Good News Celebration!

☆田中啓介牧師による礼拝メッセージをお届けしています。

天国民の自己同一性 ヨハネ4:16-26

2008年06月22日 | Celebration
 今年は、イスラエル建国60周年です。一般の日本人にとって、イスラエルと言う国は、どう言う印象があるのでしょうか?いつも、パレスチナと戦争ばかりしている国と言うイメージが強いかもしれません。クリスチャンにとっては、イエス様が人として生活された所でもありますから、少し身近に感じるかもしれませんね。

 イスラエルの歴史は、私たち人類にとって、大きな意味を持っています。とても大げさに聞こえるかもしれませんが、イスラエル建国は、聖書の中で預言されており、イエス様の再臨には、イスラエルの国の存在が不可欠なのです。ですから、そのイスラエルが建国60周年を迎えたことは、イエス様の再臨が近づいていることにつながります。現在、存在しているイスラエルと言う国は、実は、再建された国です。紀元70年、イスラエルと言う国は、ローマ帝国に滅ぼされます。そして、約2000年の時を経て同じ場所に再建されました。その間、イスラエルの人々、ユダヤ人は、外国で、ユダヤ人としての民族アイデンティティーを失うことなく、自己同一性を持って生活していました。これは、まさに驚くべきことです!

 アメリカで生活している私たちには、よく理解できることですが、外国で生活している日本人が、同じ日本人と結婚して、子供ができても、その子供たちは、生活している外国の文化や環境に適して生きていきます。そのため、日本語はもちろん、日本の文化や習慣を取得できなかったり、取得しても、忘れてしまったりします。日系アメリカ人の方の中には、日本語を話せない方々もいらっしゃることは顕著です。

 外国で暮らすと言うことは、そう言った現象が簡単に起こるものです。しかし、2000年もの間、外国で暮らしていたイスラエルの人々が、その民族アイデンティティーを失うことなく、60年前、イスラエルと言う、国を再建させたと言う事実は、奇跡なのです。しかし、クリスチャンの私たちは、その奇跡が神様のご計画であることが聖書を通して知ることができます。エゼキエル37章には、枯れた骨の復活に関する記事が記されています。この記事は、イスラエル国家再建の預言です。37章11-12節で主がはっきりとおっしゃっています。

「人の子よ、これらの骨はイスラエルの全家である。彼らは言っている。『我々の骨は枯れた。我々の望みはうせ、我々は滅びる』と。それゆえ、預言して彼らに語りなさい。主なる神は、こう言われる。わたしはお前たちの墓を開く。わが民よ、わたしはお前たちを墓から引き上げ、イスラエルの地へ連れて行く。」

 第二次世界大戦中、ナチスの政策により、多くのユダヤ人が犠牲となりました。しかし、主は、まさに墓場の中にいるような状態のユダヤ人たちを引き上げて、イスラエルの地に連れて行き、国を再建されたのです。ヨハネ福音書4章22節では、イエス様がはっきりとおっしゃっています。

「救いはユダヤ人から来るからだ。」

 現在、「ワン・ワールド思想」と言う考えがあります。「世界は一つ、人間も一つ、キリスト教も、イスラム教も、ユダヤ教も一つになって平和な世界を作りましょう。」と言う考え方です。聞こえは、とても良いものです。しかし、その陰には、「民族アイデンティティーの強いユダヤ人を迫害、排斥する=イエス様の再臨、神の国到来を阻止する」サタンの策略であることを心に留めておく必要があります。「宗教なんて何でもいい」と言う考え方は、人を自己中心的な思いに走らせ、神様との関係がなくなることを意味します。ですが、そのただ中にあって、神様のご計画は変わらず、そして、一人でも多くの人を神様との正しい関係(救い)に至らせようと神様は、一人、一人を導いておられます。

 今日の聖書箇所は、その迫害を受け、民族アイデンティティーを失ってしまったサマリアの女性とイエス様との会話です。サマリアは、もともとイスラエルの国の一部でしたが、アッシリア帝国の侵略を受け、そこに住んでいたイスラエル人は、捕囚としてアッシリアに強制移住をさせられます。また、アッシリア帝国の王様は、五つの異民族をサマリアに移住させ、イスラエル人と結婚させ、民族アイデンティティーの低下を図ります。それを知った、イスラエル人の一民族であるユダヤ人は、彼らを批判し、イエス様の時代にまでその決裂は続きます。(ヨハネ4:18でイエス様がサマリアの女性に向かって言った、「あなたには5人の夫がいた」と言う言葉は、歴史の比喩に当たります。聖書って興味深いですね。)しかし、イエス様は、サマリアの女性にこうおっしゃいます。

「しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理を持って父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。」(ヨハネ4:23)

 ですから、イエス様を受け入れた私たちは、民族主義に縛られるのではなく、天国民としてのアイデンティティー、自己同一性を持って歩もうではありませんか!それでは、天国民としてのアイデンティティーとは何でしょうか?宗教改革で有名なルターによると天国民のとしてのアイデンティティーは、「神様の栄光を現すこと」だそうです。「神様の栄光を現す」・・・クリスチャンや教会の中でよく耳にする言葉ですが、具体的には、どう言うことでしょうか?今日は、天国民のアイデンティティーのポイントを5つ、わかりやすく田中啓介牧師が語ってくださいました。

 1)主に喜ばれること
なぜ、神様が人間を創られたのか?それは、神様が、私たち人間を愛しておられるからです。「主に喜ばれること」とは、私たち人間が、神様のために何かすることではありません。神様に愛されていることを実感し、神様に愛されることを素直に受け取ることです。それが、主に喜ばれることなのです。

 2)神の家族をつくること
人間は、神様に愛されて初めて、他の人を愛することができます。神様が私たちを愛してくださるように私たちの周りの人を愛すること、それが、「天国民のアイデンティティー」=「神様の栄光を現すこと」なのです。

 3)イエス様のように変えられること
すなわち、これは、霊的成長のことです。クリスチャンになられて、「これがいちばん難しい!」感じていらっしゃる方もおられるかもしれません。なぜでしょう?Ⅱコリントの信徒への手紙3章15-18節にあるように、私たちは、イエス様によって救われても多くの覆いが心に掛かっている場合があります。しかし、主の霊の働きによって、覆いが除かれて、栄光から栄光へと、主と同じ姿に造りかえられていきます。ですから、素直に、そして、謙遜に三位一体の神様に従っていきましょう。

 4)主に仕えること
それは、神様に与えられているものを周りの人たちに与えていくことです。   「受けるより与える方が幸いである」と聖書は言っています。私たちが、誰かに与えることにより、その人が幸せになり、その人の幸せが私たちの幸せになり、それをご覧になっていらっしゃる神様の幸せになります。

 5)神様の御用をすること
神様が私たち一人、一人に与えてくださっている特別な働きをすること、神様と共に働くこと、それは、伝道すると言うことです。神様は、一人でも多くの人が、イエス様を信じ、罪を悔い改め、神様との関係を修復し、永遠の命を得ることを望んでいらっしゃいます。そのために神様は、日々、働かれておられます。その働きを私たち、クリスチャンは担うことができます。しかし、自分一人でする必要は、全くありません。イエス様が主体となって働いてくださいます。多くの仲間もいます。その中で、私たち一人、一人の役割が示されています。イエス様を信じて歩み続けましょう!

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