小学3年ころだったと記憶しているが、
クラスでは下校前に反省会を毎回やっていた。
一人の女の子が、
「○○君は、今日A先生に注意をされ、廊下に立っていなさいと言われても、廊下には立たなかったので、これからは先生の言うことをきいてほしいです」
と、話した。
その瞬間、担任だった伊藤先生が、席を立ってニコニコしながら僕の方に歩いてきた。
僕の頭を両手で押さえてから、左手をあげ、思い切り頭を叩いた。
3回叩いた。
このとき、マンガなどで描かれる星が飛び散る状況は、本当だったんだと、知った。
子ども心にも、なぜ叩かれたか意味が不明だった。
母親に、このことを話した。
しばらくの間、忘れてしまっていたが、後年母親は、
「どれだけ、伊藤先生に文句を言おうか、迷った。今思っても、言えばよかったと思う」
と、言っていた。
自分の息子が、リマ日本人学校でお世話になった。
やはり小学生のころだったと思うが、
ある先生が、トイレで、
「お前なんか気に入らないから、早く日本へ帰れ」
と、言った。
そのとき、息子は今喧嘩しても勝てないから、もう少し待ってろと、思ったらしいが、
母親に話した。
母親は、機会を見つけて、その先生に本意を訊ねて、注意をした。
言うべきことは言わなければならない。