくなるかもしれません.その確率は10%より高いでしょう.しかし癌に対して何らかの対策は講じているという安心感は得られるかもしれませんね.』

ここまで話すと,毎度のことですが,僕も訳が分からなくなってきます.
しばらく時間をかけて,家族とも話し合って人それぞれで最終的に決めていくことになります.
医学的に効果が証明されている!なんて言ってもそんなもんです.僕らには強制はできません.治療の身体的・経済的負担,病気の苦痛,生きるか死ぬか,それは患者さん自身に起こってくることなのですから.
ぶっちゃけて言えば,株に投資するのとなんら変わりありません.過去のデータ,会社の業績,テクニカル指標,投資会社の解析レポート.一見それは確かなことのように,もっともらしく見えるけどあくまで予想.自分の虎の子を乗っけるかどうかなんて自分次第.
医学だって科学だって,100人中100人が恩恵を受けられるものではありません.さきの僕の抗癌剤の説明だって,僕から言わせりゃ(誰から見ても?)抜け穴だらけです.

ちなみに最初に言った大腸癌の新規抗癌剤.『手術不能癌』に対する奏功率は40~50%だそうです.

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日経平均 RSI 20へ

2005-03-30 | 
日経平均,11500円台かぁ.
昨日も今日も本業が忙しく,日中の値動き見れなかったのが良かったのか..
不思議と恐怖の気持ちはありません.
しかし最近のピークであった3月始めの含み益が1/4になってしまいました.
まだ『含み益』があるだけマシ!?

こういう時は売ってしまいがちですが,こういう時こそ基本を見直し.
日経平均のRSIを見る.もう20に近くなっています.
日経平均は多種の銘柄を組み合わせた指数ですから,ほぼ確実にこの指数に連動します.
だからもうすぐ反転する.
ダラダラ下げての11500円台とは違って,明らかに急激に下げすぎ.特別に下げる理由ないのに.
僕はこう信じてます.
もちろん日経平均と自分の保有株が連動するかは分かりませんが.

それと,今日は日本サッカーが勝ったので明日は下げ→日本スポーツと株価の関係. そして明後日から上昇!!
誰かと賭けをしているワケではないし,勘で物を言っても何の意味もないのですが.
まぁ楽しむことも大事.

....本当は3月始めに売っときゃ良かったと,猛反省中です

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エフェクター細胞研究所

2005-03-30 | 
本日上場のエフェクター細胞研究所が,いきなりの売り気配値付かず.ビックリしましたね.(よね?Heavenlyさん?)
要因の一つは,たしかに最近のバイオ銘柄の低調ぶりにもあるようですが.
↓ここに僕らが知らなかった分析があります.
J Coffeeの株式投資日記

なるほど~.
このサイト.僕は毎日チェックです.個人投資家の鑑です.

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手術せずに痔を治す

2005-03-29 | 手術
以前の記事,『TOPIXとサザエさん』で書きましたが,今日は僕を悩ませる痔の話.
直立歩行を始めた人類の宿命.意外と多くの現代人を悩ませている病気.場所が場所だけに公言するをはばかるが,ひとたびなれば苦悩の毎日.それが『痔』です
しかしひとくちに『痔』といっても医学的には病態は様々.いろんな『痔』があって,できる場所,原因,症状,治療も千差万別,人それぞれです.

かなり大ざっぱですが医学的に痔は,以下のように分類されます.
①『痔核』.俗に言う「いぼ痔」.これは肛門の粘膜の下にある静脈が鬱血して瘤になったもの.歯状線と言われる所より奥にあれば内痔核.外にあれば外痔核と言う.普通,内痔核のは症状は出血のみで,あまり痛みはない.対する外痔核は中で血が固まって非常に痛い(←こうなると切って血栓を摘出する).
②『痔瘻』.俗には「腫れ痔」とでも言うのかな?肛門の粘膜から細菌が侵入して,肛門括約筋周囲に膿みを作る.ひどいと肛門の周りが赤く腫れて痛みと発熱を来します(←こうなると切って膿みを出す).
③『列肛』.いわゆる「切れ痔,裂れ痔」という.ひどい便秘や下痢が原因で肛門上皮に裂創ができたもの.痛みと出血を来す.
これらが更に細分類されていて薬や手術など,いろんな治療があります.

