おひとりさまの介護

母が認知症になった。なにもわからなかった介護の世界との格闘記

不覚

2011年08月28日 | 認知症の日常
ホームからときどき入るメールは母の様子を伝えるとともに、何かの補充を促すものであることが多い。
今回は、パンツと靴下である。
パンツはこの前、すぐなくなりそうだな~と思ったので、10枚実家に在庫してあったのだが、靴下は不覚だった。

なぜこのふたつがすぐなくなるかというと、下着を汚した母が、それを丸めて靴下に入れて隠しておくから、という理由にある。

靴下はネットでいいサイトを見つけたので、ここに発注。
今後はこの手で仕入れよう。

覚悟

2011年08月27日 | 社会・世相
福島に中間処理施設を作るというのは正しい選択だと思う。
放射性物質を拡散させないために、とくに狭い日本の国土を住めない場所だらけにしないために、福島の人には気の毒だが合理的な判断だと思うのである。
線量の高い瓦礫を全国の焼却場で処理するのは、汚染地域を拡大するだけである。
全国で引き受ける考えは、自治体が金目当てなのか、みなが同じでないと気がすまない一億玉砕的発想なのか。
(低線量被曝による特定地域の癌発生率上昇を全国で薄めてみえなくするため、などというむきもあるが)

県知事が反対するのは立場上当然だが、原発用地から莫大な賃借料をもらっているという話がある長老的国会議員の一族の知事がいうとなんだか鼻白んでしまう。

先祖伝来の土地を離れるのはつらいだろうが、それがつらい現実であっても、事実を受け入れないと次に進めない。
かくいう自分も、最悪、自分のいるところが住めなくなるかもと、精神的・物理的モビリティーを高めている。
からだが頑丈でないのでどうしても慎重になるのである。

少なくても自分が患うのは母を見送ってから。

老前整理

2011年08月15日 | 留守宅
盆休みは自分のところの老前整理。

何度も言っているが、実家で懲りているので自分のところも気力・体力のあるうちにやっておかねば、という気持ち。
特に先月は足を怪我して、出したものを戻しておくのもおっくうになり、体が不自由になると年取ったときの状況を疑似体験した。

目標は、本や仕事上の書類を減らし、収納家具を捨てることにある。
物が増えたから収納を増やすのではなく、ある収納に収まる範囲で生活する。
その入れ物を減らしていくのである。
さらに過去のデータでディスケットの時代に入れたものを外付けメモリーに移したり。
物理的なものがなくなれば、わたしが消えたあと、これらのデータも一瞬で消去でき便利だろう。

実家の整理もぼちぼち継続しているが、実家にはTVがあるのでときどき見てしまう。
PCワークが多いので目を休めねばとは思うのだが、
欧陽菲菲ときよしのズンドコのため「思い出のメロディー」は最初から最後まで見てしまった。

連日、秋刀魚

2011年08月13日 | Weblog
秋刀魚の2尾パックが安かったので、おひとりさまの自分は連日秋刀魚がおかずだった。

ぬるぬるしたものをさばくのはイヤだが、魚屋さんではらわたを出してもらうとなんとなく鮮度が落ちるので、秋刀魚だけは家でさばいている。
2尾とも卵をもった雌で、脂がのってとても美味しかった。

しかし、セシウムはやはり検出されているもよう。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/ske/ek/sakanamnt.htm

敗戦の季節に思う

2011年08月06日 | Weblog
広島に原爆投下の日。
これから15日にむかって戦争の特集が多くなる。

父もわたしも親が年をとってからの子だったので、祖父は日露戦争に行ったし、父は北朝鮮に行っていた。
この春からはじめたロシア語の教室は今夏休みだが、休みの前の最後の通学のとき、同じ建物で、シベリア抑留者の碑の維持費に充てるためカンパの商品を売っていた。
お金を払うときに話した担当の人の親もシベリア抑留者で、「どちらの収容所ですか?」と聞かれたが、答えられなかった。
連隊名がわかっているので調べれば多分たどることができるだろう。

父が生きて帰ってこなければわたしもいないわけで、自分のルーツをたどってみたい気もする。

戦地からの引き揚げ者にいっせいに帰国されても、食糧事情が悪い日本ではパニックになりかねず、当時、スターリンだったソビエト政府と日本政府間で合意の上で抑留させたなどという説もある。
150万円を上限とする給付金が受けられる法律が成立したのは父が亡くなったあとだった。
海部首相のときにもらった銀杯と賞状が実家にあり、賞状は会社の父の机のうしろにかけてある。

生き残る知恵と運があったものだけが戦争を生き延びた。

さて、わたしたちの世代も首尾よくサバイバルできるでしょうか。

よいニュース、よくも悪くもないニュース

2011年08月05日 | 通院
耳鼻科の定期外来と物忘れ外来通院の日。

よいニュース
母の耳下腺腫が小さくなっていた。
今日も前回とは違う先生で、母の腫瘍は10人中1人が悪性のものに変化するタイプのものと知らされた。
地震予知などの確率論は意味がないとはわかっているが、そう聞かされるとなぜか安心する。

よくも悪くもないニュース
認知症の新薬が先月からようやく処方されるようになった。
最初は1週間ずつ増量していくタイプである。
ただし、新薬なので2週間分しか処方できないとのこと。
作用の仕方はアリセプトとたいして変わらないので、アリセプトから替える積極的な理由はないらしい。
それでも認知症の患者の家族がアリセプトを増量したり、新薬に替えるのは、できることはなんでもしたい、という気持ちからなんだろうと先生とお話した。

わたしにとって一番よかったニュース
耳下腺腫の状態が良好なので、来年の4月まで耳鼻科には行かなくてよくなったこと。

もちろん、変化があれば別だか。


自然放射線に関する昨日の番組を見て

2011年08月01日 | Weblog
高原の夏のように涼しい日が続いていて過ごしやすい。
しかし、今年の夏は原発のためにいつもとは違った夏となった。

人によって温度差があるので、自分と同じ気持ちをシェアできる人間とだけ情報交換することになる。
昨日のTV番組で自然放射線の話をしていたが、ちょうどこれについてもっと知りたいと思っていたところだった。
玉川温泉や花崗岩の建造物の多いローマなどを取材していた。
だから、そんなに気にする必要はないですよ、とのスタンスをとっているような気がしたが、原発が放った放射性物質を体内に取り込むのと何か違うような気がした。


去年、母の耳下腺腫に関しCTを受けるように言われたとき、「受けなくてはならないでしょうか?」と先生に聞いたが「そのほうがはっきりわかるから」と言う話だったので仕方なく受けた。
高い機材を購入した病院はその稼働率を問われるため、ある程度の検査人数をこなさなければならない。
だから、本当に必要なのかどうかあいまいな検査もあると思うし、保険点数アップの観点もあるだろう。
母に気の毒な検査をさせてしまったと思っている。
好むと好まざるとにかかわらず検査好きな日本人は他の国民に比べ相対的に医療被曝量が多い。

ガンが増えたのは、寿命がのびたからという理由のほかに、この医療被曝や福島の事故以外にも全国津々浦々の原発が漏らしている放射性物質といった要因もあるのではないか、と訝しく思っている。

一般ピープルの本能的な危険察知能力を馬鹿にしてはいけない。