A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ビル・ラズウェル+近藤等則+山木秀夫+DJ Krush@渋谷WWW 2011.5.17(tue)

2011年05月19日 01時18分09秒 | 素晴らしき変態音楽

Bill Laswell presents Tokyo Rotation (Bill Laswell / 近藤等則 / DJ KRUSH / 山木秀夫) 「WWW presents #restart vol.2 東日本大震災復興支援ライブ」。当初通常の公演の予定だったが、ビル・ラズウェルの希望で投げ銭制チャリティ・ライヴに変更になった。友人のfykさん、野田さんと待ち合わせし、開場と同時に入場、最前列を確保する。観客は続々増えていき満員御礼。年配の人の姿もちらほらするが、意外に若い客層なのは渋谷という土地柄か。女性の姿も目立つ。ドリンク・コーナーでは東北産日本酒が特別販売されており、被災地への心遣いが伝わる。


ビル・ラズウェルというと1980年代初め元ヘンリー・カウのフレッド・フリス(g)、スクリッティ・ポリッティのフレッド・マー(ds)と結成した爆走アヴァンギャルド・トリオ、マサカーの印象が強烈に残っている。ニューヨークのノー・ウェイヴと西欧のレコメン系プログレが見事に融合した破天荒なサウンドにはド肝を抜かれた。三者三様に超絶テクニックに裏打ちされた超ハイ・テンションの即興を繰り広げる世界は、ビルが後にジョン・ゾーンと結成するペインキラーのグラインドコア・ジャズへ繋がっていく。その後ビルはハービー・ハンコック、ミック・ジャガー、ピーター・ゲイブリエル、ヨーコ・オノ、イギー・ポップなどの作品でプロデューサーとしてメジャー進出すると共に、ワールド・ミュージックやクラブ・サウンド、レゲエ/ダブへの接近を果たし、多様な音楽性を持ったプロジェクトを次々結成、世界のアンダーグラウンド・シーンの首領的存在として君臨する。その重厚でエフェクターを多用したベース・プレイは一聴して彼だとわかる特徴を持っている。

フリージャズからアンビエント・サウンドまで幅広い活動をするトランペッター近藤等則さんと、1970年代後半フュージョン・バンド、マライア(高校時代に観たことあり)でデビューし、渡辺香津美バンドや近藤等則IMAで活動、現在では井上陽水や福山雅治のバック・バンドで活躍する売れっ子実力派ドラマー、山木秀夫さん、日本で最初のターンテーブル奏者DJ Krush。このメンバーでのライヴは今まで数回実現しているが、それぞれ現在の音楽シーンをリードするベテラン揃い、素晴らしいライヴになることは間違いない。


アンビエント風のベースのハーモニクスで始まったステージは、うねるように表情を変え、ヘヴィーなビートにのって激しいトランペットのブロウと切れ味鋭いスクラッチ・プレイが炸裂、さらに怒涛のベース・ソロやドラムの連打が満員の会場に響き渡る。近藤さんのトランペットを生で聴くのは20数年ぶりだったが、当時のストイックなプレイに比べ多彩な音色が宙を舞う演奏が印象的だった。70分強のステージを見終わった若い観客が「凄かったね~」と語り合っているのがこの日のライヴの凄さを象徴してした。照明も効果的で豪華な一夜を過ごした。

震災に
負けるなラズウェル
ここにあり

この日の募金総額は618,485円だったそうだ。


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ネコ動画13:嘘つきバービー「ねこ子」

2011年05月18日 00時28分44秒 | 動画の歓び

ファミリーマートで買い物をしたらTsutayaのレンタルCD無料券をもらった。それじゃ普段聴かず嫌いしている七尾旅人と神聖かまってちゃんを借りてみようと自宅近くのTsutayaへ行ったら、旅人は在庫がなかった。代わりに新譜コーナーで目についたのがこのバンド。先日観たザ・シャロウズのライヴで「今日は嘘つきバービーのライヴもあったのに僕らを観に来てくれてありがと」とMCしていたのを思い出した。アルバム・タイトルが「ニニニニ」。ジャケも曲名も一癖ある私好みのアルバム。というわけでかまってちゃんの「つまんね」とこのアルバムを借りてみた。