さて今日は,僕が悩まされている『裂肛』について.
大半の人は一時的なもので,便秘を治してあげたり,一般的(TVで宣伝されているような)な軟膏で良くなります.
でも僕のように何年も患って慢性化してる場合は,潰瘍になったり皮膚垂(見張りいぼ)と言われる疣ができているので普通は手術が必要です.普通は... 僕だって先輩外科医からはオペしたら?って言われ続けています

しかし何とかお尻にメスを入れずに治したい!..という外科医のくせに何とも身勝手な気持ち.
肛門って,解剖学的にも心情的にもフ・ク・ザ・ツな所だし...と,心の中で言い訳をつぶやきながら,薬で自然に治す方法をいろいろ試してます.
先にも言ったように,軽度のものなら市販されているような軟膏で治るでしょう.この軟膏には抗炎症作用,鎮痛作用,止血作用,循環改善作用などを持つ成分が含まれています.このような作用は上記三つの痔にいずれも効果がありますので,どれに対しても汎用されています.
数年前,僕は普通の薬ではは治らない激痛に見舞われました.朝,排便後なんて数時間は立つ,歩く,座るという動作ができません.当時,普通の軟膏に加えて局所麻酔薬のゼリーを塗ってました.でも10分もしたらまた激痛!これが数週間続きました.つらかったな~.

裂肛の痛みは,肛門括約筋の痙攣によって起こります.だからひどい場合は,痛むから痙攣,痙攣がさらに痛みを増強,という悪循環に陥るんです.だからひどい場合は,肛門括約筋をメスで切開して肛門を緩めてあげるのです.側方切開術 (LSIS : lateral subcutaneus internal sphincterotomy)といいます.
僕がいろいろ文献を調べて行き着いたのが,この手術と同じ効果を生む薬!ニトログリセリンです.
ニトログリセリン?ってあのダイナマイトの原料?そうです.
それから医療分野では,狭心症発作などの時に服用します.そうすると詰まりかけた心臓の血管が拡張するのです.
これと同じ理屈でニトログリセリンを肛門に塗ると,肛門括約筋がフワァ~っと緩んでいきます.と同時に劇的に痛みがとれます.これはよく効きました.
しかし残念ながら,これは保健医療としてはまだ認められていない使い方.本来,心臓病につかう薬です.当時,いろいろな医学論文をもって病院の薬剤部と交渉して何とか処方してもらいました.
それから数年は随分良くなってたのですが..今年の冬は異常に寒かったので前ほどではありませんが,けっこう長引いてます.なぜだかニトログリセリン軟膏も前ほどの効果はありません.
今年は新しい治療薬にチャレンジしています.
それは漢方薬!漢方薬ってのは効く人には劇的に効きます.漢方医が言うには,医者がうまく使えていないから効かない人がいるのであって,うまく使えば多くの人に効くのだそうです.
それがこれです紫雲膏
なかなかよく効きます.最近暖かくなってきたし,ようやく僕のお尻にも春が来る予感.
でもやっぱ,次は手術かな~

痔の読者へ注意!!今日の記事を読み物として参考にするのはいいですが,必ずお近くの肛門科か外科を受診しましょう.痔だと思っていても,大腸癌や難治性の病気である場合があります.裂肛でも症状が長い場合は原則手術を推奨します.上記の治療で良くならなくても僕は責任とれませんのであしからず.

でもニトロとか漢方の治療を,すんなり理解してくれる医者は相当の肛門通でしょう

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今の日経平均

2005-03-28 | 
良い調整をしてると思ってます.
アナリストの中には,結局今年は3月が最高値だったってことになるかも..なんて悲観的意見の方もいるみたいです.
最近の上昇相場で12000円を超えていたのであれば,その可能性も大きいと思いますが.
日経平均の中長期のチャートを見ると,やっぱり今は良い調整なんだろうと思います.

..と何の根拠も説得力もない話ですが.

今日は久しぶりに我が株師匠とゆっくり話ができました.

僕らの今後の生き方について.
僕は以前から『病院・医者の格付け』がビジネスにならないものかと考えていたのですが,実は師匠も考えていたそうです.さすが!似たもの同士

ただ師匠は,僕よりももっと具体的にビジネスとして考えたらしく,その結果,病院の格付けをビジネスにするのは難しいんじゃないか,と言ってました.

