突発的な噴火に備え連携確認
箱根山の観光名所・大涌谷で救助訓練
入場客の逃げ遅れを想定
12/8(木) カナロコ
訓練で火山ガスに備えながら負傷者
を救助する県警の部隊
=8日、箱根町仙石原
神奈川県内唯一の活火山・箱根山
(箱根町)の大涌谷自然研究路で8日、
小規模噴火を想定した救助訓練が行わ
れた。県警、消防、自衛隊などが連携し、
けが人の捜索や搬送の手順などを確か
めた。
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訓練で負傷者を探す県警の部隊
火山地帯特有の植生や景観を楽しめる
研究路は観測史上初の噴火に至った
2015年の火山活動で閉鎖されたが、
活動の沈静化を受けて今年3月から団体
での引率入場が再開している。観光客ら
の入場中に突発的な噴火が起きる恐れも
あることから、この日の訓練では、入場
客3人が足などを負傷し、逃げ遅れた事
態を想定した。
県警や消防などの部隊が別々のルート
から研究路内を捜索し、負傷者を担架で
運び出した。ドローンを飛ばし、上空か
ら行方不明者の捜索も行った。
箱根町の菊島信洋危機管理官は「噴火時
は救助活動の難航が想定される」とした
上で、「発生直後の情報収集や救助部隊
の安全管理」を課題に挙げた。
箱根山の噴火警戒レベルは最低の1(活火
山であることに留意)だが、大涌谷では
活発な噴気活動が続いており、気象庁は
火山灰などの突発的な噴出に注意を呼び
かけている。
たいまつで梵字 1年のけがれ焼き払う
神奈川・小田原で3年ぶり火伏祭
12/8(木) カナロコ
天下太平や火難消滅などを祈願
した火伏祭=小田原市板橋の
秋葉山量覚院
今年1年の罪やけがれを焼き払い、新年
の繁栄と火難消滅を祈願する年末の伝統
行事「秋葉山火伏(ひぶせ)祭」が、小
田原市板橋の秋葉山量覚院で3年ぶりに
行われた。
ほら貝や錫杖(しゃくじょう)の音、読
経の声が厳かに響く中で、午後7時ごろ
に積み上げられたまきに着火。修験者装
束をまとった、全国から集まった約30
人の山伏が登場して山伏問答などが執り
行われた。「宝剣作法」で清め、火生
(かしょう)の舞とも呼ばれる「火生祓
(ばらい)」で、たいまつで梵字(ぼん
じ)を書く希少な儀式を披露した。
その後、山伏らがおき火の上を素足で歩
く火渡りが行われ、続いた参拝客らも無
病息災を祈願していた。
ツインシティ計画の経済効果10年間
で6100億円 平塚市試算 23年
1月にまち開き式典
12/7(水) カナロコ
「THE OUTLETS SHONAN
HIRATSUKA」のイメージ図
(イオンモール提供)
相模川を挟んだ平塚市大神地区と寒川町
倉見地区で一体的なまちづくりを行う
「ツインシティ整備事業」を巡り、平塚
市の落合克宏市長は7日、大神地区で換
地処分後10年間で累計約6100億円
とする市内への経済効果の試算を公表し
た。年明けの1月28日にまち開きの記
念式典を予定しており、北の核となる同
地区が本格的に動き出す。
市議会12月定例会で、片倉章博氏
(清風クラブ)の総括質問に答えた。
市によると、現在までの経済効果として、
国道129号西側の物流施設の開業など
で約350億円を見込む。来春にはイオ
ンモール(千葉市)が建設を進める大型
商業施設「THE OUTLETS
SHONAN HIRATSUKA(ジ・
アウトレット湘南平塚)」や複数の物流施
設の開業ラッシュが続き、2023年度は
約250億円、24年度は約930億円の
経済効果を試算。25年度の換地処分後
10年間で累計約6100億円に達する
見通し。
市は大神地区に進出してきた事業者に順
次課税を開始しており、固定資産税と都
市計画税を合算した新規課税額は19年
度に比べ約3億5千万円増。また、大型
商業施設の開業に合わせ、JR平塚駅
北口から同地区を結ぶ新たな路線バス運
行に向け準備していることも明らかにした。
冬空灯すチューリップ
花菜ガーデンで見頃
タウンニュース
見頃を迎えたアイスチューリ
ップ(12月5日撮影)
神奈川県立花と緑のふれあいセンター
花菜ガーデン(寺田縄)でアイスチュー
リップが見頃を迎えている。同園担当
者によると、12月20日頃まで色とりど
りの花を楽しめるという。
アイスチューリップは球根を冷蔵する
など、特別な方法で保存し、植え付け
る時期に芽が出るように処理したもの。
