GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

<新型インフルエンザの恐怖>

2009年05月04日 | Weblog
<新型豚インフルエンザ>
『豚に感染して呼吸器症状を起こすインフルエンザ。通常は人に感染せず、まれに感染しても軽症ですむと考えられていたが、豚のH1型ウイルスが人や鳥のウイルスと豚の体内で混ざって変異し、新型インフルエンザの条件のひとつである「人から人にも感染するウイルス」になったとみられている。

 焼いたり煮たりすればウイルスは死滅するため、きちんと加熱調理してあれば、豚肉やハムなどを食べても感染することはない。感染を防ぐ方法としては、まず流行地域には出かけないこと。人込みを避け、マスクをつける、外出から帰ったら手を洗いうがいをするなど、ふつうのインフルエンザと同様だ。』
(http://www.asahi.com/topics/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6.php より)

 今日の夕刊に、韓国で新型インフルエンザに感染した「推定患者」が最終的に感染が確認されたと発表されました。 

 現在メキシコから発生した新型インフルエンザが「フェーズ5」という、かつて類をみない状況で大量発生が広がりつつあります。アメリカのサブプライムローンの破綻から端を発した世界的不況が全世界を覆ってきている今、WHOはフェーズ6(パンデミック)宣言にとても神経質になっています。しかし、日を追うごとに感染者の数、感染した国の数が増加しており、アメリカや日本、そして多くの国が、未曾有の金をつぎ込んで経済を活性化させようと努力している今、アウトブレイク(予想以上に感染が広がるoutbreak、感染爆発)を越え、複数の大陸に感染する<パンデミック>が始まりだしたことは否定できません。

 まだ日本での感染例がないものの、水際での防御を100%するのは決して容易ではないだけに感染事例の報道が恐ろししくて仕方がありません。日本はかつてある教団による地下鉄サリン事件という前代未聞のテロがありました。そして、猛威を振るった鶏インフルエンザなど、それらの苦い経験を経て、感染症に対する防御体制は全世界の中でも高レベルのはずです。今回こそ、水際での防御体制を徹底して、国内での感染を防いで欲しいと願っています。しかし、世界各国で日本レベルの防御体制が数多くあるとは思えません。すでに数千万人が大移動するゴールデンウィークが始まっており、5、6日の一日何万人もの海外旅行者の帰国が最大の焦点になるはずです。また飛行機旅行は長時間による機密度の高い箱での移動を余儀なくされます。感染にこれほど適した場所はないと云えます。映画館、劇場、カラオケも同じです。多くの人が集まる場所は注意が必要です。

 朝刊で新型インフルエンザの本体がアメリカから送られてきたニュースを聞きました。これからは昨夜のような厚生省と横浜市の醜い泥仕合はなくなるはずです。発熱者の感染チェックがスムーズになるからです。大切なのはこれからです。如何にして水際での感染チェックを徹底し、二次感染を防ぐかにあります。院内感染という恐ろしい言葉もあります。どうあっても二次感染だけは国の威信にかけて防がねばなりません。

 今後も厚生省の職員の方はきっと大変きつい仕事になるはずです。一般国民からの無数の問い合わせ、また全都道府県で感染者がでた場合、感染者を隔離する病院の確保、医師看護師の確保、ワクチンの確保です。堅固な防御体制とはいえ、相手は目に見えないウィルスです。検査によって感染者は確認できるでしょうが、「感染などしていない、単なる風邪だ」と自己判断する保菌者の存在も心配です。

 メキシコからの旅行者がキーワードですが、感染予備軍をどのようにチェックするのか、飛行機や大型船での旅行などウィルスが潜む場所の数は決して少なくないのです。この時期、一度でもメキシコに立ち寄った旅客機や船への検疫、消毒はもちろんのこと、メキシコをキーワードにすべての人間、動物の検疫にも目も向けなくてはなりません。高レベルで堅固な防御体制とは云われていても、穴の数は計り知れません。

「フェーズ5」という聞き慣れない言葉を安易に考えるべきではないと思います。特に海外旅行から帰ってこられた方々は、空港での検査、そして真摯な自己健康管理を必要とします。問題ないと思っている方もウガイや手洗いには今まで以上に気を配って欲しいと思います。




(参照映画)
「アンドロメダ」  (監督:ロバート・ワイズ)
「アウトブレイク」(監督:ウォルフガング・ペーターゼン)
「12モンキーズ」(監督: テリー・ギリアム)
「28日後」    (監督:ダニー・ボイル)
「感染列島」   (監督: 瀬々敬久)

 この5本の映画にはウィルスと人との戦いが描かれています。どの映画もとても恐ろしい内容です。そこにはウィルスだけではなく、人々の欲望が混ざり合うからです。ウィルス突然変異も描かれています。つまり従来のワクチンでは救えない恐怖です。そして、新ワクチンの製造がパンデミックに間に合わない恐怖です。もし万が一世界が滅ぶことがあるなら、核爆弾ではなく、細菌兵器の汚染や新型ウィルスだと私は思っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。