考える事は似てるけど,師匠と話しているといつも自分の考えの詰めの甘さを感じさせられます.
しかし,やっぱりこのアイデア,もう少し自分の中で暖めていよう
僕に一番足りないのは,ビジネスを実行にうつすノウハウと,それを持った人脈なんだよな~.
堀江貴文のお仕事相談Blogにでも相談してみようかな

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日本,常任理事国入り

2005-03-27 | 時事
訪日中のフランス,シラク首相が手放しで支持したという.
日本人の感覚.国連予算の2割も金出してんだから常任理事国入りは当然だろう.アジアで中国だけじゃん!なら日本は何でなってなかたの?でも拒否権を持つとなんだか怖そうだし,テロのターゲットになりそうだから,そこまでは要らない.
..こんなとこかな?
そんな日本人が,昨日のニュースを見た.あの仏国の元首が日本の常任理事国を支持してる.なんと僕らが諦めてた拒否権までも持つべきだという.国内でも日本常任理事国入りに向けて運動しようと.

なんだ,そりゃ!?
..って,みんな思った?僕は思った.
普段は目立たずモテないガリ勉君が,突然クラスのマドンナにモテたような,嬉しいんだけど単純に喜んじゃいけないような違和感.
何故これほどまでにフランスが日本に肩入れするのか,メディアの報道を探してみたが,今んとこその理由に触れているものはない.ならば,さまざまなネット上の意見を探してみるが,どうやら無さそう.何故だ?なぜ疑問に感じない??

フランスが日本に肩入れするメリット.フランスにとっての日本.これはなにか?
まずルイヴィトン.このフランスが誇る文化の最大の顧客は日本人だ.
それからルノーグループ傘下になった日産自動車.フランスには日本企業の自動車工場が生む雇用は絶大だ.
僕が思いつくのはここまで.ワインブームも去ってしまったし.

最近のフランスの存在.まず米国のイラク侵攻に真っ向から反対.これには新興大国に対する伝統国の欧州のプライドを感じた.さすが!と思った.経済大国でもなければ,資源もない,人口も少ない,技術も大したこと無い.しかし政治大国.文化,文明を固守するワインと芸術の国.

..と思ってたら,中国への近代武器輸出を解禁するという.これも明らかな米国への台頭を図っている.それから東シナ海の資源開発に対する欧州民間企業の進出(これは一時撤退したらしいが).
欧州は米国傘下の日本にとっては鼻持ちならない存在..と思っていた.

それが万博にかこつけて,いの一番に訪日.常任理事国入りを手放しで支持するという.
いや~.白人の奥深い政治には参ったね.
いったい何が欲しい?僕にも分からない.
もうこれ以上ヴィトンを売り込む必要ないでしょ?
スーパーチェーンは撤退,で結論出たじゃん(中国に行く方がマシでしょ?).

なにか?中国へ武器を売るためには,米国もさることながら,日本の反対を抑えたい.そんなとこなの?

ともあれ,僕らは単純にフランスが日本を支持することを嬉しいと思った.あのフランスが味方してくれる.
そう思うのは何故か?国力でいえば二流なのに.

たぶんワイン作りに象徴される文化,歴史,こだわり,変人ぶり,がフランスの武器なんだよね~.
対する日本酒のなんと情けないことか.戦中・戦後の米不足で醸造アルコールなどの添加物を加えて効率の良さをとった日本人.文化・歴史を平気で金と効率に換える日本人.こりゃフランス人を有り難く思うわな~.

しかし!僕らは違う.僕らの世代は違う.
国として幼児扱いされてきた先代達の日本観とは明らかに違う前向きな日本人としての思いが育った.特にこの10年間に.やはり僕らはサボっちゃいけないんだ.バブルに浮かれてちゃいけない.でも絶対!戦争はしない.非効率的ではあるかもしれないが,戦争をせず醸造アルコールを足さずに,日本ブランドを熟成させる.何年もかけて.
『非戦国』という酒を瓶に仕込んでまだ60年.僕らには100年物の古酒を造る国民性がある.ここで瓶を開けずもう少し熟成を待とう.そして芳醇なる酒を開けよう!

そうしていつか成ろう!.常任理事国を認めてもらう国ではなくて.『あの日本が俺たちの国を認めてくれる.あのサムライの国が僕たちを支持してくれた.嬉しい』と青い目,黒い目の人たちが思うように.
それはトレンディドラマのように流行を追いかけて戦争を肯定するような国ではできない偉業だと思うんだけどな.

