クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

11-09 No.26-1

2011年09月25日 11時28分36秒 | Weblog
<NAXOS> 各1枚 ¥1000
8.572705
シベリウス:
1-4.交響曲 第6番 二短調 Op.104
5.交響曲 第7番 ハ短調 Op.105
6.フィンランディア Op.26
ニュージーランド交響楽団
ピエタリ・インキネン(指揮)
フィンランド気鋭の若手指揮者、ピエタリ・インキネンによるシベリウス
(1865-1957)交響曲全集も、こちらの第6番と第7番で完結となります。
インキネンの指揮は、極めて決然としたもので、シベリウスのエッセンスを
一切の夾雑物なしに感じさせてくれる良い演奏です。現実に引き戻してくれ
るかのような「フィンランディア」も熱演です。

8.572788
リムスキー=コルサコフ:
1-5.スペイン狂詩曲 Op.34/6.歌劇「五月の夜」序曲
7.歌劇「皇帝の花嫁」序曲/8.3つのロシアの主題による序曲 Op.28
9.歌劇「プスコフの娘」序曲/10.ドゥビヌシカ Op.62
11.ロシアの復活祭序曲 Op.36
シアトル交響楽団
ジェラード・シュワルツ(指揮)
シェエラザード(8.572693)に続く、シュワルツとシアトル交響楽団のリムスキ
ー=コルサコフ(1844-1908)作品集の第2弾です。これらの作品、既にNAXOSに
録音があるのですが、いかんせん十何年も前のもの。そろそろ新しい録音で聴
きたいと思っていた方も多いのではないでしょうか?このシュワルツの演奏、
まさに申し分のないもので、痒いところに手が届くかのような素晴らしいリム
スキー・コルサコフを聞かせています。

8.572685
セイラー
1-8.スナーク狩り(上陸/ベルマンの演説/ベイカーの物語/狩り/ビーバーの
授業/簡潔なスナークエストラルの爆発 I/簡潔なスナークエストラルの爆発
II/消失)
《ヴィンテージ・サイレント・フィルム・コメディへの新しい音楽》
9.カルッツォ(1980-):盗品/10.セイラー:宣伝料
11.シンプソン(1967-):たくさんのママ
カンターテ・チェンバー・シンガーズ…1-8
ホルトン=アームズ・ロウアー・スクール合唱団…1-8
スナーク・ピット=バンド…1-8/ジゼル・ベッカー(指揮)…1-8
スナーク・アンサンブル…9-11
このタイトルにある「スナーク狩り」というのは、ルイス・キャロルの伝説的
な作品です。白紙の海路図に導かれ海を渡り奇妙な島にやって来た探検隊の一
行。彼らは伝説の生き物「スナーク」を捕まえるのを目的としています。しか
し、その捕まえたスナークが“”ブージャム”だったとしたら、発見者は突然
消えてしまうというのです。何とも不可解で意味不明な長編詩。真の意味を知
っているのはキャロルだけでしょう。ちなみにキャロルは、「そのスナークは
ブージャムだった」という最後の1行からこの詩を書き始めたといいます。こ
の理不尽なお話にセイラー(1957-)が付けた音楽がこれまた秀逸。珍しい楽器
を使うのが好きな作曲家で、この録音のために彼自身がバンドを結成したほど
です。「サイレント・フィルムへの新しい音楽」がこれまた楽しいもので、
ピンクパンサーの音楽をもっと発展させたような爽快感があります。「面白
い1枚」として認定します。

8.571286
リスト:
1-12.12の練習曲 S136/R1(1826)
13-15.3つの演奏会用練習曲 S144/R5(1845-1849)(悲しみ/軽やかに/ため息)
16-17.2つの演奏会用練習曲 S145/R6
18.リゴレット・パラフレーズ S434/R267
19.ワーグナー=リスト:歌劇「タンホイザー」序曲 S422/R275
イディル・ビレット(ピアノ)
1941年生まれのトルコの名ピアニスト、ビレットは16歳でデビューし、以降半
世紀に渡ってその技巧と音楽性を発展させ続けています。そんな彼女の最新録
音はリストの練習曲とパラフレーズという「いかにも」というものです。
年齢を重ねた渋さも加わったビレットのリストをどうぞお楽しみください。

