GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

お奨め映画「灼熱の魂」

2012年10月19日 | Weblog

    

 この映画の冒頭、幼い子供が電動のバリカンで坊主頭にされるシーンから始まる。いずれ深い悲しみに満ちた少年が誰であったか、この映画を観ている人に分かってくる。その時、かつてない衝撃が胸の奥を揺り動かされいるだろう。

 中東系カナダ人女性が亡くなり、公証人から遺された双子の姉弟に遺言が伝えられた。それは父親と兄を見つけ出し、それぞれに宛てた母からの手紙を渡してほしいというものだった。自分たちのルーツでもある中東の母国は、かつて激しい宗教対立の為に暴力的で悲惨な状況下にあった。若い頃の母の行動を追う内に、姉弟は母の数奇でしかも壮絶な生き様を知ることになる。現在と過去を何度も行き来しながら、二人は初めて母という一人の人間性に触れ、兄と父を追うことは知られざる自らの出生の秘密まで知ることになっていった。そして、母はかつて「歌う女」と呼ばれ、監獄で15年間の拷問に耐えながらも地獄を生き延びた女闘士だったこととつきとめた… 
 

                   *2010年度のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。

 

本来宗教とは人間の生き方や寛容さを教え諭すものではないか。

宗教の対立や民族闘争の背景にあるものは一体何なのか。

そして、理不尽で圧倒的な暴力に前に、人は為す術もないのか。

<灼熱の魂>をとは何を意味するものとは何なのか、じっくり考えたくなりました。



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