これが凄かった。うねりまくるサウンドとインパクトたっぷりのアングラチックなヴォーカル&シュールな歌詞。インディーズ時代のゆらゆら帝国を継承しているよう。こんなに面白いバンドを今までチェックしてなかったのが少し悔しい。PVを観るとルックスも曲者。ギタリストは椅子に座って暴れながら演奏している。というわけで私のお気に入りに追加。6月の恵比寿リキッド・ルームでのワンマンの前売りも早速購入した。毎朝通勤電車の中でYouTubeで彼らのPVを観るのが最近の楽しみである。

この動画、メンバーは殆ど登場しないがネコちゃんがたくさん出てきて楽しい。

もしかして
ブレイクするかも
バービーちゃん

ネコ好きに悪い人なし。ねこ。にゃん。


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酒とノイズ第2回@渋谷UPLINK FACTORY 2011.5.15 (sun)

2011年05月17日 00時45分59秒 | 素晴らしき変態音楽
非常階段/インキャパシタンツの美川俊治氏によるノイズ講座の3月に続く第2回は題して「Borbetomagusとその周辺」。前回のザ・ニュー・ブロッケイダーズは私もコレクションしており馴染みがあったが、ニューヨークの轟音即興トリオ、ボルビトマグースは聴いたことがなかったので楽しみにして出掛けた。内容がかなりコアだけに動員が不安だったが、日曜日ということもあり50席くらいの会場はほぼ満員に近い入り。ただしノイズ・ファンだけじゃなく日本酒関係のお客さんもいた。


ボルビトマグースは非常階段と同じ1979年結成。基本編成はサックス二人とギタリストのトリオだ。美川氏は当時秋田昌美さんの書いた雑誌のレビューで知りデビュー・アルバムを手に入れ、フリージャズのインプロを遥かに凌駕した激ノイズ・サウンドに惹かれて以来彼らを追っている。1988年にニューヨークを訪れ、かなり危険な地域にあるクラブへ彼らを観に行ったという。メンバーは日本に自分たちのファンがいるとは思わず、半信半疑だった。そんなエピソードを語りながらレコード/CDを聴かせる。NYで彼らと共演したハードコア・ノイズ・バンド、Demo Moeのライヴ音源(美川氏録音)や、彼らとの共演歴の長いヨーロッパのノイズ・デュオVoice Crack、メンバーのソロや別ユニットなどレア音源がたっぷり聴けた。

美川氏の尽力で日本盤CDがリリースされたり来日公演が実現したりした。渋谷ラママでのライヴは美川氏が今まで経験した中で最も大音量の演奏だったという。インキャパシタンツが前座で出演し、最後に共演したが緊張のあまり遠慮した演奏になってしまったことなど、当事者しか語れぬ興味深い話が続く。ボルビトマグースは現在も精力的に活動しており、まさにアメリカの非常階段といった存在である。

17:30に始まり2度の休憩を挟んで終了は21:30。レアなノイズと美味しいお酒をたっぷり堪能した。個人的にはもっと大音量で聴かせて欲しかったが。

イベント終了後、ヘアスタのライヴで知り合ったK氏(中原昌也氏の「作業日誌2004-2007」にも登場する)と居酒屋に飲みに行きディープな音楽談義に花を咲かせた。

ノイズ聴き
お酒を飲んで
いい気分

酒とノイズ第3回は7月頃の予定らしいが、既に相当マニアックな領域に踏み込んでしまったので次のテーマを何にするか美川氏も悩んでいた。


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キノコホテル@渋谷O-East/坂田明+2@渋谷Bar Isshee 2011.5.14(sat)

2011年05月16日 00時32分32秒 | 素晴らしき変態音楽

前日に引き続きハシゴ・ライヴ。

O-Eastはオリコン主催のイベント『oricon Sound Blowin'2011 spring ~LIVE! for Japan~』。500組1000人限定の招待制のイベント。もちろん無料。なぜ応募したかというとキノコホテルが出演するのだ。毎年開催されている有望新人のショーケース・ライヴで5アーティストが出演する。今までUVERworldや西野カナなども出演したという。整理番号は500番台だったが、ステージ上手側前5列目を確保。トップバッターがキノコホテルだった。司会のゆってぃのC調な紹介でいつものミリタリールックで登場。静かな森で/白い部屋/もえつきたいの/非情なる夜明け/キノコホテル唱歌の5曲で20分。唱歌では支配人がオルガンの上で悶える演出もあり。短い時間だったが強烈なインパクトを与え、満員の観客から温かい拍手を引き出した。ゆってぃとのトークにはエマちゃんが登場、支配人のパンツが見えたことや翌日札幌から始まるレコ発実演会「サロン・ド・キノコ~恍惚の逃避行」の話などをクールに受け答えしていた。その後も数アーティスト観たのだが、正統派ロック、癒し系、R&Bとジャンルがバラバラで思ったより飽きなかった。この中から将来のビッグ・スターが生まれるのだろうか。