8.572525
ペルト:ピアノ作品集
1-2.ピアノ・ソナチネ Op.1-1/3-5.ピアノ・ソナチネ Op.1-2
6-9.パルティータ Op.2
(トッカーティナ/フゲッタ/ラルゲット/オスティナート)
10-15.アリヌシュカの回復による変奏曲/16.アリーナのために
17.アンア・マリアのために…世界初録音/18-27.ラメンターテ
ラルフ・ファン・ラート(ピアノ)
オランダ放送室内フィルハーモニー…18-27
ジョアン・ファレッタ(指揮)…18-27
「現代人の心の癒し」として、その作品が幅広い人気を得ている現代作曲家
アルヴォ・ペルト(1935-)。しかし、このアルバムから最初に聴こえてくるの
は、メカニカルで他動的な音楽です。そんな「ソナチネ」は1950年代の終わり、
彼が20代の頃の作品でした。しかしその作風はソヴィエト政府の怒りを買う事
になり、模索を重ねた結果、彼は「西洋音楽の根底」へ回帰することとなりま
す。使われる音符は少なくなり、リズムは単純になっていきます。そして「ア
リーナのために」では無調も捨て去り、2006年の「アンナ・マリアのために」
ではまるでモーツァルトか、リチャード・クレイダーマンのピアノ曲のような
明快さを得ています。2002年に書かれた「ラメンターテ」はインドのアーティ
スト、A.カプーアの彫刻「Marsyas」にインスパイアされた作品で、ここでは、
いつもの静謐なペルトだけではなく、激しい音の応酬も聞こえてくる音による
記念碑です。

8.572409
マリピエロ:自然の印象・間隔と静寂
1-3.自然の印象 I/4-6.自然の印象 II/7-9.自然の印象 III
10.間隔と静寂 I/11-15.間隔と静寂 II
※世界初録音…2.4-9.11-15
ローマ交響楽団
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
最近人気急上昇中のイタリアの近代作曲家マリピエロ(1882-1973)。このアルバ
ムは、いくつかの世界初録音を含む彼のカタログの隙間を埋める貴重なものと
なっています。自然の印象三部作の第1番は、まだ印象派の影響が見て取れる
色彩的な曲。ドビュッシーを思わせる柔らかい和声も聞こえてくる美しい作品
です。1914年から15年作曲の第2番は荒々しさが加わり、何とも生命力溢れる
曲となっています。そして第3番は1921年から22年に作曲されたもので、中で
も「カプリのタランテラ」はストラヴィンスキーとまでは言わないものの、命
の根源に迫るかのような激しさも見せてくれます(とはいえ、レスピーギにも
近いかも)。象徴的なタイトルを持つ「間隔と静寂」も幽玄な作風が見られ、
とりわけ第1番の静けさと力強さの対比は見事であり、マリピエロの管弦楽法
の素晴らしさを体感することができるでしょう。

8.559700
ハンソン:
1-3.交響曲 第1番「ノルディック」(1922)
4.ベオウルフの哀歌(1925)
シアトル交響合唱団…4/シアトル交響楽団/ジェラード・シュワルツ(指揮)
ハワード・ハンソン(1896-1981)はアメリカの作曲家、指揮者です。保守的な
作風で知られ、とりわけ北欧文化を好んで題材にするため「アメリカのシベリ
ウス」と呼ばれることもあります。彼は25歳の時に、交響詩「夜明け前」を作
曲、この曲がアメリカ・ローマ賞を受賞したことで、イタリアに留学するとい
う栄誉を受けました。その時にレスピーギにも管弦楽法を学び、その時に作曲
されたのが、この第1番の交響曲と「ベオウルフの哀歌」を含む一連の作品で
した。交響曲第1番「ノルディック」はまさにシベリウスの作風を継承したも
のであり、穏やかさと勇壮さを兼ね備えています。また「ベオウルフ」とは、
イギリスの長編詩に登場する英雄の名で、ハンソンは緊張感溢れる見事な音楽
を付けています。

