このところ安定している母にまたもや問題が発生した。
私の顔を見るなり母が「左手が浮腫んでぶよぶよになっちゃったんだ」と言う。
確かにかなり浮腫んでいる、それも左手だけ。
左手は透析の為のシャントがある手だ。
「おかしいねぇ」と言いながら、服の袖をめくっていったら、浮腫みは肘のところまで繋がっていた。
しばらくさすってから、何の気なしに肘の上をさわったら、かたいものにさわった。
何だろうと思って、袖をめくってみたら、何と止血バンドだった。
肘と肩の付け根のちょうど真ん中くらいにあった。
びっくりしてはずしたら、そこだけくっきり2㎝くらいへこんでしまって、あとはボンレスハム状態。
透析が月曜できょうは水曜だ。
まる2日間、止血バンドが・・・
そして、きょう私が行かなかったらと思うとぞっとした。
もう施設のほうのナースは帰ってしまっていたので、私は廊下続きの病院の方へ急いだ。
病院のナースに止血バンドを持っていって事情を説明した。
ナースは顔色を変えて、走って母のところへ行ってくれた。
次の日の朝、私は相談員のWさんに電話をして、ことの顛末を伝えた。
朝の申し送りで今聞いたところだと言う。
今後このようなことがないようにチェック態勢を強化します、との返事だった。
透析室のナースが、施設担当のワーカーの人たちが、止血バンドの回収まで責任を持ってくれないと言っていたのを、私は耳にしていた。
透析の針をはずしたあと、止血バンドで処理をするのだが、それがなかなか戻ってこないらしかった。
また、新人のワーカーさんが透析患者を施設に連れて行くのに、シャント部分を握ってしまい、
エレバーターの中で、大出血してしまったところにも、私は居合わせたことがあった。
私はそれらのことをWさんに話し、不安な気持ちを訴えた。
その後、透析後の止血バンドのチェックが、3回の過程で行われることになった、と報告を受けた。