キノコホテルHP

途中で退出しBar Issheeへ。坂田明(sax,cl)+高岡大祐(tuba)+泉邦宏(sax)のトリオのライヴ。演奏はもちろん超一流のフリージャズだが、高岡氏のユーモラスなチューバと、泉氏のジェスチャー入りの雄叫びヴォーカルが面白く、後半には観客も巻き込んでの宴会の様相を呈する。この小さい会場だから生まれる一体感を楽しめるライヴだった。


坂田明HP

新人の
登竜門から
ベテランへ

坂田さんは5/23(月)にdj sniff(turntable)、tatsu(b/レピッシュ)とのトリオでBar Issheeへ出演する。
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TADZIO@原宿Astro Hall/Hair Stylistics他@六本木Super Deluxe 2011.5.13(fri)

2011年05月15日 01時25分25秒 | 素晴らしき変態音楽

前日の灰野さんのコメントをTADZIOの部長(ds,vo)へメールしたら、「今日ライヴですけど来ませんか?」とのお誘い。その夜スーデラでヘアスタが出演するイベントへ行く予定だったのだが、TADZIOの出番は1番目だというので、ライヴをはしごすることにした。

「POP CITY~女性上位時代~」というギャルバン・イベント。どうやらヴィジュアル系のバンドが出演するようで、ステージ前はそれ風のファッションの女子が占拠。後ろの方には業界風の男性客の姿も伺える。ある意味ショウケース的なイベントなのだろう。

TADZIOの二人は手作りのホワイトTADZIO Tシャツで登場。かなりアウェーな空気の中で臆することなく堂々とした演奏を聴かせる。仙台出身の彼女たちが震災後に書いたという新曲も披露。Tシャツの裾から時折覗くリーダー(g.vo)の右太ももの薔薇のタトゥーにときめく。30分間暴走するハードコア・サウンドを鳴り響かせた。このホールは音がいいので歌詞もよく聴き取れて良かった。撮影禁止だったのでビデオは無理だったが録音はしたよ。

TADZIOの1st Album Release Party(東京)の詳細が決定した。
会場:渋谷O-nest 
日時:6月10日(金)18:00開場/19:00開演
料金:ADV: \2500 5/18店頭発売/ DOOR: \2800 (ドリンク別)
出演:TADZIO/久土’N'茶谷/タッグマッチ!ファックオフ!(渡邊琢磨+牧野琢磨+須藤俊明+弘中聡)/中原昌也(Hair Stylistics)【DJ】 L?K?O
何だか身内で固めた感じだが、面白いメンツなので楽しいパーティーになるだろう。
地方公演もどんどん決まっているので、TADZIOブログをチェックのこと。

さてTADZIOが終わって次のバンドを少し観たところで六本木へ移動。

スーデラは「Pure Gold」というノイズ/テクノ/ヒップホップのイベント。出演はKILLER BONG + HAIR STYLISTICS, ORGANIZATION + yudayajazz, CHERRYBOY FUNCTION。

最初はORGANIZATION(永田一直) + yudayajazz。二人の奏でるテクノイズ・サウンドとyudayajazzのクリエイトするヴィジュアルが壁面一杯に投影されて幻惑的な世界を展開する。



次のCHERRYBOY FUNCTIONがいつまでたっても始まらないな、と思っていたらDJをしていた。

トリはKILLER BONG + HAIR STYLISTICS。KILLER BONGはドレッドヘアーの長身の男性で、カオスパッドを操りながらラガマフィン的演奏。後半はマイクを持ってヴォイス・パフォーマンス。ヘアスタとヴォイスの共演を観るのは初めて(中原氏の絶叫は除く)。冷徹な電子音と躍動的な肉体性の出会いが未知のサウンド・ワールドを創造する。ワクワクする共演だった。