8.572312
イルゲンス=イェンセン:
1-3.交響曲 二短調(原典版)(1942)/4.エアー(1959)
5.パッサカリア(1928)※世界初録音…1-4
ボーンマス交響楽団
ビャルテ・エンゲセト(指揮)
ノルウェーの作曲家イルゲンス=イェンセンは最初オスロ大学で文献学を学ん
でいましたが、ニルス・ラーセンからピアノも学んでいました。25歳を過ぎて
作曲を始めるようになり、オラトリオや管弦楽作品で幾つかの賞を獲得します。
このアルバムに収録された「パッサカリア」は1928年のシューベルト100年祭
作曲コンクールの北欧地区予選で第2位を獲得し、ストラヴィンスキーやトス
カニーニの注目を浴びるのです。彼のただ一つの交響曲は第二次世界大戦への
憂いと、人間と自然界についての考察が反映されています。ここでは彼が創案
したとおりの3楽章形式で演奏されています。そして短いながらも印象的な
「エア」の美しさも特筆ものです。

8.572765
ライアン:
1.リニアリティ・オブ・ライト-光の直線性(2003)
2-4.ピアノ・トリオと管弦楽のための三重協奏曲「エクイラテラル」(2007)
5-8.交響曲 第1番「ヒュージティヴ・カラーズ-逃亡する色」(2006)
グリフォン・トリオ…2-4/バンクーバー交響楽団
ブラムウェル・トヴェイ(指揮)
カナダで活躍中の作曲家、ジェフリー・ライアン(1962-)の作品集です。彼の
作品はどれもパワフルで鮮烈です。ここに収録された3つの作品は、どれも楽
器の特性を上手く生かした鮮烈な印象を持つものばかりです。「光の直線性」
は一直線に進む光と、それを反射させる鏡を想像しながら聞いてみてくださ
い。フル・オーケストラで表現される光は様々なフィルターを通しながら、耳
に残像を残して行きます。次の「エクイラテラル(等辺)」は3つの楽器がそれ
ぞれ対等の立場で使われていることをタイトルにした曲で、ミニマル風でもあ
り、民族音楽風でもあるという、胸がわくわくするような緊張感に満ちた音楽
が展開されます。交響曲第1番も音で光を描いた作品といえるでしょうか。こ
ういう感覚的な作品を聴くときは、曲の成立を調べたりするよりも、何も考え
ずに音の渦に身を浸すのが一番でしょう。

8.572671
マクロード:
1.皇帝とナイチンゲール(1985)
2-4.管弦楽のための3つのセレブレーション(1983/2010年改訂)
(マウンテン・パークランドの旅/湾にて/A&Pショウ)
5-7.ロック・コンチェルト
ヘレン・メドリン(ナレーター)…1
ユージン・アルブレスキュー(ピアノ)…5
ニュージーランド交響楽団
ウーヴェ・グロット(指揮)
ニュージーランド生まれの作曲家、マックロード(1941-)の楽しい3つの作品で
す。「皇帝とナイチンゲール」はよく知られているアンデルセンの物語をテキ
ストにした朗読劇です。本物の鳥と機械の鳥に優劣をつけるという愚かな行為
に対して、生きているナイチンゲールは文句も言わず、皇帝に生きる希望を与
えるという物語で、ストラヴィンスキーも同じ題材で作曲していることはご存
知の通りです。このマクロードの作品、とてもわかりやすい音楽と、若干オー
バーアクションなれども、聞き取りやすいナレーターで構成されています。他
には、ニュージーランドの景色が目の前に広がるような描写的作品「3つのセレ
ブレーション」と、ノリノリのピアノが縦横無尽に活躍する「ロック・コン
チェルト」を収録。ご家族みんなでお楽しみいただける内容です。

8.572211
ペンデレツキ:
1-7.ヴィオラ協奏曲(1983)
8-15.チェロ協奏曲 第2番(1982)
グリゴリー・ジスリン(ヴィオラ)…1-7
タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ)…8-15
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
アントニ・ヴィト(指揮)
このアルバムに収録された第2番は1982年に名チェリスト、ロストロポーヴィチ
のために書かれたもので、ベルリン・フィル創立100周年記念の委嘱作品となっ
ています。切れ目なく演奏される1楽章形式の作品で、刺激的な音は影をひそ
め、豊かな調和と劇的な力は感じられるものの、やはり不安な感情を拭うこと
はできません。その1年後に書かれたヴィオラ協奏曲は、冒頭の表現力豊かな
モノローグが耳に残る緊張感溢れる作品です。20分ほどの短い時間にぎっしり
中身の詰まっています。60年代の尖がった作風を捨て、ネオ・ロマンに回帰し
つつある作曲家の変遷の跡が見えてきませんか?

