児童文学作家を目指す日々 ver2

もう子供じゃない20代が作家を目指します。ちょっとしたお話しと日記をマイペースに更新する予定です。

無題

2024-07-14 | 物語 (電車で読める程度)
枕元で最期に全部いってやった。

これまでの一切合切を

言い返せないことをいいことに

全部ぶちまけてやった。

努めて穏やかに、怒りを滲ませて
それでもどうか伝わりますようにと



つい笑ってしまうきみはよく勘違いされてしまうし、よう巻き込まれてしまうし、よくふざけるなと怒られてしまうという。

きみはきっと笑わせる側じゃなくて、わらってあげる側だから、笑ってほしい人のエールを送れたら素敵だねといってみた。
少し出任せだっただろうか。ここでは笑ってもなんでもいいよ。と窓のない部屋。かしこまるきみ、はじめて言われましたと言ったきみはわらってなかった。

数秒間のエールとはなんだろうかとおもった。お勧めだと教えてくれたあのバス停だろうか。コーヒーをすすって何者になれないと足掻く背中だろうか。あるいは賞をとって夢を叶えた友人だろうか。自分のことのように嬉しくて嬉しくて嬉しくて妬ましかったはずなのに、そのなかには何もはいっていなかったんだ。

それでも数秒間のエールになるのだろうか。


異国からやってきた知人は次の転職でわらしべ長者となりそうだった。

私の誇りとは保険証か?家族なのか?
ぐるぐると回っている。

楽しそうにおうまさんに乗るいーちゃんははじまるまでは少し不安そうで
それでもそばを過ぎる度に手をふってくれた。ボールプールに沈むおんちゃんは今日一番の笑顔だった。そんな情景を思えば明白だった。

【おわり】

添い寝と赤いイルカ

2024-07-14 | 物語 (電車で読める程度)
添い寝と赤いイルカ

刃物男の夢

100万円の賞金は儚いウソ

蜥蜴とエイの手真似

頭では爆発するほどわかっていることでもどうしてもできないというあなたは

あるいはやめてとはなせと叫ぶきみが

ベッドや埃や水鉄砲でじゃれる夕暮れ

暗い部屋でお茶を飲むきみが

あるいは最後にあなたがかけてくれた布団が

どうか、その先に繋がりますようにと願わずにはいられなかった。


【おわり】