イルデフランス(赤色)やピンクツイ
スト(桃色)、プリンセスイレーネ
(赤色と白色)、イエローフライト
(黄色)など、色や花形などさまざま
な16品種が植えられている。
(問)同園【電話】0463・73・
6170/12月は入園料大人550円
まちへの思い胸に卒業式
平塚青年会議所
タウンニュース
卒業メンバー(平塚JC提供)
20歳から40歳までの平塚、大磯、二宮の
若手経済人が活動する「平塚青年会議所」
の卒業式が12月1日、ホテルサンライフ
ガーデンの教会「グランドヴィクトリア
湘南」で開催された。
卒業会員は15人。今年度の理事長を務め
た花田慎介さんも卒業となり、「この卒
業式がいろいろな青年会議所活動を思い
返す機会となったのでは。できるだけ多
くの時間を過ごし、多くの言葉を交わし
てほしい」と卒業生との思い出を振り返
り後輩たちを激励した。
平塚青年会議所は今年度、中高生向けの
職業講話等の機会を作る「平塚ジョブス
テーション」や、中学生が市長に提言す
る「ひらつかタウンミーティング」、湘
南ひらつか七夕まつりのプロジェクショ
ンマッピングなど活動してきた。
広まれ 社会貢献エコバッグ
東海大助教らが呼びかけ
タウンニュース
竹内さん(中央)と学生
対象店舗での買い物時にタグを読み取
ることで貯めたポイントを、市民活動
団体などへの寄付に活用できる地域貢
献型のエコバッグ「ルーパック」の普
及に、東海大学健康マネジメント学科
助教の竹内友章さんらが取り組んでい
る。
同事業を運営する一般社団法人ルーパ
ックファウンデーションは、2020
年7月のレジ袋有料化を機に大量の
エコバッグが生産されたことを危惧し
、21年に設立。「長く使えるエコバッ
グ」をコンセプトに、エコバッグのタ
グを店舗で読み取ると専用アプリに
ポイントが貯まる仕組みにし、ポイ
ントを寄付できるという社会的意義
を付加価値とした。
日本画グループ美術館で作品展
タウンニュース
講師の井出さんによる襖絵
日本画なでしこ会の展覧会が、12月13日
(火)から18日(日)まで平塚市美術館
市民アートギャラリーで開かれる。午前
9時30分から午後5時(初日は正午から、
最終日3時30分まで)。
岩絵の具を使った日本画を学ぶ会員によ
る、静物や人物・風景画などを展示。講
師の井出文洋さんによる明源寺の大山を
背景にした襖絵も並ぶ。
(問)鈴木さん
【電話】0467・85・1416。
【日本カー・オブ・ザ・イヤー】
日産の軽EV「サクラ」が大賞
軽自動車では初 三菱自の
「eKクロスEV」も
12/8(木) カナロコ
大賞に選ばれた日産、三菱の関係者ら。
左が「サクラ」=横浜市西区
日本を代表する自動車の祭典「日本カー・
オブ・ザ・イヤー」の最終選考会が8日、
横浜ランドマークホール(横浜市西区)
で開催され、本年度の大賞に日産自動車
(同)の軽自動車型の電気自動車(EV)
「サクラ」が選ばれた。軽自動車が大賞
を受賞するのは初めてという。
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軽自動車として初めて大賞に選
ばれた「サクラ」
共同開発した三菱自動車(東京都)「eK
クロスEV」との同時受賞。環境や走行
性能の高さに加え、日本の道路事情に見
合った使い勝手の良さなどが高く評価さ
れた。
同賞は今年で43回目。2021年11月
1日から22年10月31日までに国内で
発売された48台の乗用車の中から、自動
車評論家やジャーナリスト、レーシング
ドライバーら60人の投票によって決定
した。
1次選考で得票数の多かった上位モデル
「10ベストカー」には、トヨタ自動車
(愛知県)、ホンダ(東京都)、スズキ
(静岡県)など国内外の大手メーカーの
乗用車がノミネート。県内に本社を置く
企業からは日産「フェアレディZ」「サク
ラ」「エクストレイル」、ヒョンデ・モビ
リティ・ジャパン(横浜市西区)「ION
IQ5」、ルノー・ジャポン(同)「アル
カナ」が選ばれた。
このうち、エクストレイルは革新的な
技術を備えた車として「テクノロジー・
カー・オブ・ザ・イヤー」、サクラは総
合的に優れた軽自動車として「K CAR・
オブ・ザ・イヤー」を受賞。輸入車の中
で最多得票数だったIONIQ5は「イン
ポート・カー・オブ・ザ・イヤー」とし
て表彰された。