A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【生き続ける日本のフリージャズとリアルロック】単行本『阿部薫2020~僕の前に誰もいなかった』とCD『LOST AARAAF ロスト・アラーフ』

2020年12月25日 01時15分29秒 | 素晴らしき変態音楽


フリージャズサックス奏者・阿部薫とリアルロックの司祭・灰野敬二。同じ誕生日5月3日に生まれ、どちらも1971年8月14~16日に開催された三里塚・日本幻野祭に出演、74年8月16日後楽園ホールでの「軍楽隊コンサート」で初共演、78年まで数回ステージを共にして、78年9月9日に急逝した阿部とパートナーで作家の鈴木いづみをモデルにした95年の若松孝二監督映画『エンドレス・ワルツ』に灰野が本人役で出演。といった感じで浅からぬ縁のある二人の異端音楽家に関する出版物が、ほぼ時を同じくして発売された。方や書籍、方や音楽CDではあるが、その両方に関わることが出来たことは、偶然にせよ筆者にとって極めて感慨深い出来事である。38年前の1982年に吉祥寺の地下ライヴハウス『ぎゃてい(GATTY)』でこのふたりの音楽に初めて出会ったことで人生の指針が定まった筆者は“道を誤っていなかった”と言っていいだろう。

Keiji Haino comments on Kaoru Abe



『阿部薫2020 僕の前に誰もいなかった』


著者:大友良英、他=著
定価2,700円+税
装幀 佐々木暁
出版元:文遊社
2020年12月20日発売

夭折のフリージャズサックス奏者・阿部薫。 阿部の音楽は、21 世紀をどう「生き延びる」のか――大友良英、不破大輔など、現代の音楽シーンの第一線で活躍するミュージシャンら総勢 43 名が<阿部薫は何をし、何をしようとしていたのか>を語り、考察する!

執筆者: 大友良英、不破大輔、柳川芳命、吉田隆一、橋本孝之、纐纈雅代、吉田野乃子、沖縄電子少女彩、剛田武、大谷能生、 ペーター・ブロッツマン、クリス・ピッツィオコス(以上、ミュージシャン)、スズキコージ(画家)、田中啓文(作家)など

「『お前らに殺されてたまるか!』阿部薫があの世でこの本を読んだらきっとそう叫んだに違いない」……大友良英

あの人は天才ですから(一九七八年、『週刊朝日』より)
ある一時期……彼は、わたしの宗教であった(一九七九年)
ーー鈴木いづみ

目次
A Short Letter to Kaoru Abe  b
阿部薫への短い手紙 ペーター・ブロッツマン
序 大友良英

耳をすませば沈黙の音 (silent)
『阿部薫タイジ』 清水博子
阿部薫のソロインプロビゼーション 田中啓文
1978年7月7日の阿部薫~以来断ち切れぬ影 柳川芳命
音楽以上の何か 橋本孝之
アートの奇跡 sara
阿部薫の音楽についての断想 奈良真理子
阿部薫の亡霊に取り憑かれて 畠山地平

私の好きなアルバム (record)
『ラストデイト』 五十嵐広樹
『19770916@AYLER, SAPPORO』 イギー・コーエン
ジャズサックス奏者としての阿部薫を味わい尽くす 石井和雄
1971年東北ツアーの記録 金子泰久
阿部薫の3枚 笹山皆樹
『ラストデイト』 定淳志
『彗星パルティータ』とか Dicekex
『LAST DATE』 伊達伯欣
ロックを聴いて育ってきた Tucci
アンビエント、阿部薫 宮本隆
『STUDIO SESSION 1976.3.12 』 吉田野乃子

生きている音。それが音だから。
それしか、出すつもりねえし。 (sound)

幻想の東京 1978-2020 ナカムラハジメ
俺は加速している 秋山徹次
超 阿部薫現象 纐纈雅代
阿部薫 不破大輔
阿部薫について 川島誠
阿部薫にまつわる断章 横井一江
阿部薫の楽器と技法について 吉田隆一
楽器の無意識について 大谷能生

