Good News Celebration!

☆田中啓介牧師による礼拝メッセージをお届けしています。

友達になろう! ヨハネ15:12-17

2007年07月17日 | Celebration
 本日の聖書箇所は、イエス様の教えの核心部分。今回のメッセージは、絵本のベストセラーで、アニメにもなった『あらしのよるに』という物語から始まった。このお話は、オオカミ<喰う者>とヤギ<喰われる者>との間に生まれた、通常起こり得るはずのない友情の物語。本来、宿敵同士であるはずの二人(二匹)の間には、大きな葛藤と、社会との対立が立ちはだかる。それでも二人は友情を選び、育み、そして最後に 『友のために自分の命を捨てる』 という行為に出る。

 この御言葉(ヨハネ13節)の意味は重い。「自分にはとてもできない・・」と思う。しかし、イエス様はどうしただろう。この時、『友』と呼んだ弟子の中にはユダもいた。3度も否認したペテロもいた。『友』であったはずの弟子達は、十字架刑の前にほとんど全員逃げ出したのだ。そんな友のために、命を捨ててくださったイエス様。もちろん、ここには私達も含まれる。このイエス様に倣い、私達はクリスチャン、ノンクリスチャンを問わず、周りの人達に対していつも『良き友』であるべきだ。

 本当に困った時、何でも打ち明けられる友人はとても大切。そして、友人が困っていてもいなくても、御言葉を宣べ伝えるのはキリスト者としての務め。聖書の御言葉を適切に、そして確実に伝えるためのステップがある。GNS基礎講座にことあるごとに登場する、①御言葉②聖書理解③人間理解の3ステップ。キリスト者として一番大切な①、そして②、最後に③の順は間違いではない。が、神様を知らない人に「人を見ないで神を見ろ!」と言うのは無理というもの。彼らが先ず最初に見ているのは、彼らと接している『あなた』なのだ。だから人は先ず、③から入り、②へ降りて、ようやく①の御言葉へと辿り着く。

 最初は、相手から本音を引き出す『解放スイッチ』を入れてもらわないことには、先へは進まない。つまり、上記の3ステップをベースとした親密な人間関係が伝道への土台となるのだ。次に、キリスト者だけが知っている奥義へ入っていく。誰もが幸福になりたいと思うのに、周囲は実に不幸ばかりである現実の背後には、どうしようもない人間の『罪の問題』があることを気付かせる。そうしたところで最後、取って置きのメッセージ! 罪だらけのどうしようもない人であっても、神様にとっては、愛すべきかけがえのない存在であること、この福音の核を伝える。そして、神様の愛へと導いていくのだ。

 とはいえ、「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。(12節)」 と言われて、「はい、分かりました」と、直ぐに行動出来れば誰も苦労はしない。そこで、とっておきの牧会カウンセリングの基本中の基本、人とのコミュニケーションを構築するための4つの柱を教えられた。

(1) 時間:その人のために自分の時間を割く。
(2) 交流:話すよりも聞いてあげる。“I”が出たら“You”ターン!
(3) 距離:甘くもなく冷たくもない距離が、長く付き合うコツ
(4) 受容:徹底的な受容は人を癒す。

 この4つの秘訣に加え、それぞれの人に合わせて、正しい聖書理解を持って御言葉を語ろう。そして、混沌の中にいるノンクリスチャンと友達になろう。一般社会にはない受容が、キリスト者には出来るのだ。『知性』の部分でイエス様の教えを知り、罪が赦されたという深い『体験』を持ち、そして最後の切り札、『聖霊様のパワー』が注がれるからだ。できないと思うときは、祈ろう! 求めよう! 友だちを作ることから、神の御国が拡がって行く。そのために必要なものは与えられる!これが、まごうことなき神様の約束なのだ!

キリストは、私たちのためにいのちをお捨てになりました。それによって私たちに愛がわかったのです。ですから私たちは、兄弟のために、いのちを捨てるべきです。(Ⅰヨハネ3:16)