ゆとりある住まいの考察

将来不安を失くす頑丈な家・100年住宅を提案する『松岡在丸(さいまる)とハウジング・ワールド』のスタッフによるブログ

日本の大人が子供たちに教えなくなったこと

2013-07-16 14:38:45 | ライフスタイル

かつて、日本の大人たち、親たちが地域や自分の子供たちにしっかりと教えて来たこと。その多くは現在、教えなくなっています。

家づくりの仕事の中でも特にそうした分野に入るものが、「お墓」「コミュニケーションの大切さ」そして「家づくり」です。

お墓参りやお墓のお掃除について、子供たちはしっかりと受け継いでいません。

家族や地域社会でしっかりとあいさつをしたり、自分の考えを適切に伝えるということについても教えていません。

家は長く住めるもの、どうすれば快適な家になるのか、ということも伝えていません。

他にもたくさんあるのですが、ライフスタイルに影響する様々なことについて、なぜ大人は子供たちに伝えなくなってしまったのでしょうか。

答えは明白です。

子供たちには、子供たちの世界と文化があります。大人が子供に、自分たちの文化や価値観を、子供たちに押し付けることは不可能です。

子供たちに自分の考えや価値観や文化を伝えたいのであれば、子供たちの文化や価値観について、まずは大人がお手本を示して学ばなければいけないんです。

大人だって、祖父母の世代や海外の異文化について押し付けられて、それを無条件に受け入れることはできませんよね。子供たち、次世代だって同じです。

何かを受け継ぐということは、何かを学ぶということと同じこと。時間と労力を投資して学ぶわけです。

若い世代は今の価値観や文化をすでに自分の時間と体力とお金を使って学んでいるわけですから、そのコストを「古いものを受け継ぐ」ことに投資したいと思えるかどうか、ということが鍵。

お墓の管理にどれだけ意味があり、いい家を建てることにどれだけ価値があり、他の人とコミュニケーションを取るには何が必要なのかをしっかり教えることができる大人がもっと増えると、世の中は変わっていくのでしょうね。

木は一本から買えるんです

2013-07-13 19:33:13 | 家族

意外と知られていないのですが、木は、山から一本購入することもできます。

山の管理者は、なるべく皆さんに、いい木を使ってほしい。一本だけでも伐採して、ちゃんと加工して販売してくれます。

ハウジング・ワールドの大心柱は、まさに一本ずつ選別して購入するオーダーメイド。山から木を選び、プレカット工場で加工し、自宅に届ける。そのすべての工程をフォローすることができます。

いい家のためのいい材料を入手したいのであれば、山ともっと身近な関係になるといいんですね。

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松岡さんの新メールマガジンは、間もなく完成の予定です。全20メールで、2~3日に一度、貴重な考察が送られます。お楽しみに!

平面プランには「ベスト」がある

2013-07-06 16:46:51 | 家づくり

タイトルで悩みました。

家づくりの平面プランに、「ベスト」があると言い切ってしまうのと、ベストはあるのか、という疑問符にするのと、迷ったんです。

でも結論から言うと、「ベスト」な家という考え方はあります。

実際にはベストな家が出来ないので、妥協を重ねて「状況下でベターな家」を作るだけ。

結果として出来上がる家が成功か失敗かは、限界の中でどれだけ「ベスト」な家に近づけたか、ということです。

ところが、どういう家が「ベスト」なのか、ということが分からずして、どうしてベターな家が建てられるでしょうか。

ベストな家は、そこで生活した結果として、自分の人生のエネルギーを補充できる基地となります。エネルギーを補充できるだけの休息、リラクゼーション、コミュニケーション含め、人間として個人として健康的に生きるために必要な養分を得られるわけです。

そのためには、広さや明るさ、空気質といったものが人間工学的にも適切で、ゆとりのあるものとなる必要があります。

そうして計算してみると、「ベスト」は自ずと見えてきます。

ところが多くの建築業者は、この「ベスト」を理解していません。ユーザーの希望があったとしても、それが素人考えの「悪いプラン」ということは指摘できますが、じゃぁ人間にとって何がベストなのか、ということは考えていません。

この「ベスト」という概念をしっかりと持っているかどうかで、家づくりは大きく変わってきます。

そしてベストな家について知りたいと思ったら、建築だけでなく、心理学や医学など、幅い広い知識が必要なんです。