若狭路紀行（ＶＯＬ２）

　１５日終戦記念日。昨夜の雷雨も嘘だったかのような晴れた朝である。
朝６時半起床。一風呂浴び朝食をとる。いつものことであるが旅行に来たときの朝食はすすむ。食後の休憩のあと民宿を出る。朝から蝉の声がやかましい。蝉も地上で１０日ほどの短い一生を精一杯生きている。
コミュニティーバスに乗り、美浜着。西舞鶴行きの電車到着まで１時間半ある。駅前には何もない。妻と若狭を紹介するパンフレットや時刻表をみる。このまま大阪へ帰るのももったいない。若狭小浜へ行こうとのことになった。１１時の電車に乗る。車内は大分混んでいる。ほとんど旅行者の模様。何とか座れた。２両連結の電車は進む。右に若狭湾、左に若狭の山々をみてすすむ。非常にいい光景である。この光景が好きである。日本のあちこちでまだこののんびりとした光景が見られる。心の安らぎが感じられる。小一時間、小浜につく。ここはこの一年間の間に有名になった地である。ＮＨＫ朝の連続テレビの「ちりとてちん」の撮影が行われたところである。町のあちらこちらに幟が垂れ下がっている。観光案内所で貰った案内図も「ちりとてちん」一色である。もうひとつ垂れ幕が目に付く。「Ｉ　ＬＯＶＥ　ＯＢＡＭＡ］の垂れ幕。そうだアメリカ次期大統領候補のオバマ氏を応援している市である。中々のアイデアである。店をのぞくと「オバマ饅頭」「オバマのＴシャツ」「オバマのハチマキ」など等。観光客の中には記念に買って行く人もいる。
先の観光案内所で貰った地図を頼りに海岸まで出る。暑い。海岸に出ると若狭湾の向こうに広々とした日本海がみえる。思い出した。拉致被害者の２人がお住まいになっているところだ。夜中に連れ去られても不思議ではない広々とした海である。
拉致問題は一日も早い解決が望まれる。遊覧船乗り場に来ると「そともめぐり」の高速艇がみえる。１時出港。若狭湾を遊覧しようとのことで、昼食をとる。
昨日の三方五湖めぐりとはまた趣が違う。広々とした大海原を高速艇は進む。
途中、帆を降ろした練習船日本丸に遭う。カッコいい。思わず携帯のシャッターを切る。約５０分の遊覧が終わった。再び小浜駅へ。商店街を歩くがお盆で店は開いていない。道行くのは観光客だけである。開いているお店でカキ氷を注文。氷の冷たさが頭にキューッとくる。
Ｉ　ＬＯＶＥ　ＯＢＡＭＡともお別れし西舞鶴に向かい福知山、篠山を経由し２００８年夏の青春１８キップによる野次喜多の旅はＴＨＥ　ＥＮＤとなった。
今年は短かったが印象に残る、地方再発見の旅であった。