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中国はバブルか?

2005-03-26 | 
中国経済は過熱気味,バブルではないかという見方がある.
ではどういうのをバブルというのだろう?

ぎりぎり'60年代生まれの僕のイメージ.あの'80代.サラリーマンの親父が家を建てた.多額のローンを組んで.でも給料はうなぎ上りでボーナスが出た日にはステーキと寿司が食えた.家のローンが苦しいと言いながら高級セダンに乗ってた親父と僕.←これでも田舎の人達.
同世代が多くて,共通一次試験の受験者は全国で200万人以上.もっと偏差値の高い大学に!って都会の予備校に通って,都会の私立大学に入学した時 (その後,中退して国立医学部に入ったんだけど).横浜に住んでた銀行員の叔父の家に仮住まいさせてもらってた.叔父さん曰く『僕も一戸建て買おうと思ったんだけど,あっという間に手の届かない値段になっちゃった.君のお父さんは田舎で豪邸建てたそうじゃない.』 学生の頃,僕は貧乏だったけど,同世代は親に買って貰ったBMW,ベンツを乗り回す.女の子はワンレン,ボディコンでマハラジャで踊る.当時はプリンスホテルが最高級で,僕たち学生でも一年前から予約してバイト頑張れば,一人ン万円のディナーが食えた...
まぁこれは僕のバブル.みんなそれぞれのバブルがあるでしょう.

中国はバブルか?
国民の大半が,まだ家もなければ自動車も持てないのに.学生がフランス料理食えるか?オバちゃんが証券会社の店頭で行列作ってるか?
なら昭和40年代初めの日本はバブルだったのか?
いまの中国をバブル呼ばわりするのなら,日本の昭和40年代もバブルだったってことになります.

中国のバブルはもう少し先でしょう.
『チャイナアズナンバーワン』なんて本が売れた時がバブルでしょう.

中国共産主義は投資の不安材料か?
かつて香港が中国に返還される時,香港はゴーストタウンになると多くの人が心配したけど,現実は香港が大陸の中に消えていくどころか,大陸の香港化が起こっている.共産党政権下の中国のほうが香港に遅れているんだから,香港に追いつこうと努力するのは当然.文明は高いほうへ動くもので,低いほうへ動くものではないんです.

だからいま中国株を買えというのは短絡過ぎだけど,きっと市場の規模はもうすぐ日本を抜くでしょうね...

...今日は実は人の話の受け売り.邱 永漢氏と,僕の株師匠の話でした.僕オリジナルの話はほとんどありません.ごめんなさい m(_ _)m

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本当に良い医者に出会うためには

2005-03-25 | 手術
今日は医者としての立場から書きます.まずこれを見てください↓.
「専門医」不正行為・ミス続出,認定機構が実態調査へ

女子医大,慈恵医大の事件.記憶に新しいと思います.
この記事にもあるように,『専門医』がいますよ!って病院が広告できるようになりました.僕自身,理由はイマイチよく分からないのですが,これまで医業広告は厳しく規制されていました.田舎ではよくあるのですが,アクセスの悪い病院が送迎バスを出すのだって,いけないことなんだそうです.もちろん新聞広告やテレビCMなんて論外です(よくある美容整形は保険医療ではありません).今でこそ各病院はHPを作っていますが内容は非常に厳しく制限されています.
そんな中,『専門医』の存在は広告していいですよ,ってお許しが出ました.最近の医療に対する世論を受けてのことです.画期的なことです.
あと最近の革新的な出来事といえば,特定の治療に対する診療報酬を病院によって差をつけましょう,という制度ができました.
難易度の高い手術.例えば心臓バイパス手術とか食道癌手術とか.いずれも高度な技術を要する,非常にリスクの高い手術です.この手術を年間何件やってるかで病院を選別して,基準を満たさない病院は同じ手術をしても3割引の報酬しか与えない,ってことになりました.
これも未熟な医者が分不相応な高度な医療をやって失敗されては困る,という世論を受けてのことです.

どちらも良い制度だと思います.制度としてはね.いや基本理念はそうであるべきだと思います.医療界にも競争を持ち込んで切磋琢磨させなければ!まさに資本主義の導入です.

