真っ白な原稿の上で、俺は爪を切った。

漫画家 施川ユウキのブログ

タブー

2006年02月26日 05時47分36秒 | Weblog
年に一度お雛様をお披露目する豪華な式典のような
雛飾りを見てると、(お雛様に対する)暗殺劇の絶好の舞台に
思えてくる。

・・・というネタを書いて編集に見せたら、
一度は通ったんだけど
「今調べたら、お内裏様ってどうやら
天皇陛下を指すらしいんですけど、 大丈夫ですかね」
って言ったらボツになってしまった。
こんなカンジに「これはマズイんじゃないか」という理由で
ボツになる事はたまにあるんだけど、
以前一度どうしても納得のいかない事があった。
「スイカ割り」だ。
ある仕事で「スイカ割り」をネタにした事があったんだが、
丸々ボツになってしまった。
「スイカ割り」はタブーらしい。
「目の不自由な人に不快感を与える」そうだ。
「そういう抗議が来たんですか?」と聞くと
「来た事は無いけど、来るという噂を聞いた人がいるらしい」
みたいな返答。なんだそれは。
結局ネタを作り直したんだが、
数日後、コンビニで他の雑誌を読んでたら
普通にスイカ割りのネタが載っていた。僕自身、
過去にスイカ割りネタを描いた事はあるし、海水浴ネタの定番だ。
たまたまその雑誌の編集方針でタブーにされてるだけなら
いいんだけど、全メディアで完全にタブーになってしまったら
「スイカ割り」という文化自体が無くなってしまいそうで怖い。
現に「福笑い」という文化は完全に存在が消されたように思える。

「これは解釈の仕方によっては差別的なんじゃないだろうか?」
と強引に深読みしながらネタ作りするのは窮屈で非効率的だ。

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