ケイの読書日記

個人が書く書評

岸本葉子「できれば機嫌よく生きたい」

2011-07-14 15:07:47 | Weblog
 私の敬愛する岸本葉子さんのエッセイ集。2008~2010年あたりの、色んな雑誌に掲載されたエッセイを加筆修正し、1冊の本にまとめたもの。

 さすがは岸本さん。色んな出版社からコンスタントに仕事をもらっていますね。なかには中外製薬株式会社なんていう依頼主もいる。社外広報誌かな。

 昔から彼女のエッセイを読んでいるので、親戚の女性の手紙を読んでいるような気分。ああ、葉子ちゃん、元気にやってるわねって。

 岸本さんが40歳でガンになった時は、私も一読者としてショックだったし、すごく心配したけど、彼女は持ち前の強い意志で乗り切った。
 5年たっても再発せず、なによりです。病院の事を色々調べ、自分の納得のいく主治医に手術をお願いし、患者の自助サークルに入会し、自然食にとことんこだわる。

 この先、私が大きな病気になり、手術・入院なんて事態になったら…。岸本さんを心の師と仰ぎ、克服していこうと思う。
 こんな時は、岸本さんだったらどうするだろうって考えて…。


 そうそう、このエッセイ集の中に「私のヒロイン」という小品がある。
 北村薫の「鷺と雪」のヒロイン・花村英子の事を書いたエッセイ。
 私も先日この「鷺と雪」を読んだけど、利発で正義感が強い花村英子嬢は、岸本さんの好みだろうな、と思っていたのだ。  ドンピシャ!!

 そうだよね。今のヒロインって露悪的すぎる。偽悪的というか…。
 寝た男の数を競い合ってどうするの?

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