愛知県津島市ブライダルシェービング・レディースシェービングお顔そりの理容ハヤカワ

ブルーベリーと猫とヘーゼルナッツを愛する心優しき店主です

「マリアプロジェクト」楡 周平

2007-10-30 01:10:32 | 推理小説
                  楡 周平著
                  角川書店刊


【story】
妊娠22週目の胎児の卵巣には、700万個の卵子が存在する。
この卵子は、成長とともに減少し、思春期で200万個になり
実際に排卵されるのは、400万個足らずである・・・

飛鳥物産マニラ支店に勤める瀬島 孝輔は、かつて、
別れを余儀なくされた恋人、大道寺 諒子との間の
女児(6ヶ月で死産の 胎児)から、無断で、摘出された
卵子が凍結保存されていることを知り愕然とする。

瀬島は、長男の心臓移植手術のためにフィリピンを訪れた
諒子と、偶然、マニラで再会するが・・・。



“朝倉 恭介シリーズ”の楡 周平の、冒険サスペンス。

フィリピンのトンド(スラム街)で多発する、幼児・若者の行方
不明事件が、瀬島と諒子の関係に、絶妙に絡んでいきます。

おもしろくなるのは、瀬島の片腕であるマリオの弟が、
消息を絶ってからですね。

愛娘の失踪に疑問を持つオランドが、トンドの有力者で
あった事も幸いし、事態はクライマックスに。          

以降の展開は、目が離せず、一気に読めます。

突入メンバーの多さから、犠牲が出るとは思いましたが、
まさか、こんな結末になるなんて・・・。

第9章は、アヴェリーノとヴェナスの存在なしには語れません。

瀬島の恋人の鳥河 麻里も、事件の突破口を作った割りには、
影が薄い様に感じました。 
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