あきお不定期日記

日常の思いついたことを不定期で書いてみたい。

次男の門出

2007-11-24 16:48:44 | Weblog
 11月23日(祝)、我が家は早朝から慌しかった。次男がフランスのホテルのレストランに就職するためフランスへ旅立つ日である。
 
 昭和50年7月生まれの32歳。京都市にある公立大学の農学部を出、大学院へ行くことなく(親は行ってほしかったのだけれど)京都の料理学校(フランス料理専攻)で一年勉強し、京都大学近くにあったフランス料理店にシェフ見習いとして就職。鴨川店や東京大学構内にある駒場店や本郷店に5年間お世話になった。どうしても一度フランスへ修行に行きたいとの思いが強くなりお世話になった店を辞め一昨年からフランス語やフランス料理の勉強をし、昨年9月から11月までの3ヶ月地中海にあるモンペリエのホテルで修行し帰国した。やはり本格的な修行を希望し、今年2月に10日間就職試験をフランスまで受けに行った。合格通知はすぐに来た。ただ労働許可書とビザが下りるまで時間がかかった。労働許可書・ビザが下りるまで6ヶ月ぐらいかかると思われたが労働許可書は先月、ビザは2週間前にやっと下りた。それから次男は慌しい毎日を送っていた。傍で見ている我々も気がせき、長期に息子を海外に出す不安で血圧は上がるし、家内は睡眠不足。

 出発日が23日と決まったが数日前から不安は最高潮に達した。小生は飛行機が苦手なためそのことへの不安が一番だった。小生、前日は不安なときの神頼みと申しましょうか大阪天満宮・街の氏神・お墓・すぐ近くのお地蔵さんに行き彼の道中・就職先での無事を祈った。朝7時、私共夫婦と息子は善哉とお茶で当分の別れの儀式と相成った。あれも言おうこれも言おうとしたが言葉が出ない。がんばってこいよと昨日大阪天満宮で貰ってきたお守りを渡すのが精一杯だった。高校時代の友人が自動車で関西国際空港まで送って行ってくれるとのことで7時30分関空へ向け出発した。この連休小旅行でもと考えていたがそれは後日に延ばすことになった。

 11時30分になると関空方面の空を眺めた。フライト時間は12時間とのこと。途中シンガポールで4時間の待ち合わせ。ドゴール空港へは日本時間の24日午前3時30分ごろとのことである。夕食時も今頃どのあたりだろうか。テロは無いだろうか。とか、いらん心配が頭を駆け巡る。本や新聞を読んでいて同じ行を何度と無く見ているだけである。午前2時こちらの疲労も頂点に達した。仏壇に手を合わせ寝ようとしたが、脳の中が締め付けられ鳴っているようで中々寝付けない。
 目を開けると午前7時。昨夜のことを家内に言うと脳神経外科へ行っといでとのことであった。テレビのスイッチを入れても別に報道はない。息子からのメールも、通信もない。無事に行けたのかなあ。

 3年から5年息子はフランスの人となる。健康に注意し、折角人生をかけての選択をしたにであるから大きな収穫をもって帰国して欲しい。彼が帰国するまでこちらの身が持つかが心配である。親の手からだんだん離れていく。寂しい限りだが、これも世の習いである。

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