前置きが長くなりましたが,僕が言いたいのはこうです.
んで?『専門医』,『治療成績』って誰が評価するんだ?そしてその評価の良し悪しは誰が評価するの?

専門医について.僕らはどうやって資格を取るか.まず学会に入会します.年会費1~2万円.多くは継続5年程度の入会歴が必要です.これらの学会はたいてい年一回の総会の出席が必要です.参加費に1~2万円.総会は全国の大学が持ち回りで地元で開催しますから,遠方での開催時(たいてい遠方です)は,交通費,宿泊費でプラス5万円くらい.その他,毎年行われる教育集会などの出席で1万円.もちろん遠くでの開催であれば,プラス旅費.あと専門医試験料がだいたい3~5万円くらい.
つまり専門医になるためには,毎年10万円程度×5年.もちろん専門医資格を維持するためには取得後も毎年この労力が必要です.余計なことですが,勤務医にとってこれは税金控除の対象にはなりません.

みなさんどう思いますか? いい給料貰って人の命預かってるんだからそれくらいの出費と労力は当然だろ! ですよね? 実は僕もそう思います
しかし.このホニャララ学会というもの.僕らは一つだけに所属してるんじゃないのです.例えば普通の外科医である僕が入ってる学会.

日本外科学会.日本消化器外科学会.日本消化器病学会.日本臨床外科学会.日本外科系連合学会.日本消化器内視鏡学会.日本内視鏡外科学会.日本癌学会.日本癌治療学会.日本癌発生学会.日本胃癌学会.日本食道学会.胃外科・術後障害研究会....う~んと,これで幾つだ?
それから僕は入ってないけど,僕が日常で扱う病気の学会で『代表的』なものといえば,日本大腸肛門病学会.日本肝臓学会.日本膵臓学会.日本胆道疾患研究会.日本乳癌学会.日本移植学会.日本小児外科学会.日本救急医学会.日本腹部救急学会.あとIIc大腸癌研究会?遺伝子治療研究会?... (もう正確な名前でてこない) それから各地方の○○外科学会だの,各都道府県の○○県外科学会だの,消化器云々学会だかナンとか癌研究会,抗癌剤云々研究会,緩和医療学会,クリニカルパス学会..だとか..  もういいですか

どれもがちゃんと専門医を制度化してるわけではありませんが,こういう学会の入会歴,学会発表,論文投稿なんかが,ある分野の『専門医』に求められます.もちろん実際に経験してる手術数もね.
僕は最年少で『消化器外科専門医』になりましたが,いったい幾ら費やしたんだろう?んで,僕らが払った金ってどこに入ってるの?

単なる個人的な愚痴ですか?
僕は思います.これだけ乱発される『日本○○学会』って全部が存在価値あるの?って.学会誌に載ってる代表,役員なんて,どれもこれも見たことある名前です.東大とか慶応とかの教授たち.
あんたらに幾ら入ってるの?


資本主義,競争社会の誤解.
結局,立法者の言いなりじゃん!
医学会で言うと,都心の中央の一握りの老獪達が,自分たちの都合の良いように制度を作って,金と権力を集める.専門性が高くて外界から批判されにくいのをいいことに,やりたい放題.バンバン学会を起ち上げる.田舎の医者と患者は,お互いに数少ない情報と経験のなかで選択肢なんて与えられません.こんな田舎の医者に見せかけの資格を与えることで,金と名誉と権力を集める.一握りの人間に都合の良い医療改革を煽って煽って.これが一番質が悪いと思います.日本全体,世界全体,需要と供給,市場原理,富と貧困,強者と弱者,戦争と平和.. こういうもっと大きなものを見渡せない専門家,エリート達.

そこに消費者(つまり病人.患者)の意向はあるのか?

『治療成績』にしても同じ.都心の人口密集地の大病院が患者多くて手術が多いの当たり前.では田舎の患者はどうすんの?
手術が少ないから専門医がいない.診療報酬が少ないから大手術してくれない.そんな近所の病院は,資本主義原理によって淘汰されて,爺ちゃんも婆ちゃんも長生きしたかったら大枚はたいて東京の大病院に行きなよ.順番待ちだけどねってね.