8.559678
シュワントナー:Chasing Light…(光を追いながら)
1-3.パーカッションと管弦楽のための協奏曲(1944)/4.朝の抱擁
5-8.光を追いながら…(日の出は夜明けのヴェールに点火する/カリオペが架
けた虹の歌/万華鏡の花/夜明けを迎えての朝の抱擁)
クリストファー・ラン(パーカッション)
ナッシュヴィル交響楽団
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)
ピューリッツァー賞を受賞したこともある、アメリカ合衆国の作曲家シュワン
トナー(1943-)。彼の名前は主に吹奏楽の分野で知られています。とりわけ
「・・・そしてどこにも山の姿はない」は彼の代表作であり、日本でもしばし
ば演奏されています。彼はさまざまな分野から影響を受けた多くの作品を書き、
それらはとても雄弁で強烈な色彩を放っています。

8.570767
ローデ:
1-3.ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト短調 Op.5
4-6.ヴァイオリン協奏曲 第4番 イ長調 Op.6
7-9.ヴァイオリン協奏曲 第6番 変ロ長調 Op.8
カデンツァ…フリードマン・アイヒホルン
フリードマン・アイヒホルン(ヴァイオリン)
イェナ・フィルハーモニー管弦楽団
ニコラ・パスケ(指揮)
ヴィオッティの愛弟子であり、またナポレオンの宮廷音楽家として幅広い活動
を行ったヴァイオリニスト、ピエール・ローデ(1774-1830)。以前NAXOSからリ
リースされた第7番と第10番の協奏曲(8.570469)で、その偉大な才能に開眼し
た人も多いことでしょう。今回もヴァイオリニスト、アイヒホルンによる3曲
の協奏曲を聴いてみてください。優美さ、抒情性、冴え渡る技巧、そしhて流
暢な音楽の流れ。まさにベートーヴェンやパガニーニに匹敵する素晴らしい作
品がここにあります。
各々の曲に付されたカデンツァはアイヒホルンによるもの。バッハのシャコン
ヌからもインスピレーションを受けたというその音楽。ぜひ楽しんでください。

8.571261
イディル・ビレット/ベートーヴェン・エディション 第11集
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲集 第3集
1-3.ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調「皇帝」Op.73
4.ピアノと合唱、管弦楽のための合唱幻想曲 ハ短調 Op.80
イディル・ビレット(ピアノ)
エツゲチャン・ジェンチェル(ソプラノ)…4
ギュルベン・エジシュク・チャヤン(ソプラノ)…4
セマ・バイサル(アルト)…4
チャン・セルハト・サイギ(テノール)…4
エティム・デミール(テノール)…4
アリ・シナン・ギュルセン(バス)…4
トルコ国立ポリフォニック合唱団/ビルケント交響楽団
アントニ・ヴィト(指揮)
さて、名演奏がひしめきあう感のある「皇帝」協奏曲。ビレットの演奏はその
中のどの辺りに位置づけられるのでしょうか?確かにこの曲のベスト盤とする
のは無理かもしれませんが、色々と期待のできる演奏と言っても過言ではあり
ません。ポーランドの名指揮者ヴィトの堅固なサポートを聴くもよし。ソロで
は独自の世界観を表出するビレットが、協奏曲ではどんな我がままで指揮者を
振り回すのかを聴きとるのもよし。トルコのオーケストラの爆演を楽しむもよ
し・・・。思いの他端正な第1楽章も良いですが、濃厚なるビレット節を聴き
たければ第2楽章がオススメです。もちろん第3楽章では大団円に向かって突っ
走ります。そうそう、あまり演奏されることのない「合唱幻想曲」が想像以上
に良い曲だと再認識することもできるでしょう。

