シクラメンの仕立て

暮れに、シクラメンをもらった。
久しぶりの鉢もので、
部屋が華やいだ。

シクラメンは、
母が育てるのが上手だった。

私は “園芸” があまり好きじゃないせいか、
どうも、維持管理が上手くできなかった。

何年か挑戦したけど、
いつも、
全部咲ききる前に、ダメにしてしまっていた。

お母ちゃん、どうやっているの？
「別に特別なことしてないよ。」
「くた〜っとなってきたら、鉢ごと水を張ったバケツに入れるだけ。」
「しばらくすると、ピ〜ンってするから。」

そう聞いて、
同じことをするも、
仕立てがだんだん開いていき、
ダラけてくる。

買うことを諦めて、
20年以上は経つ。

初めは、
花の茎が、ピンと上を向いてまとまって咲いているが、
新たに出てきたものは、
横の方から斜めに出てくる。

で、
だんだん花が広がって、
ちょっとだらしなくみえてくる。
のだが、
今回、気がついた！

横に出てきた花の茎を、
そ〜っと上に持ち上げてやる。
そうすると、
上に向いている仲間と、一緒になった！

こうしてやったら、
初めの仕立てが、維持できる。

水やりは、
母に教わったように、
くた〜っとしてきたら、鉢ごと水に浸ける。

これからは、
シクラメンの鉢が、
我が家の冬の定番になるだろう。