終演後例によってヘアスタ自家製CDRを購入。新作は3作。既に60作近い。私は全てをコレクションしようと相当中原氏に貢いでいる。馬鹿だね、と自分でも思うけど。

中原君
いい加減に
してください

ヘアスタの次回公演は5/31(火)東高円寺UFO Clubでオシリペンペンズとの2マン。
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灰野敬二×吉田達也@吉祥寺 Manda-la2 2011.5.12(thu)

2011年05月14日 01時24分42秒 | 灰野敬二さんのこと

2日前の静寂の興奮も冷めやらぬ中、これまた見逃せないデュオ公演。マンダラ2は灰野さんにとっては昨年3月のBlack Stage(=勝井祐二氏、鬼怒無月氏とのトリオ)の「In the Dark(暗闇ライヴ)」以来1年ぶりの出演になる。

いつもは最前列のテーブルに陣取るのだが、この日は仕事で遅れを取った為、ステージに向かって上手のPAスピーカーのところの少し高くなっている座席からから斜めに眺めた。スピーカーの真ん前だが静寂に比べて音圧は高くないので快適に観戦できた。

ステージ左にドラムス、右にアンプ2台をバックにエフェクター群と譜面台と椅子がセットしてある。灰野さんは椅子に座っての演奏。ほぼ定刻にライヴ・スタート。まずは小手調べ的なアブストラクトなインプロ。吉田氏が次第に手数を増やしてグルーヴを作り出す。それに反応して灰野さんのプレイもヒートアップ。"親密な緊張感"とでも言えばいいのか、長年共演を重ねてきた二人ならではの信頼感に裏打ちされた阿吽の呼吸の即興演奏が繰り広げられる。とは言っても決して馴れ合いにならず予定調和を許さないスリリングな展開はさすが。灰野さんはSGだけを使用。椅子の上で悶えるように身体を激しく動かしてギターを弾く姿がカッコいい。30分以上インストで応酬した後、ヴォーカルを取る。静寂でも披露された♪何もいらない♪という歌詞の歌も。1時間ほどで休憩。

2台のアンプの片方のヒューズが飛んでしまったそうで、休憩中に代わりにベース・アンプをセットする。後半はパワー・アップしたギター・サウンドで前半以上に濃厚な演奏。吉田氏の超絶テクニックが惜しみなく発揮される。アンコールも含め1時間を超える演奏。静寂があくまで灰野さん中心の"バンド"だったのに比べて、この日のデュオは二人が同等の立場で演奏を展開し、また違った感動に包まれた。

終演後サンヘドリンはもうやらないのか二人に聞いてみたら、「リーダーはナスノ君だからなぁ」とのこと。ナスノ氏が音頭を取ればやる可能性あるようだ。ナスノさん、よろしくお願いします!

テクニック
超えたところに
真理あり

灰野さんはTADZIOのCDをちゃんと聴いていてくれて色々アドバイスをいただいた。


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静岡から奇才バンド登場!~原子力牧場「原子力牧場I」

2011年05月13日 00時14分13秒 | 素晴らしき変態音楽

この全く無名のローカル・バンドのことを知ったのはTwitterだっただろうか。「1st CDご希望の方にお送りします」という告知につられて応募したのだ。無料であることと「原子心母」みたいな不思議な名前に惹かれたのだと思う。

2,3日後にメンバーの方から「ご応募ありがとうございます。すぐに発送します」という丁寧なメールが届いた。失礼ながら私は応募したことをすっかり忘れていた。

そして1週間後にはCDとバッジ、「ミニあとみっくす」というプリントが丁寧に梱包されて到着した。原子力牧場=Atomic Farmである。良し悪しは別として時宜を得たバンド名である。CDは音は勿論、ジャケットも含め本格的な作りで感心した。「あとみっくす」とは彼らがライヴの時に配布している冊子で、シュールな漫画やイラスト満載で遊び心がたっぷり。

