私の闇の奥

藤永茂訳コンラッド著『闇の奥』の解説から始まりました

サパティスタは強くなり大きくなりつつある(4)

2019-05-15 22:19:07 | 日記・エッセイ・コラム
 先ず訂正:前回の終わりに「米国の凶悪強盗的な制裁による医薬品の欠乏で死んだベネズエラの子供の数はすでに4万人に達している」と書きましたが、<ベネズエラの子供>は<ベネズエラ人>と訂正します。
 ベネズエラの“サパティスタ”運動、ベネズエラに多数存在するコミューンについては、不思議なほどマスメディアでの無視が続いていますが、ネット上には多数の記事が出ています。新しい所では、私の贔屓の女性ジャーナリストの一人であるEva Bartlettの『ベネズエラはシリアではない・・・しかしアメリカの戦術は同じ』:
https://www.rt.com/op-ed/459333-syria-venezuela-same-tactics-america/
の一読をお勧めします。
 シリアのアサド政府悪魔化の手立ての一つに「シャビーハ」という政府お抱えの殺し屋集団の残虐行為の宣伝があります。シャビーハは、アサド政権に少しでも恭順でない人々を、政府から金をもらって迫害し殺しまくるというのです。米国に反抗する政府の悪魔化(demonization)だけでなく、その政府の支持を表明する人民達をも悪魔化するプロパガンダ行為です。上掲の記事によると、シリアの「シャビーハ」と同じように悪魔化されているのが、ベネズエラの「コレクティーボ(colectivo)」です。言葉としては英語のcollective と同じで、ある一定の目的を達成するために組織化された集団、共同体を意味します。その目的は、先住民の土地擁護でも、女性解放でも、医療保障でもよいのですが、ベネズエラの場合は、ベネズエラでウゴ・チャベスが始めた革命運動の成就を目的として組織された多数の具体的集合体を意味しているのです。コレクティーボの人たちは自らをチャビスタと呼びます。つまり、ベネズエラの“サパティスタ”です。これについてはバートレットさんの記事にも引かれている
https://www.rt.com/news/455603-venezuelans-colectivos-defending-revolution-redfish/
をご覧ください。ここにドキュメントされているチャベス革命支持のコレクティーボには総計で百万人以上の、主に低所得層の、ベネズエラ人が組織化され、米国軍による直接の軍事介入を意識して、男女共平等に民兵としての訓練を受けています。これらのコレクティーボの人たちの祖国防衛の意気はまさに軒昂、もし、米軍が直接のベネズエラ侵攻に踏み切るとすれば、20万余の正規国軍に加え、200万に近い民兵勢力と戦うことになります。米國がベトナム戦争の記憶を失っていないとすれば、躊躇をするのは当然です。
 コレクティーボについては次の記事も大いに参考になります:
https://zcomm.org/znetarticle/who-are-venezuelas-colectivos/

藤永茂(2019年5月15日)
コメント (1)   この記事についてブログを書く
« サパティスタは強くなり大き... | トップ | サパティスタは強くなり大き... »
最近の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
RTについては (出張勝也)
2019-05-16 22:33:29
JAFの機関紙にお書きになられたエッセイがきっかけで先生のことを知ることになりました。たいへん謙虚なご姿勢に感心いたしました。単純な質問をさせてください。アメリカでRTチャンネルのニュース番組を見たことがあります。ラリーキングの番組を見たことがあります。このチャンネルはロシアがスポンサーになっていると記憶しますが、このチャンネルが提供するニュース(の信頼度)について、先生はどうお考えでしょうか。

コメントを投稿

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事