Max爺のひとり言

のこり少ない日々の記録
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7MHz用 MV(マイクロバート)アンテナの製作ー2 工作

2021年10月15日 | アマチュア無線

ここからは工作について説明します。

マイクロバートアンテナの製作記事はネット上にいくつかありますが、ワシの興味は「軽く作る」ことです。 釣竿の先端に取り付けて移動運用するのが目的です。

ラジエーター部は、内径Φ26㎜の固定ラジエーター部80㎝+同可動ラジエーター部40㎝(固定の中に20㎝スライド)、コイル部の芯は外径Φ26㎜の塩ビ管VP20、長さ25㎝です。 

可動ラジエーター部は固定ラジエーターの内部に挿入しますので、Φは適度に小さめに調整します。 可動ラジエーターの目的は容量性インピーダンスを増減して周波数調整ができるようにすることです。 可動にするにはアルミシートで作ったアルミパイプがスライドさせるのに打ってつけなのです。

ラジエーター部の工作:

多くの記事では、ラジエーター部に市販の厚み、T=1~2㎜のアルミパイプを使っていました。 ワシの場合は、ここを軽くするためにT=0.3のアルミシートで作ることにしました。 ラドを作った時のアルミシートが残っていたからです。 これです;

これを外径φ26㎜の塩ビ管VP20に被せるつもりです。 たまたま、釣竿工作で使った外径Φ32㎜、内径φ26㎜のPVCの透明パイプが残っていました。 この内径を利用してアルミシートをアルミパイプに変形させます。 直径26㎜のパイプの円周を計算し、巻き代約10㎜を足して、その幅のアルミシートを切り出します。 幅は26x3.14+10㎜になります。 長さは80㎝です。 アルミシートは購入時 40㎝x120㎝のサイズでしたので長さも足ります。

切り出したアルミシートをクルクルっと巻いて内径26㎜のPVCの筒に突っ込みます。 先端を細くするには斜めに巻くと先が細くなります。 先端を突っ込んでしばらく押し込んでから逆方向に捩じるとまっすぐの筒になります。 アルミシートの切り口は鋭く尖っているので軍手をはめる等注意が要ります。

下の写真は途中までアルミシートを押し込んだ状態です。 右に左に捻って手を離しても同径の筒になるようにします。

こんな感じに癖がつきます。 写真↓はPVCパイプから抜いた状態です。

中に外径Φ26㎜のVP20を入れて巻いて、外径をテープで仮止めします。

10㎝間隔で重なった部分をアルミ製のリベットで固定しました。 下の写真は、アルミ製リベット、Φ2㎜、長さ4㎜、頭はΦ3.5㎜くらいかな。

リベットでの固定は不要かもしれません。 何か所かをセロテープで輪ゴムのように留めておくか、縦にテープで開口部を塞ぐだけで良いと思います。 その理由は、内部に移動用のラジエーターパイプを入れる時に、リベットの頭が引っかかってスライドしにくくなるからです。
ここではリベットを打ってしまったので、このまま行きます。

リベット打ちは、内部にΦ20㎜の真鍮棒を入れ、位置合わせをして金づちで叩いて潰しました。 こんな風に仕上がります。 ↓

多少の凸凹は気にしない!

リベット穴φ2.5㎜を空けています。約10㎝間隔。

仕上がりは下記のごとし;

外径を測ると・・・27.74㎜。 多少大きめですが、VP20に被せるのでちょうど良いかな。 また、上部には可動ラジエーターも入るのでま、いいか。 内部にリベットの端が出ているので多少余裕を持たせた方が良い。 リベットを打たないテープ留めの場合は、ぴっちり内径φ26㎜の方がいいでしょう。 とすると外径はやはりφ27㎜くらいになるか。 細かいことは気にしない。

続いて、コイル部の工作です;

VP20 長さ25㎝の先端10㎝にラジエーターを被せるので、端から10㎝の位置にΦ2.5㎜の穴を2つ空けます。間隔は15㎜程度。 この穴に銅線を縫い通してコイルを巻く間、銅線が緩まないようにします。 コイルには、Φ1㎜のポリウレタン被膜銅線を使いました。 コイルはラジエーター側から巻いていきます。

