

毎日新聞 2013年10月24日 00時10分
江戸随一の料理茶屋として繁盛した八百善(やおぜん)に仲間連れで来て、茶漬けだけを注文した客がいた。「しばらくお待ちを」といわれ、半日待ってようやくその季節には珍しい香の物と茶漬けが出た。食べ終わって値を聞くと1両2分という
▲今にすれば約9万円、驚いた客が高すぎるというと、亭主は答えた。「茶漬けの煎茶(せんちゃ)に合う水がないので玉川まで早飛脚(はやびきゃく)を出して取り寄せ、運賃がかさみました」。当時の随筆にあるこの話で八百善の名はさらに広まった
▲さて現代、たとえれば玉川の水を使った逸品(いっぴん)とうたって高級茶漬けを高額で売ろうという時代である。だがもしそれが裏の井戸水だったと分かればどうなるか。当代の有名ホテル企業の店にして、高い値段も当然と思わせる信用が高いほど、その失墜の谷の底も深い
▲阪急阪神ホテルズの運営するレストランで7年半にわたりメニューの表示と異なる食材を使っていたという。「鮮魚」が実は冷凍魚、「地鶏(じどり)」が普通の鶏肉、「レッドキャビア」がトビウオの卵、「霧島ポーク」「九条(くじょう)ネギ」も産地の異なる豚肉やネギだったそうな▲聞けば同様のケースは関西や関東の23店舗47商品におよび、客は延べ8万人近い。同社は「意図的なものでなく、本社もチェックできていなかった」というが、ならば多店舗、多品目での「メニューの誤表示」の同時進行はどのような怪異によってもたらされたのか
▲会社側は客に返金する意向を示しているが、信頼回復は容易でないように思える。玉川の水も井戸水もはなから判別できないわが身を顧(かえり)みれば、客でなくとも何やらばかにされたような気になるからだ。


ふ~ん、現代の事件にはなんとも感じなかった小父さんの方が可笑しいのかな?というのは、博多の吉兆でちょう6年前に法事をやって兄貴の奢りで懐石料理を食べてとても美味しく兄弟姉妹夫婦、皆大満足したのだが、その直後に偽装が発覚して廃業になったのを知っているからだ。吉兆の名誉のためにつけ加えるとのれん分けした別の会社のようだが、超名門の京料理のお店だった。
梅田の阪神のホテルはたぶん1回だけ食事したと思うけど35年くらい前だから何も覚えていない。だから世の中で信じられるのは家の料理くらいじゃーないのかな?(笑)。外食は美味しければ、高くなかったらそれでいいだろう、と言ったら身も蓋もないけど、食材のトレサビリティーなんてお皿の上にICチップ付きの調理が出てきてスマホをかざしたら産地が分かるようにでもしていなければ分からないのじゃないかなー。

家伝、八百善茶漬のレシピ
小父さんは上の八百善の茶漬を冥土の土産に戴いてみたい!(笑)
人って不思議なもんで、キャビアがトビコでも、キャビアだって思って食べればキャビアになっておいしく思うんでしょうね。
最も私はキャビアよりトビコの方が好きですし、脂が乗った牛肉はお腹を壊すので食べれない・・・安上がりな体です(爆笑)。
9万円のお茶漬け~~~!!
出す前にお値段を言って頂かないと、私なら無銭飲食になっちゃいます~。
今朝の新聞、テレビでは宅配業者がクール便を常温で扱っていたというニュースが流れていますので、そのうちにお詫びシーンがまた見れるかも知れません。
コンプライアンスや企業倫理が叫ばれて久しいですが、ISOも含めて、制度やマニュアルを定めたら終わったという意識が強いのでしょう。
世間の見方や行政指導があって、やむなく取り組んでいるために、魂が入ってないのだと感じます。
私自身40年以上も会社勤めをしていましたので、身につまされるところがありますが、今の時代、危機管理をきちんとできる企業が生き残こっていけるのだと思います。
伊豆大島の避難勧告が出なかったこともそうですが、誰しもがもっているたいしたことはないだろう、自分だけは大丈夫という意識を変えていくのは口で言うほど簡単なものではありませんよ。
そうですね。
日本のプロ野球の飛ぶボールの採用のことを知らなかったというコミッショナーの弁明といっしょです。
知ろうが知るまいが責任は責任で、会社方針を無視してまでこんなことをやったら、やらせたらみんなクビですよね。
あのう~、キャビアもトビコも知らないんです(笑)
但し、たまにしか口に入らない超高級珍味なんて判別できないですよね。
高ければ高いだけ、「うわー御馳走を食べてる」というくらいでしょう(笑)。
>脂が乗った牛肉はお腹を壊すので食べれない・・・安上がりな体です(爆笑)。
アメリカでの食生活、いろいろと困るでしょうね。
日本の宇宙飛行士の宇宙食はどうでしょうか?
いや、かえってあれは高価な気もしますね(笑)
>出す前にお値段を言って頂かないと、私なら無銭飲食になっちゃいます~。
はっはっは
1両2分を現代のお金に換算したらのお話ですよ。
八百善(やおぜん)のホームページにもこの話しを書いていますが、
値段を調べようと思ったらもう店はみんな閉めてしまったんですかね!?
通販や講習会はあるようです。
こんな光景にも慣れて麻痺してきましたね~。
>宅配業者がクール便を常温で扱っていたというニュースが流れていますので
広告に偽り有り、駅まで5分なんてーのは全てカラクリ有りの世界なんでしょう。
>世間の見方や行政指導があって、やむなく取り組んでいるために、魂が入ってないのだと感じます。
つまるところコストダウンで、加害者側に立って言えば、そうしないと食えない社会や会社の置かれた立場が来ているんでしょうか!?
>今の時代、危機管理をきちんとできる企業が生き残こっていけるのだと思います。
そうですね~。
創業時は皆そうであったから、社会の信用も得られたし、会社が発展してきたんでしょうが、
みんなスタートラインまで戻らなければならない世の中が来たのでぢょうか。
>意識を変えていくのは口で言うほど簡単なものではありませんよ。
これは時間のかかる作業でしょう。
建設業でもたたき上げの監督や職人さんが減って行っている今日、机上で計画された建築物なんてないわけで
そこのところをどのように解決して(納めて)いくのか気になるところです。