闇と光 -清親・安治・柳村- -太田記念美術館-

原宿の駅を降りて表参道の方へ、そこからちょっと路地に入った所にある「太田記念美術館」を訪問

浮世絵専門の常設美術館として国内外に有名で、今日も外国人の観覧者がいました。

過去何度か訪問をしていて、「浮世絵」をまじかに見られるとともに、作者によるさまざまな手法・技法・作風を身近に楽しむ事ができ、とても興味深いものがあって、企画展などは要チェックの美術館です。



今回は「闇と光」と題して、明治初期に活躍した小林清親・井上安治・小倉柳村の作品にスポットを当てての企画展です。

「光と影」というと、以前企画された「葛飾応為・吉原格子先之図　光と影の美」（2014/2/17投稿）を思い出しました。

浮世絵の世界に「影」が描かれている作風で、その作品を前に心打たれた思いがありました。



今回の企画展も、そんな「闇」「光」に焦点を当てた作品が展示されており、特に「夕景」「夜景」の風景・光景には影・シルエットが描かれています。

小林清親の作品には「光線画」とよばれる木版画の技法が施されており、特に夜景の陰影が印象深く作品に反映されていました。

従来の浮世絵は平坦で忠実なものが多く描かれていますが、一連の作品は陰影も描写されてよりリアリティーな作品に仕上がっており、浮世絵の域を超えるようなものになっています。

また新しい作品・作風に出会えて、浮世絵の世界の奥深さをまじかで見られた、とても有意義な企画展でした。