大して期待しないでCDを再生した。1曲目から私の心は鷲掴みにされた!Bo Ningenにも通じる70'sヘヴィ・ロック・サウンド。カッコいいギター。♪空気の中で細身の巨人をタイヤで殺し続ける♪♪日の下で嘆いたミミズたち 塩の海で死んだナメクジ♪といった幻覚的な歌詞の世界。他の曲ではガラッと変わってホフ・ディランを想わせるフォーク・ロックだったりする。ワタナベイビーや神聖かまってちゃんのの子を思わせるハイトーンのヴォーカルが面白い。ちょっとノスタルジックでサイケで墓場の鬼太郎な彼らの七色に変幻するサウンドの虜になってしまった。

"Shock Pop/Venom(=毒) Rock"を標榜する原子力牧場のメンバーはもよぽん(b,vo/20歳)、もたん(g/42歳)、ハセ(ds/26歳)の3人。結成は2010年で、夏頃から本格的にバンドとして活動を始めた。これだけ世代の違う3人がどうしてバンドを結成することになったのか興味は尽きない。

好きな音楽もバラバラで、ドラムのハセ氏は古代祐三(ゲーム音楽の人)とパカパカパッション(ゲーム)、HR/HM全般、もよぽん氏はたまや戸川純、櫻井敦司など。最年長のギターのもたん氏は主にビートルズ、マイルス・デイヴィス、ツェッペリン、プリンス、ジミ・ヘンドリックス、ここ最近はジョニー・マーがお気に入りだそう。個人的には年代が近いもたん氏の趣味は良く分かるが、20代の二人の趣味が興味深い。20歳でたまや戸川純だよ!

現在のところ活動範囲は静岡県内に留まっているようだが(ノイズ・バンドの「庭」と対バンしたりしている)、この夏には県外でも活動したいそうだ。これほど面白いサウンドを作っているポップ・バンドは久々に聴いたし、是非ライヴを観てみたいと思う。

彼らのホームページを訪れてキモ可愛い奇妙なキャラクターが登場する秀逸なPVを観てほしい。無料の1st CDの申し込みフォームもあるので多くの人に手に入れて欲しい。
原子力牧場HP

もし音楽関係者の方がこのブログを見ていたら紹介する価値ありですよ!

期待せず
聴いたCD
凄かった

ゆらゆら帝国の不在を未だに嘆いているあなたにお薦めのバンドです。


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静寂(灰野敬二、ナスノミツル、一楽儀光)@高円寺HIGH 2011.5.10(tue)

2011年05月12日 00時25分51秒 | 灰野敬二さんのこと

震災当日予定されていたワンマン公演のリベンジ・ライヴ。灰野さん曰く"ブルース・バンド"の「静寂」は2009年8月名古屋Tokuzoでデビューし、昨年9月六本木Super Deluxeでの「FTARRI DOUBTMUSIC FESTIVAL」で東京初登場、その後関西ツアーを経て、3/11が初の東京ワンマン予定だった。その日が大震災に襲われたということで灰野さんとしても忸怩たるものがあったのだろう。「何があっても生き抜く覚悟をしようよ! 国は作り直せる。あらゆるものの、ひとつの命は決して作り直せない。」というメッセージを発信した。その想いの籠ったライヴだからかなり気合の入ったものになることは間違いない。

生憎の平日、雨模様にも拘らず多くの観客が集まり会場はほぼ満員。20~40代と客層は幅広い。灰野さんのライヴで顔を見る人は大体来ているようだ。いつものようにステージ最前列右手灰野さん側で開演を待つ。灰野さんが"自分のライヴ"の時のオープニングSEとして流す哀愁のヴァイオリンの調べと観客の期待感がオーラのように会場を満たしスペシャルな夜を演出する。灰野さんのアンプはHiwatt3台とMarshall1台。これは2月のI'll Be Your Mirrorの時と同じセッティングだ。ステージ脇にはスティール・ギター、三味線、フレットレス・ギター、ヴァイオリンなどが置いてある。