8.57246
ショーソン:協奏曲 ニ長調・ピアノ三重奏曲
1-4.ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 Op.21
5-8.ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.3
スティーヴン・シップス(ヴァイオリン)…1-4
エリック・ラーセン(ピアノ)…1-4
ウィハン弦楽四重奏団…1-4
メドウマウント・トリオ…5-8
ショーソン(1855-1899)の協奏曲ニ長調は、協奏曲と名付けられてはいるもの
の、実際はピアノと弦楽四重奏と、もう1台のヴァイオリンからなる六重奏曲
です。偉大なヴァイオリニスト、イザイに献呈されており、初演も彼がヴァイ
オリン・パートを演奏、聴衆と批評家たちの心に強い印象を与え、この曲の人
気を瞬時に揺るぎないものとしたのです。それ以来、フランスの室内楽曲の中
でもとりわけ重要な作品の一つとなり、今に至っています。柔らかな和声に支
配された美しいメロディは一瞬足りとも緊張感を失うことなく、全ての楽器が
心を合わせ大いなる歌を紡いでいきます。第2楽章の物憂げなシシリエンヌは、
フォーレの曲よりも儚げで移ろいやすい佇まいを持っています。第3楽章の胸
をふるわせるような不安さ、終楽章での縺れ合うような音の動き。どこを切っ
てもフランス風味が溢れています。初期の作品であるピアノ三重奏曲も美しさ
の極みです。

8.572640
アーノルド:協奏曲集
1-3.シェイクスピアのチェロ協奏曲 Op.136(1988/2000年改訂版)
4-6.フルートと弦楽のためのコンチェルティーノ Op.19a
(D.エリスによるフルート・ソナチネの編曲)(1948/2000年改訂版)
7-11.リコーダーと弦楽四重奏のための幻想曲 Op.140(1990/2001年改定版)
12-14.サクソフォン協奏曲
(D. エリスによるピアノ・ソナタの編曲)(1992/1994)
15-17.弦楽のための交響曲 Op.13(1946)
※4-6,12-14…世界初録音
ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)…1-3
エステル・インガム(フルート)…4-6/ジョン・ターナー(リコーダー)…7-11
カール・レーヴェン(アルト・サクソフォン)…12-14
マンチェスター・シンフォニア…4-14
リチャード・ハワース(指揮)…4-14
ノーザン室内管弦楽団…1-3,15-17
ニコラス・ウォード(指揮)…1-3,15-17
映画音楽でも有名なマルコム・アーノルド(1921-2006)は、もともとはトラン
ペット奏者で、名門ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席を務めたこと
もあるほどの腕前でした。作曲家としても多くの作品を書き、変化に富んだ作
風で聴き手を楽しませています。ここに収録された曲は、彼の活動の初期から
後期までの長い時間に渡って書かれたものを選りすぐっており、彼が生涯を通
じて、どんな音楽を書きたかったのかが理解できるかと思います。迫力たっぷ
りの音に聴き惚れていると、直後に軽くいなされるような、変幻自在の表情が
魅力的なアーノルドの作品は、イギリス音楽好きだけでなく、もっと広く愛さ
れるに値する名曲ぞろいです。

8.572533
ヴィオラとピアノのための作品集
1-2.マルティヌー(1890-1959):ヴィオラ・ソナタ H355
3.コダーイ(1882-1967):アダージョ(ヴィオラとピアノ編)
4-6.ドホナーニ(1877-1960):
ヴァイオリン・ソナタ 嬰ハ短調 Op.21(S.J.ブラッドリー編)
7-9.ヨアヒム(1831-1907):ヘブライの旋律 Op.9
10.エネスク(1881-1955):コンチェルトシュトゥック
サラ=ジェーン・ブラッドリー(ヴィオラ)
アンソニー・ヒューイット(ピアノ)
NAXOSの「地味ながらも極めて人気の高いシリーズ」として定着しているヴィ
オラ作品集。今作は抒情性と妙技、そして民族風な味付けを施された作品を
集めた1枚です。マルティヌーが1955年に作曲しヴィオラ・ソナタはところど
ころに不思議な和音が顔を出すものの、全体的にはノスタルジックな雰囲気に
満たされた親しみ易い音楽です。コダーイの夢見るように美しいアダージョは、
彼の初期の作品で、ヴァイオリン、ヴィオラどちらでも演奏が可能です。ドホ
ナーニの表現力豊かな作品は、彼がこの手の音楽の扱いに長けていたことを証
明するものですし、ヨアヒムの「ヘブライの旋律」もなかなかの名曲です。
エネスコのペーソス溢れる作品も聴きものです。
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