大相撲、最近は若い力士も増え、その若々しさに盛り上がりも往年を思い起こさせる。
非常に良いことだと思う。
だが、今場所を見ていて、これはいかん!、という取り組みがいくつかあった。
それは非常に危険を伴う行為で、意図的であるようにも見える。
白鳳 対 松鳳山 戦
土俵際で勝負あった、という瞬間、何を思ったか白鳳は、回しを持ったまま土俵下に相手を浴びせ倒した。
悪くすると相手は高い場所から手足の自由を奪われたまま後頭部を地面に打ち付けて、怪我だけでは済まないということもあり得る。
これは危険行為である。 ビデオを見れば一目瞭然だよ。
なぜこんなことをするのか・・・ワシの想像だが・・・前日の取組で、松鳳山は日馬富士をきれいに投げ飛ばしている。 たぶん、それを見ていて仕返しのような感情を持ったんだろう。
白鳳 対 嘉風 戦
嘉風は土俵を割って勝負がついているのに、そこから土俵下に下手投げか、上手投げかわからないが、投げ飛ばした。 嘉風は土俵を割って既に力を抜いていた。 絶対におかしい。 つぶそうとしている。
土俵の上から土俵下に脱力した相手を突き落す行為は危険行為である。
この男、自分が負けそうな相手に対しては、何か特別な感情を持つ傾向があるように思える。
こういう相撲をとっていては、いくら横綱を張っていたとしても、人は、平成の大横綱、とは絶対に言わないと思うよ。 数字(記録)じゃ~ないんだ、数字じゃ~。
大鵬が、大横綱、と呼ばれる所以は、強いということの他に、弱者に対する優しさがにじみ出ていたからだろうよ。 これは他の大横綱達(朝青龍を除く)にも共通して言えることだろう。
相撲が強いだけでなく、人としても正しい行為をすることが求められているんだよ。
横綱審議会は、この2番の取り組みをじっくり検証してもらいたい。