φ0.5㎜程度の麻糸で隙間を作るので、まずは銅線を一旦VP20に密巻します。 密巻きしたら、端をテープで止めておきます。 巻き数は、当初作成した設計図通り56回巻きです。

続いて端から麻糸を銅線の間に埋め込んでいけば均等巻きができあがります。 銅線のゆるみを取りながら麻糸を埋め込んでいきます。 固定したければ所々に瞬間接着剤を一滴落とします。

出来上がりは以下のごとし; 反対側にも2つの穴を空けて、銅線を縫い通して緩まないようにします。 ワシは麻糸で巻き留めて固定してから銅線と麻糸を数か所、瞬間接着剤で固定しました。 それから反対側の縫い通し用の穴をドリルで空けました。 初めからコイル部の長さが分かりませんから、コイルが完成してから穴を空けるわけです。

均等巻きコイル部の完成です;↓

コイル部とラジエーター部の接続は、銅線の端がラジエーターに1㎝くらい重なるような位置(ラジエーター端から1㎝くらいのところ)にΦ2.5mmの穴を空け、ワッシャーを入れてビスで締め付けます。 この際、接触部の銅線のポリウレタン被膜をやすりで剥がしておきます。 ワッシャーと銅線は締め付け後に半田を喰らわしました。 

ラジエーターを固定するためにもう一か所φ2.5㎜の穴をあけ、中のVP20とアルミパイプをビス止めします。 

これでコイル部とラジエーター部の接続完了です。

続いて、コイル部とカウンターポイズの接続です。

カウンターポイズは、3D-2Vの同軸ケーブルを使いました。 長さは8m30㎝ちょうどです。 カウンターポイズの長さは1/4λを超えない長さとされています。 

コイルと同軸ケーブルの接続は、同軸の芯線のみをコイル銅線の端に半田付けします。 編組線は端から2㎝くらいの位置で切り取りオープンにしておきます。 芯線と編組線の間で放電しないように工夫しておきます。 例:エポキシなどで編組線をシールドしておくとか、熱収縮チューブを被せるとか。

接続は、VP20の、コイル末端から下2㎝くらいのところにΦ6㎜の貫通穴を空け、VP20の横から同軸ケーブルを差し込むようにして、反対側に出た芯線とコイルの銅線を半田付けし、半田が固まった後で、半田部を反対側からVP20の中に引っ張り込みました。 銅線と芯線の先っぽはUの字にして引っ張っても取れにくくしてから半田付けしてあります。

こんな具合です; 半田部はVP20の内部に引き込まれています。 3D-2Vの外径は約6㎜なのでキッチリ固定されます。

ラジエーターとコイル、、カウンターポイズまで完成しました。

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カウンターポイズの長さについて (後日挿入)
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原作者の資料にはカウンターポイズに使う同軸ケーブルの種類が書いてなかったので、小生は手持ちの3D-2Vを使ったのですが、インピーダンスがうまくマッチしないようなのです。 調整してもVSWRは1.27位で1.0になりませんでした。 そこで、よ~く考えると、同軸の種類によっては波長短縮率が0.83というものが存在するのです。 良質な高い同軸です。
3D-2Vという安い同軸ケーブルでは波長短縮率が0.67です。 この差がインピーダンス整合を妨げているような気がしています。 後日、6mの3D-2V同軸を使ったらVSWRが1.1以下に調整できたのです。
カウンターポイズの長さ8.3mは波長短縮率=83%のものを使った場合、と考えるのがいいのかもしれません。

下記のように、CMCを入れた同軸のカウンターポイズは、コブラアンテナと全く同じ原理で同調するようです。 コブラアンテナの法則に従ってカウンターポイズの長さを調整するのが良いのかもしれません。
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CMC(コモンモードチョーク)の工作:

1.5D-2Vの同軸ケーブルを、トロイダルコア(FT140-43)に、片側5回ずつの10回巻きです。 12回巻きとしているサイトもありましたが、当局は原作者の記事に従って10回巻きにしてあります。 両端にBNCコネクター(メス)を取り付けました。 タッパーの幅が小さく、M型コネクタでは大きすぎるのでBNCとしました。 ちと狭苦しいかな・・・

100均で3個110円の小さなタッパーに格納。

同軸ケーブルにBNCコネクタ(オス)を取り付けてマイクロバートアンテナの完成です。

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