Good News Celebration!

☆田中啓介牧師による礼拝メッセージをお届けしています。

霊的癌 フィリピ2:12-18

2007年04月22日 | Celebration
 この世界には「あってはならないこと」が充満している。自己中心的な欲望や、それに駆り立てられた人々の浅ましい競争、憎しみや暴力、そして、戦争やテロ。この世界は、諸々の悪によって支配されているように見える。悪は一人でも多くの人間を滅びへ陥れようと画策している。ヴァージニア工科大学の事件もそのひとつ。メディアも世論も、セキュリティや銃規制、メンタルケアなど様々な方面からこの問題、そしてその後を検討している。しかし、それは表面的な事柄ばかりだ。キリスト者は、これを霊的領域の戦いと知ろう。根本的な解決はただ一つ、「神を畏れる信仰」しかない。今日の御言葉が語る。

あなたがたが責められるところのない純真な者となり、曲った邪悪な時代のただ中にあって、傷のない神の子となるためである。あなたがたは、いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている。 (口語訳)

 一介の人間には理解し難いことだけど、神様は人間を愛し、人間に途方もない価値を置いてくださっている。ここに命の尊さがある。

わたしの目にあなたは価高く、貴く、わたしはあなたを愛し、
あなたの身代わりとして人を与え、国々をあなたの魂の代わりとする。(イザヤ43:4)

 人間の価値観と異なり、神様の価値観では何か善いことをしたことも、悪いことをしたことも、関係がない。全て「人であるが故」、尊い。愛される。しかし、神様を知らないと、同時に命の尊さを忘れてしまう。

わたしは生きている、と主なる神は言われる。わたしは悪人が死ぬのを喜ばない。むしろ、悪人がその道から立ち帰って生きることを喜ぶ。立ち帰れ、立ち帰れ、お前たちの悪しき道から。(エゼキエル33:11)

 そしてまた、愛である神、義なる神に、一切『悪』はない。神様が願うのは、災いではなく、私達人間の希望ある未来だ。未来とは、永遠の滅びから脱出すること、代わりに永遠の命を得ること。そこに信頼した時、私達は解放を得る。全ての苦難から。死からさえも。しかし、信仰暦ウン年のキリスト者であっても解放されていない部分がある。その開放を阻む原因は、神様側にはなく、私達側にある。そのことを知るために、解放への5つのステップを教えていただく。

(1)現実を見つめなおす:自分と自分の周りの環境を客観的に観察する。
(2)本当の自分の姿を見極める:醜く、情けない自分の姿を知る。
(3)解放を切に願う:このままではダメだ!と真に願うなら、変換モードON!
(4)御言葉に拠り頼む:自己矯正だけでは変わらない。変わるのは主によって。
(5)御言葉に従順になる:いつも自己流の古い自我を捨て去らなければ、新しいものが満ちることはない。

 自分では気付かないまま、このステップのどこかに留まっていること、また従っていないことがある。そこが<霊的癌>の原発巣だ。これが、有機体である教会の成長も阻む。知らない内に霊性が蝕まれ、人や神様に敵意を抱き、他者と比較して優劣をつけ、力を誇示するようになる。かの昔、讃美の天使だったルシファーも、これにやられた。この癌を「傲慢」と呼ぶ。背後には「悪」が潜み、操り、最期には神様との関係が断たれてしまう。<霊的癌>を持っていないだろうか。治療薬は唯一つ、「悔い改め」の信仰だけだ。

 「時は満ちた、神の国は近づいた」と聖書は語る。悪の支配が倒れる時が来ている、そして、神の国、すなわち真実と愛の支配が、すぐそこまで近づいているのだ、と。イエス様は、命を賭けてこのことを私達に示してくださった。この愛を受け取ろう。そして従おう。ただただ、聖霊の導きのみに。神様の慈しみは常しえに絶えることはない。

あなたが御心に留めてくださるとは人間は何ものなのでしょう。
人の子は何ものなのでしょう、あなたが顧みてくださるとは。(詩篇8:5)