A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

山下洋輔ソロピアノ・コンサート@晴海・第一生命ホール 2012.3.31 (sat)

2012年04月01日 00時37分30秒 | 素晴らしき変態音楽


毎年春の初まりに開催される山下洋輔さんのソロピアノ・コンサートに今年も行ってきた。古希を迎えた記念すべき年であるが、特別なイベントが予定されているわけでもなく、例年と同じように精力的に活動を続けている。ソロピアノ・コンサートは元々お茶の水カザルス・ホールで開催されていたらしいが、ここ数年は第一生命ホールに会場を移している。第一生命ホールは音響の良さで知られる名ホールである。

あいにくの強風と雨の中、年配の往年の洋輔ファンから子連れの若夫婦まで満員の観衆が集まった。

白いワイシャツにベストの定番のファッションで洋輔さんが登場。「すごい天気になってしまって申し訳ありません。と私が謝っても仕方ありませんが」と挨拶し、「1日早いですがこの曲から」とスタンダード・ナンバー"I'll Remember April"からスタート。奇麗なメロディーのムードのある曲だが演奏の端々に洋輔さんらしいウィットに富んだフレーズが挟みこまれているのが面白い。つぎにオリジナルで"やわらぎ"。曲名から連想する優しげなプレイに酔っていると次第に音程の外れた過激な演奏に変化していくのが楽しい洋輔イズムの本領発揮の曲である。ガーシュウィンの"Rhapsody In Blue"。「のだめカンタービレ」でお茶の間でも知られるようになった人気曲だが、洋輔さんが昔からレパートリーの一つとして演奏し、何回かレコーディングもしている洋輔ファンにはお馴染みのナンバー。25分の長尺だが昨夜の深酒が祟り殆どぐっすり眠ってまった(汗)。ここで15分の休憩。

第2部はスタンダード・メドレーから。曲名は忘れたが聴き覚えのある有名曲を2曲演奏。続いて「あんたがたどこさ」を元にしたオリジナル"仙波山"~スタンダード"Memory Is A Funny Thing"。最後はお約束ラヴェルの"Bolero"。筒井康隆さんから「骨折ボレロ」と言われないように演奏します、と言いつつ後半はドシャメシャ演奏で骨折続きの圧倒的なプレイだった。アンコールはカザルスの"鳥の歌"をしっとりと聴かせる。
山下洋輔 ラヴェル ボレロ(ピアノソロ)


70歳とは思えぬエネルギー溢れる演奏には激しくなった雨風も吹き飛ばすほどの強烈なインパクトがあった。

洋輔さん
歳取るほどに
パワー増し

老獪ならぬ"老快"とでも呼ぼうか。
コメント
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