特別中の特別なアルバム紹介 (record-2)
〝特別中の特別〟を持つ表現者・阿部薫の3枚 高良俊礼
『なしくずしの死』『北』『19770916@AYLER, SAPPORO』

スペシャル (special)
阿部薫さんを聴いて 沖縄電子少女彩
阿部薫へのオマージュ クリス・ピッツィオコス
私は阿部薫やデレク・ベイリーが苦手だった 杉本拓
阿部薫の他国への伝播と影響 齊藤聡
地下アイドルとしての阿部薫 剛田武

制作者またはレコ屋の話 (produce)
もう一つの解体的交感 斉藤安則
阿部薫 関根豊
マイナーなネットワークがつなぐ阿部薫の音 沼田順
阿部薫の『モノ』と『価値』 塙耕記
知識として貯蔵できない音 高良俊礼

メモリアル (memorial)
阿部薫という出来事 長嶋康郎
『びーどろ』の夜 奈良明
アベ・マリア スズキコージ  
小野好恵さんへの便り 阿部薫 
阿部薫のこと…… 鈴木いづみ
  
執筆者紹介
編集後記 大島彰

阿部薫 Kaoru Abe - The Last Recording (1978)



『LOST AARAAFF ロスト・アラーフ』


SUPER FUJI DISCS
豪華仕様完全限定盤:FJSP411 6,490円(税込)
通常盤:FJSP413 4,026円(税込)
2020年12月30日発売

ロスト・アラーフ50周年集大成音源集CD発売
日本ロック黎明期に異彩を放ったバンド、ロスト・アラーフ。
そのメンバー、灰野敬二と髙橋廣行の監修による2枚組CDが結成50年目に、豪華仕様コレクターズ・エディション完全限定盤と通常盤の2種で同時リリース。

ロスト・アラーフとは「ロックを継承した唯一のバンド」
あるいは「いちばんシンプルなパンク」 (灰野敬二)

【収録内容】
CD1
1. 叫喚地獄 (27:39) 日本幻野祭/三里塚 1971年8月
浅海章:Piano
灰野敬二:Vocal, Single Reed
髙橋廣行:Drums

2. 最後の審判(29:16) 精進湖ロックーン/精進湖畔 1971年8月
浅海章:Electric Piano
灰野敬二:Vocal, Single Reed
髙橋廣行:Drums

CD2
1. 1999年の微笑(38:00) ELECTRIC PURE LAND #3/目黒杉野講堂 1974年1月
灰野敬二:Vocal, Petphone
髙橋廣行:Drums
須田茂:Piano
斉藤:Electric Upright Bass

2. Midnight Walk(14:49) 渋谷オスカー 1971年3月
浅海章:Piano
灰野敬二:Vocal, Prepared Slide Guitar
髙橋廣行:Drums

3. Law Out (8:07)渋谷オスカー 1971年3月
浅海章:Piano
灰野敬二:Vocal
髙橋廣行:Drums

2CD豪華仕様完全限定盤
■LPサイズ両開きハード・カバーくるみトレー仕様 サイズ315×315×11
■歌詞カード:1.灰野敬二聞き取りによる 2.アラン・カミングスによる英訳
■曲目・演奏クレジット

2CD通常盤
■2CDマルチケース
■歌詞カード:1.灰野敬二聞き取りによる 2.アラン・カミングスによる英訳
■曲目・演奏クレジット
■ライナーノーツ1鳥井賀句
■ライナーノーツ2髙橋廣行
■対談:灰野敬二×髙橋廣行 / 進行:剛田武
■ロスト・アラーフのライブ活動記録詳細年表(1970~74年)

LOST AARAAF


彼方から
聴こえてくるよ
続く音

【灰野敬二年末ライヴ情報】


2020年12月30日(水) 東京・高円寺ShowBoat
私は神のために祈る 「道を誤るな」と

【出演】
不失者

【時間】*当初の発表から変更になりましたのでご注意ください
開場 17:00/開演 18:00

【料金】
前売¥4,500/当日¥4,800(税込・別途ドリンク代¥600)

【チケット】
■ShowBoat
電話、メールによる予約、代引郵送販売受付中(14:00~23:00受付)

【問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00~23:00)
■Mail info@showboat.co.jp




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