これも資本主義の一面.
しかし,爺ちゃん婆ちゃん,兄ちゃん姉さんが惚れるような仕事がウケル.これが理想の世界.
僕は負けない.何時からかずっと考えてたんだが,病院とか学会とか,一部の既得権益を死守する組織に風穴を開けてやる.
僕が外科医を続けても,たぶん一生に救える人は数千人.それはそれで大それたことだけど,それは僕がいなくても進んでいく.もっともっと!僕しか考えないこと,僕にしかできないこと.天に仕える.天から与えられた僕の人生.いま僕が考えてること.そこに僕の天職のヒントがあるような思いです.

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胃カメラなんて怖くない

2005-03-24 | 手術
今日も痔が調子いい.だからやっぱり株価が冴えない.
今日は医療ネタをひとつ.

消化器の内視鏡検査.いわゆる胃カメラってやつ.あと大腸内視鏡.
これはツライ検査です.特に50歳代くらいまでの比較的若い人ほど苦しいみたい.
やっぱり敏感なんですね.内視鏡は直径1cm前後ですが,これが喉に通った状態で短くても5分や10分は辛抱です.本当に苦しかった人は二度としたくないと言います.
大腸内視鏡.これもツライ.大腸が内視鏡で無理矢理伸ばされます.下痢して強烈な腹痛を起こした経験のある人なら分かるでしょうが,あの痛みが続きます.特に大腸がグネグネ曲がって長い人は悲惨.大腸を伸ばす痛みが強いうえ,なかなか奥まで入らなくて30分以上も頑張ってもらうこともあります.よく女性の方は『出産よりツラかった!』なんて言いますから相当ツライのでしょう.
僕自身は,検査を受けた経験がないので非情とも言える行為を平気でやってます.もし自分が経験していたら途中で検査の手を止めてしまうかもしれません.
どっちがいいんだか??と思いながら今んとこは,非情なブラックジャックを装い,幸い事故も起こしてません.
まぁ,人(患者の体質と医者の技量)によっては,たいていスムーズに行けるのですが.でも誰だって,『明日は内視鏡検査だ』って思うと憂鬱ですよね.

そこで登場.カプセル内視鏡!
大きさは幅11mm,長さ26mm.画期的発明です.正式に学術誌に発表されたのは2000年です.
ヨーロッパとアメリカでは2001年に認可されています.
現在最も多く使われているのはイスラエルのGIVEN Imaging社が開発したもの(写真).
日本では?
毎度のことですが,まだ認可されていません.臨床治験の段階です.
2003年から獨協医科大学病院社会保険中央総合病院で最初の治験が行われています.

これが特に威力を発揮するのが,今までの内視鏡では見ることのできなかった小腸の病気です.小腸の病気なんて僕もあまり見たことないのですが,カプセル内視鏡を使うと意外と多いのだそうです.
現在は欧米でも小腸の病気にしか認められていないらしくて,おそらく日本でも特殊な病気にだけ保険適用になると思います.

でもたぶん,個人的に購入して口から肛門までカプセル内視鏡で済ませちゃえ!ってことできるようになるでしょう.誰だって検査は楽なのがいいに決まってる.
ひょとしたら,いやきっと,爆発的に広まるんじゃないかな

日本では,オリンパス社が,ほぼ同じ仕様のカプセル内視鏡を開発し,2004年末から治験を始めてます.
そうそう,これって全消化管を通過する間に50000枚程度の画像を撮るらしいです.だからこれを見る方も大変.専用の画像処理ソフトを使います.
画像センサーはデジカメや電子内視鏡に使われるCCD (charge-coupled device)ではなく,消費電力が少なく低価格なCMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor)が採用されているらしいです.
な~るほど
これ,日本で爆発的に売れたら,どんな企業が儲けるんだろうな?

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TOPIXとサザエさん

2005-03-23 | 
少し前になりますが,ある新聞の記事.
TOPIX指数とサザエさんの視聴率との間に明確な逆相関がある,という記事がありました.
これはNY市場よりも明らかに相関性が高いとか

大地震の発生と月の動きにも関連があることが分かってきたそうです.

一見,全く関係のなさそうな複数の事象の間に隠れている結びつきを発見することで人類は進歩してきました.
まず発見ありき.その事象を誰にでも分かるように,誰にでも利用できるようにするプロセスが科学なんだと思います.
僕らは,まず科学的な事実があって全ての事象を科学的に説明できると信じていますが,科学の成り立ちの歴史は逆ですし,本当は僕らが錯覚しているだけかもしれません.

