『石狩川』(本庄陸男著 新日本出版社 2011年 復刊)
本庄陸男は、1905年当別町に生まれる。官軍に降伏後、開拓民として石狩原野トウベツに移住した伊達藩の小藩の家老が主人公、明治初年を舞台とした歴史大河小説の構想だったが、本庄は1934年に本書を出版後、2ヶ月で病死。
『石狩川』は、私の前に立ちはだかっていた2冊のうちの1冊。この歳になってようやく読んだ。30年ほど前に今の会社に入った頃、組織の中で生きることに全く無自覚であった私に薦めてくれる人がいた。
今も組織に対して、それほど自覚的では無いが、今回復刊を機に読み通すことができたが、もうこの会社での時間はそれほど長くは残っていない。
もう1冊はロマン・ローランの『ジャン・クリストフ』、小学校高学年の頃薦められ読むが、途中で挫折、当時の私には読みこなすにはかなり無理があったのではないかと思う。その後、10年近く読書挫折トラウマに陥り、その間のほとんど読書体験が無い。40年程前の壁を次に越えようと思う。