30分押しで3人がステージに登場。スタートから一斉に爆音演奏。ギター・アンプの真ん前にいた我々はギターの音に吹っ飛ばされる。耳から直接脳髄に突き刺さる灰野さんの気合のフレーズ。何度も意識を失いそうになるところを持ち堪えた。ヴォーカルを幾重にも重ねたヴォイス・パフォーマンス、スティール・ギターの空間を引き裂くようなトリッキーなプレイ、三味線の魂の弾き語り、ナスノ氏や一楽氏も「いらない!」と叫ぶ新機軸の曲、b&dsをバックに振り絞るような灰野さんの歌とハーモニカとフルート。片時も目を離せない緊張感に溢れたステージが2時間半に亘って休みなく展開された。これはもう演奏者と聴き手の真剣勝負のようなものである。音の大きさは勿論だが、精神的にここまで真剣に聴いたライヴは1月の不失者以来だ。アンコールの「始まりに還りたい(Born To Be Wild)」の最後の叫びが終わると会場のムードがフッと軽くなったような気がした。久々に心地よい耳鳴りを翌日まで楽しんだ。

終演後の楽屋では灰野さんが上機嫌で談笑していた。特に「いらない!」の時真っ先に叫んだナスノ氏のことを褒めていた。

リベンジを
果たした後の
爽快感

来場者プレゼントのCDRは49分に亘る未発表音源集だった。戸川純ちゃんやシベールの日曜日でもCDRをもらったが、こういう特典はたまらなく嬉しい。


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割礼/遠藤ミチロウ@吉祥寺 Planet K 2011.5.8(sun)

2011年05月10日 00時11分15秒 | 素晴らしき変態音楽

遠藤ミチロウ(ザ・スターリン)と割礼の対バンなんてまるで20年前のイベントみたいだ。どちらも日本のロック・シーンで30年前後活動を続け、しかもそのスタンスが全くブレていないところが共通する。"伝説よ今再び"な気分。

Planet Kは地元ながら始めて行くライヴハウスで、ステージが高く予想以上に広いホールだった。新代田Feverを縦長にした感じ。1ヶ月前にチケットを買ったら整理番号が1番だったので動員に若干の不安があったが、蓋を開ければ満員。さすがカリスマのパワーである。意外に若いファンが多いのはオープニング・アクトの逃亡くそタわけによる動員だろうか。

最前列で観戦。まずは逃亡くそタわけ。20代と思われる若い4人組でとても元気のいい演奏を聴かせる。下ネタばかりのMCには辟易したが悪くないバンドだった。後は強烈な個性があれば怖いものなし。もしかして下ネタMCが個性なのか?



遠藤ミチロウさんは今までバンド形態でしか観たことがなく、完全ソロ・ステージは始めて。ザ・スターリン以来のトレードマークの目の周りに化粧をしてアコースティック・ギター一本でパンキッシュな弾き語りを聴かせる。最近福島を訪れたという。反原発ソングのCDをリリースし売上を義援金にしたり、8/15終戦の日に福島でロック・フェスティバルを企画したり、相変わらずの反骨精神が痛快である。ソロで歌うことでミチロウさんの生のメッセージがダイレクトに伝わる印象的なステージだった。



トリは割礼。彼らを観るのは2月の5時間ワンマン以来3ヶ月ぶり。この日は恒例のサイケデリックな照明はなくメンバーの顔やしぐさが良く分かるライヴだった。宍戸氏はいつものように右胸にゲゲゲの鬼太郎のバッジをつけている。「ゲーペーウー」からアンコールの「風」まで60分間観客を夢想の世界へ連れて行く。宍戸氏の濡れそぼったヴォーカルと2台のギターの魔術的な絡み合いを聴いていると意識が身体から抜け出すような浮遊感を感じる。中毒性の強い危険な音楽だ。6月のカーネーションとの2マンのチケットも買ってしまった。



ミチロウと
割礼観たよ
吉祥寺

地元だと自転車で行けるのが便利でよい。
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見るミニマル・ミュージック。長さを変えた15個の振り子を一斉に揺らす実験

2011年05月09日 00時19分17秒 | 動画の歓び
長さを変えて取り付けられた15個の振り子を一斉に揺らす実験の映像。それぞれの振り子は単純な振り子運動をしているだけだが、15個の振り子全体で見ると、様々な波形を描きながら形を変えていき、60秒周期で元に戻っていく。実験は至極単純だが、見ていて飽きない。



こんなモニュメントが、駅の待ち合わせ場所から見えるところに置いてあったら、時間を潰すのに最適かもしれないなと思う。
以下の動画は、この振り子装置を別の角度から見た動画。まずは正面から。



こちらは、上から見た動画。


(NAGLLY COM.)

目を奪う
造形美には
かなわない

これぞまさに目で見るミニマル・ミュージック。

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