医学の世界でも,何故病気になるのか,何故薬が効くのか,何故人は老いて死ぬのか,何故それは個人によって差があるのか.そういった根本的なことは科学的に解明されていません.

今日は新しい薬を手に入れて,僕の痔の調子が良かった. と思ったら株は下げました.ひょっとしたら関係があるかもしれません

僕がいろいろ試している痔の治療,手術をしない治療についてはまた別の機会にちゃんと書きたいと思います.困っている人,多いでしょうから.

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ぼけ~

2005-03-22 | 日記
治りきらない風邪 (花粉症か!?)と,切れ痔の痛みで最近ボーッとしてる.集中力が続かない.
酒も止められない.
今日は休肝日だ!と決めていたのに缶ビール開けてしまった..

そんな体調とは裏腹に,太洋工業が続伸中.素直に嬉しい.
しかしやっぱり保有銘柄が多すぎて,明らかに利確のタイミング逃すこと多々.
まぁ,なんとなく今はボケーっとしてるくらいの方がいろいろ上手く行くような気がする.
たまには肝臓も脳みそも休めよう.

宇宙ゴミ

2005-03-22 | 時事
先日NHKの番組『あすを読む』で,宇宙ゴミと衛星開発についてやっていた.この番組,地味なんだな~.
現在すでに,各国が勝手に打ち上げた人工衛星やロケットの破片が数千個,数万個のレベルで衛星軌道を秒速8kmで巡っている.これが将来の宇宙開発に致命的な打撃を与えるのは必至であるし,実際に死者こそ出ていないものの,こうした残骸が地表に落下しているらしい.
宇宙ゴミと言えば,NHKBSでやっていたプラネテス.これは久しぶりに見ごたえのあるアニメだった.全く意識していなかった世界を見せられた.全く意識していなかったテーマがすでに映像化されていた.

京都議定書が話題になっているが,人類が無秩序,無計画な産業開発の末にもたらした地球規模の異変にようやくスポットが当てられた.この問題,気づいた人は何十年も前から警告を発していたのに.結局,良くも悪くも大衆の代表であるメディアが取り上げてようやく僕らの知るところとなった.

いま,『宇宙ゴミ』を銘打った本を買うか?番組を見るか?声をあげるか?
否.本は売れまい.視聴率も稼げまい.
しかしこうしたテーマを取り上げたNHKは,どんなに叩かれようと存在価値ありと思う.

既存のメディアの時代遅れを叫ぶ某社長は,市民と双方向のメディアの可能性を,こういう小さな,しかし真摯に未来を見据えた視点に求めるべきであると思う.

さぁ!他人のことばかり批判せず,僕も真摯に未来を考えよう.何かを創ろう.

個人情報保護法

2005-03-21 | 手術
が4月1日から施行されるという.
僕の職場でも言われた.これからは外来で患者さんの名前は呼べません.それは個人情報です.
番号で呼びましょう.
病院の館内放送で『外科入院中の○○さん,6階病棟までお越し下さい』なんてのはダメなんだと.
『ナンバー○○さん,精神科外来までお越し下さい』←こうでないとダメなんだそうだ.
僕らの仕事では,患者取り違え事件などを受けて,姓だけでなくフルネーム,生年月日,ID No.も確認して投薬をしましょうって,言われ始めたばかりなのに.患者の名前は言えないらしい.診察所でも,隣の診察所に聞こえないようにヒソヒソ声で会話しなければならんのか!?絶対誤診に繋がるだろうな.
これは禁酒法に並び例えられる悪法となるだろう.
最近の個人情報漏洩に伴う詐欺事件なんかをうけて出来た法律だろうが,だいたい個人情報云々という輩に限って,『お前の個人情報なんて一銭にもならねぇよ!』なんていうヤツがゴニョゴニョ言うに決まってる.
企業の個人情報を内部の人間が持ちだして,あこぎな商売をするヤツが高値で取引する.そいつらが馬鹿な個人を騙して金を得る,ってのを抑制する法だろう.
が,僕が悪人だったら,4月からはこうやって企業にねじ込むね.『俺の個人情報が漏れてるぞ.賠償金払え』,ってね.個人情報保護法詐欺!
今までは,他人の個人情報を何とか手に入れて金にする時代.一生懸命他人の情報を獲得して換金したが,これからは違う.一銭にもならなかった自分の情報を,上品で良心的な企業に持ち込んで『俺の情報が漏れた!』ってねじ込むだけで幾らでも金を引っ張ってこれるようになるだろう.
オレオレ詐欺を取り締まれない国家が,企業や民間組織に責任転嫁するだけの法律じゃん!

