功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『バックラッシュ』

2012-05-04 23:26:20 | マーシャルアーツ映画:下
「バックラッシュ」
原題:BACKLASH
製作:2006年

●CIA工作員のダニエル・ブルジオは、大悪党のバス・ルッテンを激闘の末に捕らえるが、襲いかかってきた彼の息子を射殺してしまう。バスの報復を警戒した彼女は、恋人と共にトリニダード・トバゴへと入国。休暇を兼ねて身を隠そうとしたが、いきなり謎の武装集団に襲撃を受けた。
なんとか脱出したダニエルは、事態を把握するためCIA本部に連絡を取る。だが、「君の所在はCIAの人間しか知らない」との回答が…。謎の敵は殺し屋のローレン・キムらを向かわせ、彼女の恋人を殺害する。ダニエルは駐留する軍隊に保護を求めたが、殺し屋の前には軍隊すら歯が立たなかった。
一転して窮地に陥るダニエル。ところが、そこへ死んだはずの恋人が救援に現れた。謎が謎を呼ぶ中、南国の楽園に銃声を響かせた黒幕が姿を見せるとき、彼女は驚愕の真実を知る!

 出演者は無名だけど全員がスタントマン出身!元パンクラスのバス・ルッテンが特別出演!ということで視聴してみた作品なのですが…お察しの通り、なんともヘナヘナな珍品でした(涙
作り手はスピーディーな展開の作品にしたかったようですが、なかなか先に進まない物語と演出のせいで逆に牛歩状態に陥っています。ストーリーはありがちな展開ばかりなので、すぐ結末が予想できます。しかし、この牛歩状態のせいで結末に到着するまでが長く、本作の冗長さをより強調していました。
 格闘シーンの殺陣はそこそこ作り込んでいますが、問題はその表現方法。なんと本作のアクション(カーチェイスも含む)は、頻繁に早回しが使われているのです。恐らく、演者の動きや車の速度が遅かったため、早回しで無理矢理スピードを増そうとしたのでしょう。おかげでアクションが不自然極まりない出来になっています。
注目していたバスの出番も序盤だけなので、彼目当てで見るにはキツいと言わざるを得ません。唯一良かったのは後半の手前で行われるダニエルVSローレンのタイマン勝負。この対決だけは余計な演出が少なく、安定したファイトになってました。この調子で全編を通して頑張っていれば良かったのですが…。