医療費 自己負担7割に

2005-03-19 | 手術
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厚生労働省は18日,「社会保障の在り方に関する懇談会」に対し,今後の医療給付費の伸びを名目国内総生産(GDP)の成長率の範囲内に抑えた場合,医療費のうち平成三十七年度の患者本人が医療機関窓口で支払う自己負担率は現行の三割を六-七割に引き上げるのに相当するとの試算を提示した.医療費は毎年約一兆円ずつ増大し,十六年度予算ベースで三十二・一兆円となり,三十七年度には六十九兆円になるとみられている.このため経済財政諮問会議がGDPの伸びの範囲内に給付を抑制するように主張したのを受け,厚労省が試算したものだが,自己負担が六-七割に増えることに反発を呼ぶのは必至だ.
自己負担7割に 医療給付費の抑制試算 厚労省
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つい最近も政府は,混合診療,つまり保険診療と保険外診療(自由診療)の併用を認める方向で動いています.
また,ある疾患に対する医療費を治療期間・内容に関係なく一定とする,包括医療制度を前提として,一部の主要病院では既に試験的に導入されています.

さまざまな手法で国が負担する医療費を削減しようとしています.そしてその分,国民一人一人の責任と負担が求められます.日本の財政難,今後さらに進む高齢化社会を考えると,こうなって行くのは仕方ないのかもしれません.

過激で極端な言い方をすれば,要するに『貧乏人はできるだけ病院に行くな.金持ちは自分の金で治せ.』 ということだと思います. もちろん政府も,メディアですらも,こんな直接的な表現はしませんが.

当然,反発は起きるでしょうが,確実にこの方向へ進むでしょう.ない袖は振れない.が,病人は増える.
貧乏人は最低限の治療しか受けられない.金持ちは金持ち専門病院で最新の治療を受ける.そういう時代が間近です.実際に米国では既にそうなっていると聞きます.
年金もそうですけど,僕らは国に何でもかんでも期待しちゃいけないのかもしれない(もう誰も期待してないか..).
酒もタバコも好き放題やって放蕩生活.それで病気になったら人の金で治してもらおう,って少なくとも僕は思っちゃいけないな

<竹島の日>条例

2005-03-17 | 時事
が島根県議会で成立したとか.
最近,領土問題が気になる.
考えてみれば日本は近隣のほとんど全ての国とで問題抱えてるよな~.
中国,台湾との尖閣諸島問題.ロシアとの北方領土.
北朝鮮は言うに及ばす.アメリカとだって,最近仲良くやってるなと思ってたらBSE問題なんか出てきたりして.

領土問題や,北朝鮮拉致事件なんて,ホントは何十年も前から抱えてる問題なのに,特に最近,メディアを先頭として煽る煽る

アメリカや中国政府が,国内の政情不安の矛先を外に向けるために,仮想敵国を設定して..なんて言われてきたけど,今の日本もそうなってるような気がする.
おそらく政府容認,ひょっとすると政府が主導して,国民の危機感を煽ってるのかもしれない.

太平洋戦争で僕らの先輩が何を学んだか.非国民扱いされ,だんだん小さくなっていった反戦の声の大切さをもう忘れてしまったか.
傍若無人なアメリカ帝国の侵略戦争を,自由の拡大だと我がことのように喜ぶのか.

国際法ってのは,なんとなく国々の憲法よりも尊いものだと勘違いしがちだけど,そんなことない.国際法ってのは,それを取り締まり強制力を発する組織がないから,絵に描いた餅みたいなもの.
国際法に則って,例えば自国が主張する領土を隣国に明け渡すような政治家は,その国では袋だたきにあうからね.領土問題が解決するはずがない.

ところで,領土を拡張する目的としては,要するに海洋資源や石油を確保する,国民が生活する土地を拡大する,なのですが,何十年か先に各国が奪い合うのは『水』になると思います.
水はタダ同然の日本人が他国に先駆けて水を制することができるかどうか.
僕が考えてるくらいだから,お偉い政府の人間は当然,考えてることでしょう.